記事一覧

【SFも漫画も若者のルサンチマンから生まれた。】

SF御三家も、書き始めた頃は若かった。手塚治虫はいじめられっ子だった。彼のSF漫画は、くだらないと言われた。「未来には希望がある」または「このまま行くと大変なことになる」とは、どういう意味か。「いまの世の中は間違っている! 老人は引退してくれ! 俺たち若者に政治をやらせてくれ!」だ。女性なら「あたし達にやらせて頂戴!」だ。ただし、真に政治家としての実力を備えた人は少ない。必ず何割かが、現状を茶化す...

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【同人女性がホモという言葉を使うのは。】

ストレート男性と同じ言葉を用い、仲間であることをアピールすることによって、彼らから自分たちへのバッシングを軽減させようとしているか……ゲイからのバッシングを逸らすために、ストレート男性の陰に入ろうとしているか。大国が保身のために超大国へなびくとき、少数民族の抗議は無視されるみたいなものです。1970年代に始めたお姉さん達は、ゲイとの確執を経験したらしく、1980年代初頭には「絶対にホモという言葉を使うな。本...

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80年代はオタク世代ではありません。

もはや、みんなで渡れない時代です。1980年代にパロディ同人だった若者の一部が、今やプロ作家・漫画家として青少年に読ませるための作品を書いているには違いないのですが、その青少年の親が同人活動の味方なわけではありません。40歳代の非婚率は、高くありません。逆に言うと、当時は一緒になって「みんなで渡れば怖くない。イェ~~イ」と赤信号を渡っていた仲間の多くが、今や育児生活に転じています。「少女漫画を携帯した男...

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【紅葉は冬の到来を告げているのだろうと思います。~サブカルの田舎くささとは】

「秋たけなわ、紅葉シーズン」なんてテレビの言い方を真に受けてしまいがちですが、銀杏の葉が黄色くなると、もう冬です。畑は霜柱で真っ白です。銀杏のかたわらでは柚子が鈴なりで、鍋料理の美味しい季節です。秋というのは、旧盆の頃、風が少し涼しくなって、夜になると虫が鳴き、妙に明るいと思ったら夜空が澄んで月がきれいだったという頃をいうのだろうと思います。扇の風も生ぬるい空気をかきまわすだけだったのに、その熱が...

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【来年へ向けて:オリジナルの時代が来るのかもしれません。】

クラシック音楽業界は、レコード会社を通さず、個人的にプロモーションビデオをyoutubeなどで公開し、mp3ダウンロード販売やコンサートへ客を誘導するということをやっています。レコード会社が仕掛人となって新人指揮者をアイドルのように売り出すという手法は、すっかり廃れちゃったらしいです。過去の名録音も、いずれは著作権が切れるので、レコード業界は、何かもう本当に天才的な若者によるイノベーションを待つ他ないのかも...

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【若い人はオリジナル作品を投稿してください。】

二次創作は新作です。コミックマーケットの背景にあったのは、SF大会です。二次創作の背景にあるのは、パラレルワールドというSFの知識です。原作と同じ舞台で、原作者の預かり知らない独創ストーリーが演じられるのですから、原作との整合性が良かろうはずはありません。「なぜ原作キャラを組み合わせるのか」と考えるから、分からないのです。原作漫画を映画として考えると、観客が出演者の中から気に入った俳優だけをスカウ...

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【即売会という巨人に人生を喰わせてはいけません。】

ご入学・ご進学おめでとうございます。早速ですが、昔のサブカル論・フェミニズムとも間違えました。大学は、執行猶予を受けて遊ぶところではありません。義務教育は、遠い未来のために頭の体操をするところですが、大学は近い将来のために具体的な知識と技術を身につけるところです。文系における技術とは、論文作成術です。理系もこれを確実に身に着けておかないと、他人の画像を流用することになります。大学というところは、今...

