2012/01/31

映画クリムゾン・リバー雑感。

映画は映像表現だから、ラストはスピード感と映像の迫力で押し切るってことでいいと思う。

といいつつ、ひと晩寝て考えた『クリムゾン・リバー』後半のアレなところ。
猟奇事件をテーマにした映画に関する話なので興味のないかた・苦手なかたは追記をお読みにならないでくださいね。

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2012/01/30

『クリムゾン・リバー』

原題:LES RIVIERES POURPRES(「真紅の河」)2000年、フランス。

もっと評価されていいと思う。

例の「2」より遥かにまとまりがいい。(あっちがアレ過ぎて比較対象にするべきでないかもしれないけど)

異様に豪華な背景も、よく人物の後ろになじみつつ雰囲気を醸しているし、アクションシーンも、苛酷な自然の中でのシーンも、そこだけチカラが入りすぎて浮き上がり、別の作品へのオマージュになってしまっている、というようなことがない。
ストーリーもじっくり1時間&真相が浮かび上がって急展開、フランスらしい仄暗い感じ&時おり軽快なコメディっぽい感じに酔いながら退屈せず観ることができた。いろんなことが映画として出来が良い。

空撮は「2」でもやってたが、雪・雨・氷河・高山とガチな撮影が続くこっちのほうが、どう考えても手間が掛かっている。
またこれは原作のアイディアであるわけだが、「真紅の血の流れ」と雪の白さの対比が視覚上も脳内イメージ的にも美しい。
(実際に雪上に血が飛ぶ絵は少ないので、主に脳内イメージ)

ジャン・レノは私は『ミッション・インポッシブル』での使い方は勿体なかったと思っている。
本作ではパリで鳴らした敏腕警視として、地方警察の若手から尊敬の眼差しを捧げられる中年の重み・ふとキレた時の凄みが自然体で出ていて、とっても良い。時おり弱みや甘い感傷をにじませるとこも、じんわりと自然体で良い。

追記にて詳細と個人的感想。ネタバレ満載です。

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2012/01/30

『ライフ・イズ・ビューティフル』

イタリア人はよくしゃべる。

そして
イタリア映画は子供「音」の使い方が上手い。

原題:La Vitta 'e Bella 1997年イタリア映画。1998年カンヌ GRAND JURY(審査員グランプリ) 受賞、ダヴィッド・デ・ドナテッロ(イタリア・アカデミー賞)作品賞受賞、他多数受賞すぎて書けない。
レンタルDVDの特典映像として観たアメリカ版予告編より日本版が秀逸。予告編なら貼っちゃっていいだろう。


イタリア映画界入魂の一作といっていいと思う。何も知らなくても、もうこれ一本観たらイタリア映画の凄さが分かる。

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2012/01/27

イタリア映画 『向かいの窓』

2003年、イタリア。
イタリアアカデミー最優秀作品賞・最優秀主演男優賞・最優秀主演女優賞・最優秀音楽賞受賞。ツタヤ・ディスカスで借りることができます。

主人公(ジョヴァンナ・メッゾジョルノ)はお疲れ気味の共働き主婦、基本は彼女を軸にした恋愛ドラマ、おそらく女性向き。
どこの国でも集合住宅のご近所付き合いと子育てと、まだ若くムッチリ色気走った夫の相手は大変(´・ω・`)

ご近所は騒がしいし子供は生意気だし仕事はつまらないし自分は東欧系だから差別されてると信じてるし、人のいい旦那が見知らぬおじいちゃん(マッシモ・ジロッティ)を道に迷っていたと拾ってきてしまったから突然の同居にイライラ最高潮。

気晴らしは向かいのアパートの同じ階、窓越しに見えるスーツ眼鏡のイケメンを眺めることだけ、
でも彼にはワインなんか酌み交わす彼女がいる(←丸見え)
どっちの女も紙巻煙草をふかす辺りは現代的なのか欧州らしいのか。

旦那が勝手に照明を消してしまった後(はやく寝室に来て俺の相手をしろってこと)の台所、窓ガラスに写り込む向かいの窓内の、ヤング・エグゼクティブっぽい男女の仲睦まじい風景。
セリフを入れずに洒落たカメラワークだけで見せる切ない主婦心を彩るBGMは嫋々たるヴァイオリン、これはイタリアらしいところ。

……という辺りで15分。一気に状況紹介を済ませるテンポの良さと密度の濃さ。
それにしても外人さんは窓から中が見えることをあんまり気にしないのかどうなのか。
ヒッチコックの『裏窓』も面白かったけど。

ところでおじいちゃんは身なりが良くて金もってるが記憶がない!(;゚Д゚)
でもお菓子作りに詳しいみたい。
透明で臭いがなくアルカリ度の低い水が最適らしいです。日本の軟水はお菓子づくりにいいのかも?

