記事一覧

【来年へ向けて: アニメ部を増やしましょう。】

アニメミライ企画は性急すぎたのでしょう。政府が主導するなら、遠い未来に結実する成果、すなわち「学校教育へのアニメ制作の導入」を考えるべきでした。「漫画家になりたい」という子供は、とき~~どきいますが、「アニメ監督になりたい」と言いきる子供は少ないものです。有名な漫画家になれば、「誰か」がアニメ化してくれると思うもののようです。なぜ自分で動画を描こうと思わないのか。宮崎駿が何回も紙をめくって「人物の...

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【来年へ向けて:オリジナルの時代が来るのかもしれません。】

クラシック音楽業界は、レコード会社を通さず、個人的にプロモーションビデオをyoutubeなどで公開し、mp3ダウンロード販売やコンサートへ客を誘導するということをやっています。レコード会社が仕掛人となって新人指揮者をアイドルのように売り出すという手法は、すっかり廃れちゃったらしいです。過去の名録音も、いずれは著作権が切れるので、レコード業界は、何かもう本当に天才的な若者によるイノベーションを待つ他ないのかも...

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【オリジナルBL読者を腐女子といえば不適切です。】

人間が腐ったとは、一般社会において、決して良い意味には受け取られません。いたんだ、悪くなったと言い換えても同じです。これをオリジナルBL作品を購読した女性に適用すれば、それを発行した出版社としては「御社の製品を購入した女性は、悪くなってしまうのですね?」と言われたわけですから、営業妨害くらいは主張できるんじゃないかと思います。また、作家としては「貴女の作品を購読した女性は、悪くなってしまうのですね...

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【BL女子の自虐は、男女の共同作業。】

コミックマーケットは、字義通りに受けとめれば「漫画市場」ですから、そこへ小説が出品されたのは、おかしいのです。アニメ作品から許可なく小説を構想し、製本して「漫画市場」へ出品し、後には有名漫画家の忠告にさからって「山も落ちもない」を自称した(とされる)人々は、さまざまなルール違反をしたわけですが……自らを「やおい党です」などと名乗り、新聞やテレビで作品を宣伝するといったことを、しませんでした。それは、...

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【つり橋理論から同性愛は生まれません。】

ストレートが「ホモになる」ってことは、ありません。「危険をともにした男性同士は下半身を交えたくなる」と考える人は、BLの読みすぎです。自分自身が「災害避難の際に、隣のおばさんと何かしたくなるか」と考えてみると良いです。「でも相手が美青年だったらどうなの?」というのも、同様に自分が質問された場合を想定してみると良いです。男性が女性に「モデルの○○ちゃんみたいな可愛い女の子が相手だったら、きみも変な気分...

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【女流が憧れた耽美的生活とは。】

潤一郎、久作、由紀夫、龍彦、足穂、鬼六。男性の耽美派が、企業間闘争や戦争叙事詩を書くことは少ないものです。冷静に読むと「部屋の中でエッチなことばかりしている」という要素は、確かにあります。若きシャンソン歌手・丸山明宏の周囲に集まったのは純文学者でした。潤一郎は琴、久作は小鼓を題材に取り上げたと思います。音楽は天文学に通じると紹介したのは龍彦でした。天文を愛したのは足穂でした。産業革命の時代は、膨張...

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【活字を貪った1950年代における耽美派と他分野の混淆の可能性。】

「竹宮恵子先生の『風と木の詩』は本当にすばらしい。私はぜったい漫画家になりたくない。小説を書こう」話がおかしいです。「漫画市場」開催(1975年)、『風と木の詩』連載開始(1976年)に先行して、パロディとしての耽美小説というものが行われていたと考えれば、話は簡単です。コミックマーケットの初開催に際して、主宰者が号令したのは全国の「漫画」サークルだったと伝えられます。「コミック市場」なのだから、そりゃそう...

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同人の世代交代が、やおいの語義を変えたのだと思います。

「DJ」なんて言葉は、昔は聞かなかったのに、「専門業界ではそういうふうに呼ぶんだ」ってことがテレビなどを通じて伝わると、一般の人も使うようになるものです。やおいという言葉は、女性作家みずからプロデビューに際して「恐れ入りますが、わたくしのことは耽美ではなく『やおい作家』と呼んでくださいませ」っていうことは無かっただろうと思います。その言葉がプロ作品を掲載する雑誌上や、単行本の帯に「期待のやおいデビ...

