記事一覧

BLも少女漫画もフェミです。

もし男性議員が数にものを言わせて、女性の定年を30歳に引き下げ、女性の表現の自由を制限し、政治批判も少女漫画も書かせずに「さっさと嫁に行け」と決めてしまった場合、女性は「違憲である」といって司法に訴えることになります。が、その憲法ごと変えてしまえるのが男たちです。実際に、戦前の少女向け雑誌の読者投稿欄は、戦争が激化すると閉鎖されたのです。理由は「そんなもん書いてる暇があったら工場へ行って働け」です。...

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プロの自己弁護、フェミの援護射撃、同人の沈黙。

漫画家なら竹宮恵子、小説家なら栗本薫を筆頭に、プロとして出版社からオリジナル作品を刊行する人々は、もし新刊の発禁とか既刊本の回収とか増刷禁止とかいうことになったら、印税を受け取れなくなっちゃいますから、失業を意味します。漫画家がインタビューに答えて「女性の内面」と主張するのは当然ですし、評論家としても腕に覚えの小説家が自己弁護の論陣を張るのも当然ですし、全国のファンが擁護の声を挙げるのも当然ですし...

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なぜ、BLがジェンダー論ではいけないのですか?

「BLはジェンダー論っていうよりビジネスなのよ」これを真顔で言って来た人があったんですけれども、研究者なら噴飯ものだろうと思うのです。「ビジネスだからジェンダー論ではない」ことにはならないのです。ビジネスをジェンダー論で読み解くことも可能なのです。っていうか、そもそもジェンダー論とは、そういうものです。「ごく当たり前」と思われている商習慣や言語体系に、いかに無意識的に性差が組み込まれているかを明ら...

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なぜ、1990年代にBL論が炎上したのか?

当時の炎上ってのは誌上討論や、解説書が次々と発刊されたということですけれども。まず、1989年に「1.57」という数字が発表されたことが挙げられます。合計特殊出生率の低下がここに窮まったというわけで日本社会が震撼したのです。が、政治家たちは2000年頃になっても「日本人は多すぎるので少子化対策しなくてよい」と思っていたそうです。晩婚化も1975年以来、BLファンに限らず一般的な現象でした。バブル崩壊後は尚さらです...

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1990年代の時点で、1980年代の少女は全員成人していました。

短絡的な人どうしで議論すると、実りが少ない。1990年代BL論のグダグダっぷりから得られる教訓です。一例を挙げると、現行の女性キャラクターに感情移入できないからといって、男性キャラクターに感情移入できるとは限りません。男なんか、よけい私に関係ないわと思った時点で終わりです。そのばあい、自分好みの女性キャラクターを創出し、自分に都合のよい物語を創作すればいいだけのことです。「じゃあBLファンがBLに排他...

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ゲイ側の要望は、実在被害の再発防止です。

1990年代以来、ゲイコミュニティがストレート社会に向かって要求していることは、実在被害の再発防止です。BLの発禁じゃありません。彼らは「わざわざ店まで来て下品な質問するのはやめてくれ」と言っただけです。だから、そういう被害の再発防止を呼びかければいいのです。ただそれだけのことを、なぜ誰も理解できなかったのか。なぜ今なお社会学者が現実の社会で生じている社会問題を無視するのか?「ちょっとからかっただけだ...

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新宿二丁目は東京都の行政区ですから。

憲法によって自由が保障されているからといって、他人を傷つける人がいるなら、その自由を制限するのが法律です。他人をサツガイする自由は法律で制限されています。他人のものを盗む自由も法律で制限されています。だったら、ヘイトスピーチとセクハラを禁止する法律も作ればいいです。漫画を読むことを禁止する法律じゃありません。論点をすり替えてはいけません。冷静に考えてみると、実在のお店に顔を出す女性というのは、全国...

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同性愛者を、ほっといてあげるために。

当方の同人・BL論の目的の一つは、実在被害の防止です。ストレートさんの中には、同性愛者の心理や事情まで説明すると、「同性愛は個人の自由だから、ほっといてやればいいのに」とおっしゃる方もあります。残念ながら、ほうっておいたら勘違いするストレート女性が増えてしまったので「同人・BLファンの中からはそういう人を出さない約束です」と苦言を呈するものです。むしろ「同性愛者をほっといてあげましょう」というのが...

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LGBTは、リア充です。

ストレートのほうで「彼(女)らは結婚できない」という頭があるもんですから、勘違いしてしまいやすいのですが、LGBTは、リア充です。決まったお相手と何十年も同居して、家事を分担し、いたわり合って、配偶者同然に暮らしています。愛する人のために料理も覚えるし、オシャレもしますし、犬猫の世話も責任持って、充分にしています。彼(女)らには、誰とも同居したくないし、誰のためにも努力したくないストレート男女の気...