そしてヨーロッパの夜の街は暗い。
イタリア映画というと鄙びた風景がよく映ると思ってたけど、これは現代らしい街なかの景色、車の窓に照明がにじんで一見アメリカ映画のようでもあるけど、外は石畳と彫刻のある噴水、古雅な建物、そこへ声が響く様子が欧州らしくて良い感じ。

蝋燭の揺らめきをナフキンで覆った卓上照明、暗い夜のカフェ。
おじいちゃんが思いがけず繋ぐ主婦と向かいの青年の縁。おじいちゃんを苦しめるのはおそらく戦争と、秘めた恋の記憶。

騒がしいコメディタッチの家族ものかと思わせながら始まった物語は、おじいちゃんの過去を探るサスペンスに、叶えてはならないはずの主婦の恋を絡めて、唐突に暗さと妖しさと切なさを深めていくのでした。

追記はこってりネタバレです。

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2012/01/25

エリザベス・テイラー主演映画『クレオパトラ』を観ました。

1963年、20世紀FOX。

だいぶ前に人にすすめられてツタヤ・ディスカスで予約入れといたのが届いたというだけで他意はないんですが、ちょうど『平 清盛』で「歴史ものの映像表現って?」というテーマを自分なりに抱えてしまったところだったので、いいタイミングでした。
えー……

光ってました。

リアルに照明が多く、巨大かつ豪華なセットが余すところ無く照らし出され、役者の顔にも影がなく、全てが映し出されておりました。
テイラーの肌はまさに真珠色に輝いていました。彼女の偉大さは、まずはこの肌の色であるのかな、などと思いました。

清盛を暗いの汚いのいう人は、こういうハリウッド黄金時代を想定してるのかもしれない、などとも思いました。
日本の映画やドラマって昔から割と暗かったしーー。

追記は個人的な感想ですがネタバレ全開です。

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2012/01/15

The THING(『遊星からの物体X』)を観たよ!

ごく当たり前にカーペンターのリメイク版のほう。1982年、ユニバーサル映画。
監督:ジョン・カーペンター
脚本:ビル・ランカスター
編集:トッド・ラムジー
プロダクションデザイン:ジョン・ロイド
撮影:ディーン・カンディ
特殊メイク:ロブ・ボーティン
特殊効果:ピーター・クラン
モデル製作:スーザン・ターナー

子供の頃にテレビでちょっと見かけてそれっきり、という映画が多いので今ごろ観直している今日この頃。
知ってる人はよく知っている古い作品なので以下はあくまで最近やっと観た人の個人的な感想ってことでネタバレ全開ですよん。

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2012/01/15

1942年東宝映画『ハワイ・マレー沖海戦』

『晩春』→『安城家の舞踏会』→『上海陸戦隊』と原節子つながりで観たんだけどね。今回の節ちゃんは超ブリっ子だった。ただし彼女は明るさ・大らかさがあって、無声時代の時代劇に出てきた女優のような控えめ・か弱い感じがしないとこがよい。

それはそれとして印象的な台詞を聞き書きしてみた。訓示の漢文調は「どこまで聞き取れるかな」という興味が優先。部分的に聞き取れなかった(転瞬、尽忠、皇恩など単語を知らなかった)ので最後に載せた参考サイトにお世話になりました。

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2012/01/12

Ο ΑΣΤΡΑΠΟΓΙΑΝΝΟΣ

The ASTRAPOGIANNOS、1970年ギリシャ映画。

19世紀半ばの対トルコ独立戦争の英雄Astrapogiannosが生家へ戻ると、村人たちは地主にいじめられていた。正義感にかられた彼は地主一派と対立するが……っていう義賊もの。
日本の時代劇や任侠物みたいにヒーローが「耐えがたきを耐え」って感じではなく「やられたらやり返す」爽快感が良い(・∀・)

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2012/01/05

『ならず者』『上海陸戦隊』

実は美女つながりという。

『ならず者』(The Outlaw)は1943年のアメリカ西部劇。『紳士は金髪がお好き』でモンローのお姉さまっぽい役だったブルネットのセクシー美女ジェーン・ラッセルのデビュー作。
公開時は彼女の胸の揺れが猥雑視されて裁判沙汰にまでなった問題作。

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