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【挫折する同人。】

数冊の「同人誌」を読んだだけで、「だいたい分かった。要するにエロじゃん」と早飲み込みするタイプ。早飲み込みするくらいだから、頭の回転はあるていど良いので、自分でも似たようなものを難なく書き上げますが、「同人誌=アニパロ=エロ」という偏見を前提にしているので……ワンパターンしか書くことができず、天井の見えるのが早いです。なんとなく売れなくなってきたと思った頃には、就職活動の時期となりますが、同人活動に...

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【同人の密度。】

東京は、出生率のもんげー低い自治体です。若い住人の多くは、上京組です。数年前まで地元の高校に通っていました。56万人が集まるイベントがあります。何割かは外国からのお客様です。便宜的に、47万人を日本在住者としましょう。彼らに、出身高校ごとに分かれて頂きましょう。便宜的に、一万人ずつの47グループができたとしましょう。一つの県に20の市があるとすると、一万人は、500人ずつの20グループに分かれます。一つの市に...

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【少女の早熟さを強調したい大人の女性。】

人間は「まねぶ」生き物です。子どもが大人に憧れるのは当たり前です。小さな男児だって、大人の運動選手に憧れるから、野球やサッカーを始めるわけです。でも小さな野球選手を見て「男の子は早熟ね。うふふ」っていう大人はいません。でも小さな女児が大人の女性に憧れると「女の子は早熟ね。うふふ」って言いたがります。少女とは性的に早熟で危険な存在であるというイメージを広めたがる大人の女性がいるのです。腹の底では「色...

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【こだわり女子論は無用です。】

一般に、タイプ別分析ごっこは危険です。読んだ人の自己暗示を生むからです。人間は「まねぶ」生き物であり、「○○とは、こういう人々である」という類型が与えられると、それに従って振舞おうとします。「ボーイズラブを読む女性は、子どもである」という定義を与えられると、それに従って、子どもらしく振舞おうとします。実際には成人向け創作物を消費しているにもかかわらず。少し前に「女性キャラクターに感情移入できない女性...

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【会田誠展クレームにおける混同。】

すでに懐かしいような話題ですが……「子どもに見せなければ何を描いてもいいですけど」というのと、「女性差別を助長しないように、男性の自由な創作を制限または禁止しろ」というのでは、話が違います。ごちゃ混ぜに書くから「18歳未満閲覧禁止というゾーニングを施したのに、まだクレームがつくのは何でやねん」ということになるわけです。あえてクレーム側へ戦略をご提案すれば、案件ごとに別の人物を立てるのがよろしいです。ま...

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【BLアジール説の矛盾と会田誠展。】

もし、BLであることを弁護するつもりで、「じつは元々わたしのほうが社会の被害者で」と言い訳すれば、どうなるでしょうか。すでに自分が意趣返しとしての悪事を働いたことを認めたことになります。すなわち、BLは「悪いこと」であると認めたことになります。また、被害がなくなればBLもなくなるはずである、という逆転の予想が立ってしまいます。「BLは男性中心社会の横暴が生んだ女心の病変です。親愛なる男性の皆さん。...

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【フランス人アニメファンは独立します。】

『美少女戦士セーラームーン』といえば、フランスでも大人気だそうですが……日本人は、ドヌーヴなどの映画女優のせいで勘違いしていますが、ふつうのフランス人はブルネットです。彼らも金髪には憧れているのです。で、ジャポニズムというのは、ポスト印象派が浮世絵を完全に消化したことに意味があるのです。フランスは、もともと風刺漫画が盛んな国です。高校生がまともな政治活動を行って、国会へ乗り込むお国柄です。いつまでも...

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【二十五年後のコミケ。】

高齢者の総人口に占める割合が過去最高だそうです。それでもまだ四分の一くらいです。いまの四十代が六十五歳以上に達する頃には、過半数を占めることになるでしょう。去年生まれた赤ちゃんの人数は、これから発表されますが、百万人を割っている可能性もあります。満期算には新暦で約九ヶ月を要します。すでに五月も終わろうとしていますから、今年生まれる赤ちゃんの人数は、昨年来発行された母子手帳の冊数と、ほぼ同じです。報...

