記事一覧

【著作権の件① ~二次創作は著作権法違反か。】

以下は、渋谷達紀『著作権法の概要』(経済産業調査会、2013年9月初版)読了にもとづく個人的理解です。渋谷自身が大学の研究者として、実際の判例にツッコミを入れるという要素のある本なので、実際の裁判官の考え方は違うこともあります。なお念のため、日本限定です。【例題】ある男性漫画家の作品は、少年漫画らしい眉毛の太い少年たちが「運動部における特訓の成果によって強敵に勝つ」という物語を演じるもので、読者の心に...

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【著作権の件② ~二次創作許可マーク。】

複製権を無償で手放すと、海賊版売り放題なわけで、正規品は売れなくなります。翻案権を無償で手放すと、映画化し放題なわけで、著作権者は莫大な権利料を受け取れなくなります。キャラクター商品についても、いちいち権利料を受け取りたいです。が、「二次創作だけは無償で許可してやりたい」というので考え出されたのが二次創作許可マークですが、それはもともと著作権の侵害に当たっていない可能性もあります。原作者とは別人に...

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【著作権の件③ ~パロディ推奨の思い出。】

1970年代の学童雑誌には、すでに掲載されたプロ漫画作品から1コマだけが抜き出して掲げてあって、そのフキダシの中がまっ白くなっており「ここへ自由な台詞を入れてみよう」と読者投稿を募る頁がありました。『笑点』の大喜利みたいなもので、投稿者によって言うことが違うから面白いわけです。編集部の意図としては、郵便葉書に台詞だけを書いて送ってくれればいいわけですが、中には画像そのものを丁寧に模写したものへ台詞を書...

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【著作権の件④ ~出版社の権利。】

引き続き、渋谷達紀『著作権法の概要』(経済産業調査会、2013年9月初版)による個人的理解。実際の裁判官の判断とは違うことがあります。【出版権。】著作権者が設定すれば(つまり許可すれば)出版者/社は特定の作品をそのまま複製し、頒布する権利を専有します。他社が勝手に特装版を売り出していれば、やめさせることができます。コピーを大量にばらまく人がいて、正規品が売れなくなれば「ああいうの逮捕してください」とい...

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【著作権の件⑤ ~ドロロンえん魔くんのユキちゃんから考えてみる。】

ずいぶん昔のテレビアニメの話題で、まずは単に「好きだった」という話です。永井豪(とダイナミックプロ)原作アニメにおける主人公少年のパートナーで、番組の「マドンナ」として、白い振袖を着た少女が登場するのですが、その裾が短くなっていて、ミニスカート状態になっているのです。もちろん生脚むっちり。振袖で女らしく装うことと、動きやすさが両立されていて、子供心にも素敵なアイディアだと思いました。現実に真似する...

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【著作権法を厳密に適用すればするほど。】

二次創作を立件することは難しくなります。原作への依拠性を証明する証拠をそろえることが難しいからです。たとえ非親告罪になっても、検察官が証拠をそろえなければならないことは同じです。【そもそも裁判とは。】じつは被告を守るためのものです。「悪いに決まってる」と思い込んだ一般市民による私刑のほうが、エスカレートしやすいからです。その前に第三者が割って入って「万人が納得できる証拠を見せてください」というのが...

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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。