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同人・BLは、もともとアンダーグラウンドですから。

ここらで一つ疑問が浮かぶかと思われますが、同人・BLが社会問題を引き起こしているなら「やめちゃえばいいじゃん?」けれども、もともとアンダーグラウンドなので、規制しても、またどっかから現れるのです。それがまたクチコミで広まる間に同じ問題がくりかえされるよりは、問題の本質を明らかにしてしまい、注意深く運用するというほうが実際的な解決策だと信じるものです。例えていうと「飲んだら乗るな」「適度な娯楽です」...

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ゲイと弱者の連帯する前に、しておくべきこと。

ノンセクシュアルならノンセクシュアルでいいです。フェミニストならフェミニストでいいです。ゲイに向かって「連帯しましょう」とか「カミングアウトしなさいよ」とか言う前に、しておくべきことがあります。全国ノンセクシュアルの大同団結を達成し、「自分は一生結婚したくないが同性婚を支援する」旨の宣言文と、百万人署名を、LGBTパレード事務局に、パーンと提出するのです。そのくらいでなければ、ゲイコミュニティとし...

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本当にトランスゲイなら、二次創作BLは書かない。

彼らは自分自身をモデルにセミドキュメンタリーを書いて、それを男性的なペンネームで『薔薇族』に投稿するのが筋です。原稿は郵送すればいいので顔出しする必要ありません。伊藤文学が仁義を守ってくれる男なら「この作者、本当は女です!」と暴露しないでおいてくれたでしょう。また、トランスだから他人のものを無断利用するのは当たり前ということにもなりません。トランスに失礼です。1998年のトランスゲイ説は、プロ作家とし...

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女性は腕力にとぼしいので、言葉の暴力になるのです。

「男が女から口先で質問されたぐらいのことで人権侵害とはおおげさな。減るもんじゃなし」と思う人もあるかもしれません。でも、それなら男性が女性に向かって「歳はいくつ」とか「下着の色は」とか「彼氏いるの?」とか「まだ処女?」とか質問するのも減るもんじゃないのでセクハラにはならないことにすればいいです。やっぱり、それじゃ困りますよね。ゲイだって困るのです。何十年も前から困っているのです。今も困っているので...

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BLは、ひらたくいうと「嘘」です。

当方は、まさかゲイコミュニティに向かって「私が書いた小説は本当ですか?(吊橋理論で同性愛に目覚めたんですか?)」って訊いちゃう人がいるとは思わなかったのです。それがこちらの「昔は本当に同人会として活動していた」という話を否定して「個人的に出展することに決まっている。その理由は売上金を独占したいからだ」ってなことを言っちゃうもんですから、ああ先輩から後輩へ注意を受け継ぐって大事だな……と思ったのです。...

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「やおいは二十四年組から始まった」というのは、嘘です。

二十四年組は、若い後輩たちに「アニメの権利を侵害しなさい」なんて教えていません。他人が創出したキャラクターの有名性を無断利用して、オリジナルストーリーの付加価値を高めるという技法を思いつき、制作し、出展・販売したのは、アマチュアが勝手にやったことです。したがって「女流漫画家が男同士を描いてBLと称することの元祖は二十四年組だが、やおいと呼ばれた二次創作BLの責任は二十四年組にはない」が正解です。19...

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少女漫画と少年漫画の関係。

お兄ちゃんと一緒に少年漫画を読んでいただけの少女がとつぜんトランスゲイとして愛欲に目覚めて自分でそれを異常だと言った……というのは、飛躍が過ぎます。実際には「少女漫画専門誌を購読することによって、少女漫画の一種として美少年漫画を読んでいた女の子が、それと似たものが同人誌即売会にあると聞いて買いに行って、じつはそれには元ネタがあると言われて、そっちも(書店に)買いに行って、常識的な意味で面白かったので...

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二次創作BL小説の成立に関する情況証拠。

テレビオリジナルSFアニメ全26話を再編集した劇場版が、大方の予想を裏切ってスマッシュヒットとなったのが1976年8月。同じ年の春に竹宮恵子『風と木の詩』の連載が開始されていました。だから、その年末のイベントに「竹宮っぽいアニパロ漫画」が出展されたとすれば、話は簡単です。大事なことなので繰り返しますが、漫画というのはもともと社会諷刺が身上であり、世上で流行しているものをなんでもすぐに取り入れてパロディに...

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摂食障害回避説は、こじつけです。

「男性に気に入られたいのでダイエットしたら摂食障害になっちゃったというよりは、BLでも読ませておいたほうがマシ」1990年代に、BL弁護として立てられた説の一つですね。でも無理があります。他人から愛されたいと思うこと自体が悪いわけではありません。そのためにダイエットしようと思ったなら、その少女はちゃんと論理的に思考して、目的に沿った手段を採用したのです。そして実際に食餌制限したのなら、ちゃんと努力した...