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【ヤマトの不運、進撃の中年。】

先日、ジグソーパズルを買いに行ったら『ヤマトガールズ』という絵柄を発見しました。「ヤマトのエヴァ化に何の意味があったのか」としみじみした次第です。いわゆる同人活動の出発点になったと伝えられる作品が、そのセンスでリメイクされて総決算の観を呈したのは、感慨深いとは言えるのかもしれません。【若者の誇り。】満を持して再発進したかに見えた宇宙戦艦の不運は、巨人の進撃と重なったことでした。比べてしまうと、ヤマ...

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【二次創作は金目と言えない訳。】

敗戦国がエコノミックアニマルと呼ばれて勇気を取り戻したので、日本人には「売れる」といえば許されると思う傾向があります。とくに「同人」というのは若い人の文化なので、大人社会の戯画という要素があります。つまり「売れる」といえば、大人が恐れ入ってくれると思う人もあります。が、著作権という言葉が今ほど国民に意識された時代はありません。ピカソの絵が、次の競売に何百億円スタートで出品されても構いません。盗品で...

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【BLにおける著作権と主題の混同。】

著作権上の不透明性による過剰防衛意識と、主題の特殊性による過剰防衛意識は混同されやすく……包括貿易法案を意識した「なぜ二次創作なのか」という話なのに、「女がエロを書いて何が悪いんですか!? うちの女子校はみんなやおいでしたよ!」と叫んでしまう人もあります。一緒にしないでほしいと思っている同級生が大勢いることだろうと思います。まずは落ち着きましょう。著作権的に不透明であることと、非当事者による創作物であ...

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【同人が先祖を否定する心。】

念のため、同人の「一部」と、先に申し添えます。いわゆる即売会も、今年で40周年です。夏冬2回で年間100万人超の人出を誇る大イベントです。昔はそれほどでもなかったにしても、40年分となれば、関係者は数千万人に及ぶでしょう。その全員が、同じ人間性であろうはずがありません。さて……世の中には、漫画全体の歴史と、自分史を混同してしまう人もいます。「1970年代の女流漫画には、明治時代の文芸の素養が認められる」ってい...

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【トラウマは他人を傷つける口実ではないです。】

フロイトは「同じ動作をくりかえす」ことによって、当時では狂人と見なされ、精神病院の片隅で拘束衣を着せられて一生を終わるはずだった人々を「原因のはっきりした病気だから、治すことができるはずだ」と見抜くことによって、救ったのです。会話を通じて患者の過去へ立ち戻り、一つ一つ証拠を拾い集めることによって、何が起きたのか推理したのです。同じ時代にミステリという創作物の流行が始まったのも偶然ではなく、たったひ...

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【同人作品数千万点を一律には解釈できません。】

コミケと呼ばれる催事が初開催されたのは、1975年だそうです。今年で40周年です。おめでとうございます。仮に、一回の参加者を50万人としましょう。夏冬2回開催で、年間100万人の人出です。かけることの、40年。のべ4000万人。でも、夏冬の参加者の大部分は重複しているでしょう。一回に50万人も集まらなかった時代もあります。そもそも50万人は三日間の延べ人数で、ここにも重複があるでしょう。参加者の全員が出品する側でもあ...

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【過去の栄光に生きる同人。】

テレビで『大後悔時代』ってのをやっていたので、同人やって後悔しないためにという話をしてみようと思います。ここんとこ、新卒者の就職率が良くなったらしいです。でも去年までに就職できなかった人が新卒採用してもらえるわけではありません。不運な時代に当たってしまった人が、せめてインターネットで無料公開される同人作品を読むことを生きがいにする(好きなものが規制されたら悲しいな)と思うのは当然です。即売会へ出か...

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【個人誌は趣味の範囲です。】

同人誌にもいろいろあって、「歴史ある写真同好会の会長として、数百人の会員を束ね、投稿作品を厳選して誌面に割りつけ、海外との交流会や撮影旅行を企画・実施してきました」といえば……話を聞かされたほうとしても「素晴らしい。そのノウハウと人脈をぜひ我が社のために」って言いやすいわけです。でも「在学中は、友達と長電話するのが一番の楽しみで、時々エッチな小説を書いて、書いた順に並べて売ってました」という個人誌の...