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「BLは少女の内面表現」の真意。

「男社会では実際にはこういうことは起きない」です。創作物に接して、関係者が真っ先に思うことは「本当だと思われると困る」ですね。煙草のポイ捨てについて、ご当地住民から抗議の声が届く。戦前のハンセン氏病患者を描いた映画には字幕で注意書きをつけることになる。ゲイコミュニティがBLに向かって「もっとリアルに書け」というのも同じ理屈です。一般男性も特殊な青春物語を読んだとき「我々はこういう経験をして来ていな...

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先入観を打ち壊す運動は、両刃の剣。

「私は『ノンセク』だから、一度寝てみれば男の良さが分かるとか、女の幸せを教えてやるとか、自分の思い込みを押しつけないでほしい」一見、もっともらしいですね。賛同する女性も多いことでしょう。いっぽう、ゲイコミュニティは、彼女に向かって「吊橋理論で同性愛に目覚めるという自分の思い込みを押しつけないでほしい」と言うことができます。「押しつけたんじゃないわ。本当かどうか質問しただけよ」と言っても同じことです...

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「同人はフェミとは別」とは?

「だったら嫁に行けよ」って言われると困るわけですよね、やっぱり。「BLは女性の自由化運動ではないっていうなら禁止してもいいわけだろ?」って言われると、ひじょうに困るわけですよね。女性の全員がBLファンではないけれども、「BLが好き。禁止されると困る」という人は、男性に較べて女性が圧倒的に多いわけですよね。だから、基本的にはBLもフェミニズム運動なのです。ただし、二次創作同人だけは表立って「弱者の声...

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「負け犬よりマシ」は、メンヘラの第一歩だと思いましょう。

2006年に出た、自称・腐女子の思想を解説しちゃう書籍の中で主張されてしまった「負け犬よりマシ」ってのは、言わなくていい人格攻撃を自分から仕掛けているので、危険な徴候です。攻撃は最大の防御ごっこ。「腐女子w」といって笑いものにされる前に、こっちから言ってやれってことですね。「その著者は私たちとは関係ありません!」と言いたい同人さんも多いことだろうと思います。基本的に、現役の同人は自分から事を荒立てよう...

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だから、それがフェミです。

女性のナルシシズム表現が、男性の自尊感情にとって許しがたい領域にまで及んでしまった時、男性が規制をかけて来ないことが、まさにフェミニズムです。「カネが目的だからフェミではない」のではないのです。女性が男性の最もいやがる話題で本を作って売ることが出来ることが、すなわちフェミニズムです。男性は(議員の人数からいって)女性の商業活動を彼らが気に入る方法のみに限定することができるのです。例えば芸者や遊女に...

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BLの感情移入。

じつはBLしか読めないというのは、勘違いされやすいですが、女性キャラクターに感情移入できないんじゃなくて、リアル男性に感情移入できないのです。ごく当たり前の男性に対して、対抗意識を持ちつつも「まぁこんなもんだ」と割りきって付き合うということができない。彼らを主人公にした作品を鑑賞することができない。「いや、したくもない」という時、BLしか読めない・読まないということになるのです。その「野暮ったい普...

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BLとゲイも、別です。

実在の同性愛の男性は、男同士の話題を、ストレート女性と共有したいと思ってないです。ここたいへん重要です。ごくたま~~に「俺もBLが好き。よく読む」というゲイもいます。が、あなたが入ったその店にいるとは限りません。そのカウンター席に座っている殿方は「殴ってやりたいほどBLがきらい」と思っているかもしれません。残念ながらゲイの世界にもDVはあります。同性愛者だから非暴力とは決まっていません。テレビタレ...

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ほんとうにトランスゲイなら、きもち悪くてBLを読めません。

もし女性が「少女キャラクターが単なる性的いたずらの対象として考えられているような作品は、きもち悪くて読めないわ。女性に失礼だわ」と思うなら、トランスFtoMがBLを読んだ時にも、そう思うのです。女みたいな顔した男が「それでも男か」と揶揄され、暴力の対象にされる。ほんとうにトランスゲイなら吐き気がすると思うはずです。このコペルニクス的転回に気づくと、女性(なかんずくフェミニスト)による弱者特権というB...

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BLの本質と、手塚治虫『MW』の本質と、創作物一般に関する注意。

若者が酒場で年長の男性から一杯おごられて、ぼくにも運が向いてきたと感じる。男性が読むと「なんでそうなるの」って思うわけですよね。これはゲイバーの話なのか?でも女流の作者はそうではないという。男色小説などと呼ばないでほしいという。じゃあなんで男の子がそういうふうに思ってしまうのか?女流の脳裏に「男の世界では、ストレート(異性愛者)が気まぐれを起こすことがある」という先入観があるからですね。三島由紀夫...

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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。