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【挫折した同人のほうが多いです。】

誰しも自分の属する「ムラ」を守りたいのは当たり前です。だからこそ、現役のムラビトは、めったなことを申しません。事情通ぶった顔をして、お金に絡んだ悪い話ばかり広めたがる人は、ひそかに現役をつぶしたいと願っている人です。コミケも今年で40周年です。どこの業界も同じですが「今年のナンバーワン」と認められる人は、40年間で40人しか存在しません。夏・冬を別に計上しても、80人です。年2回開催していなかった時代もあ...

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【崖っぷちへ向かう同人。】

大学の勉強について行けなくなって、同人活動に夢中になってしまった人は、事実上の中途退学者です。国家試験に合格した人は、弁護士や看護士としての就職先を探しています。公務員試験に合格した人は、公務員になります。それよりも一般企業で働きたいので「表計算ソフトの勉強をしてきました」とか「プログラミングの資格があるので、その分野で使ってください」と言える人は、少し有利です。ただの中退者が同じレベルで戦えるわ...

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【マジョリティ同人の矛盾。】

ポルノグラフィを売るお店を開いていた人のところへ、大勢のお客様が立ち寄ってくださったなら、当然でもあり、ありがたいことでもあります。でも、他を否定する根拠にはなりません。ポルノグラフィの存在自体は上等ですが、ポルノを格別に愛する人が、他を差別する権利を持っているわけでもありません。二次創作も、BLも、ロリも「ポルノだと思われたくない」という声は、何十年も前から継続して存在します。若い人のあいだでは...

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【同人の母胎は日本社会です。】

1950年代から1980年代まで、アイラインのきつい化粧と頬のこけたように見えるチーク使いが流行ったのは、外人女優の真似がしたくて堪らなかったからです。でも新世代は、その滑稽さに気づいてしまいました。ネオテニーの日本女性らしさを維持したほうが、かえって国際競争力が高いことを知っています。これは男性も同じことで、もうゼロハリバートンを持つ青年も、レノンと同じ型の眼鏡をかける青年も少ないでしょう。国産アニメ、...

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【モラトリアムの終焉。】

もう、中年モラトリアムの「あの頃」自慢が通用する時代ではありません。今までは、バブル崩壊後の不景気が続いていて、老いも若きもルサンチマン気分を共有することができました。でも、その間にも海外へ渡って、特定非営利活動を始めてしまう新世代の活躍が報じられてきました。パティシェ、ソムリエ、ワイン醸造家など、男の職場だと思われていたところで名を挙げる女性も現れました。建設現場で大工修行する女性もいます。自分...

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【二次創作の発表場所。】

テレビで『ハリー・ポッター』を放映していましたが、個人(の家族)で視聴するための録画なら、複製権の侵害とは見なされず、いちいち届け出なくても良いことになっています。でも、それをダビングして売ったといえば、海賊版です。最初のうちは「うまくやった」つもりの人が自慢してしまうこともありますが、模倣者が増えて「示しがつかない」と考える人も出てくれば、規制が始まります。テレビでマルサ(東京国税局査察部)の徹...

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【黒バス犯の意義。】

自由は自明であり、自由に理由はなく、自由は生得の権利です。黒バス犯と呼ばれる彼は「母親から精神的に傷つけられて、人生に自信をなくしたので、BLに夢中になった挙句に、成功者への嫉妬に駆られて事件を起こした。失うものは何もない」旨、意見陳述しました。ここには「ゲイならゲイとして、容姿に自信を持って、アバンチュールを楽しむような生き方ができていれば漫画には逃避しなかった」という含意があります。これは、昔...

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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験・就活を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

映画評は、アップロードする以上は「下げる」ようなことは言わないことにしております。あらすじもあまり申し上げませんので、楽しみに御覧になってください。記事冒頭の色つき文字は映画中の台詞・挿入歌の歌詞からの引用です。

なお、取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・分割・削除しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。