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【やおいという言葉を使った気持ちは伝わらなかった。】

本来、耽美派というのは「男色を描く流派」ではありません。田村俊子や三島由紀夫のように、夕日が森の梢にたわむれるとか、波の弧が互いに犯し合うとか、自然界の無機物を擬人化した比喩を多用して、煎じ詰めれば世俗的な痴情のもつれでしかない物語に、詩的・非日常的・劇場空間的な味わいを与えるのが非常にうまい人々のことです。(という理解で進めます。)耽美主義文学の素養がある人が、SFアニメを鑑賞し、その感動をもっ...

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【百合族、薔薇族、茉莉派、ポー・コンプレックス、竹宮派、やおい派。】

百合族というのは、ストレート(異性愛者)の編集者が女子同性愛を「女性のナルシシズムによるもの」と勘違いした挙句に、ナルシシズムの象徴である水仙と白百合を混同して命名したもので、生来のレズビアンの象徴とするには不適切なはずなんですけれども、イメージが美しいので当事者が好んで名乗ることもあるようです。男性創作者による二次的創作物の一種が「百合」と呼ばれることもあり、これは「異性愛者による捏造としての女...

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【少年愛の切なさとは。】

元々この話題を始めたのは、地方新聞のひとつが、竹宮恵子の京都精華大学学長就任を伝えるにあたって、代表作として『風と木の詩』を紹介し、「少年愛は切ない」と書いたことに触発されて、まずは「ゲイ差別につながるのを避けたいな」と思ったことによっています。だから、新宿二丁目などにおけるトラブルにも、時々言及しています。【三種類の混同。】少年愛の切なさとは、元々は「成人男性が第二次性徴発現前の男児を性愛の対象...

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【BLは、なぜ組み合わせるのか。~オリジナルの未来】

拳闘家が一人いたら、何が起こるでしょうか。シャドーボクシング以外に何も起こりません。マッチメイクが必要です。男性が女子テニスプレイヤー(のキャラクター)を好きになったら「試合の相手を見つけてやらないとなァ」と思うでしょう。「二人で試合を行う」というルールが与えられていれば、二人の選手を見つくろって、興行を掛けようと思うのは当たり前です。BLは、なぜ組み合わせるのか。「すでにそのようなルールがあった...

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【自虐する人は、他虐する人です。~二次創作の未来。】

「どうせお前も同じじゃん」と、他人を巻き込みたがる人です。「一緒に悪いことをしようよ」と、他人に甘えたがる人です。自虐とは、自分を虐待することです。虐待は、次世代をになう若い人の健やかな成長のために、気づいた大人からやめていくのがいいです。【四十代の大学進学率は低いのです。】いまの四十代が大学に現役合格する年齢だった頃の進学率は低いのです。しかも非婚率も低いのです。背景となる出生数が多かったから、...

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【新しいメディアは庶民の武器ですが。】

インターネット(ツイッター)を「素人に鉄砲」と言った人がいましたが、新しいメディアって大体そういうものです。古くは活字本の普及によって宗教革命が起きたんじゃなかったかと思います。識字率が低ければ落首(政治を風刺する落書き)も意味を成しませんが、教育が普及すれば気の利いた短歌が板塀などに書き付けられることになります。ダンスもメディアの一種で、踊り念仏などは社会運動の意味を持っていたでしょう。評判を呼...

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【火のないところに煙を立てるのは普遍的な創作技法です。】

じつは「やおい論」混乱の根本にあるのは、創作作業一般への認識の低さです。社会学者とは、小説を読んだことのない人たちだったのでしょうか。(論文しか書いたことがなかったとは言えるかもしれません。)うっかり「やおい」という流行語を使わず、「女性が衆道を創作のテーマにする現象」とでも冷静に言っておけば、分析・解説の混乱も防げたでしょう。「お気に入りの俳優などをイメージモデルに、定型化された物語の新作を構想...

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【紅葉は冬の到来を告げているのだろうと思います。~サブカルの田舎くささとは】

「秋たけなわ、紅葉シーズン」なんてテレビの言い方を真に受けてしまいがちですが、銀杏の葉が黄色くなると、もう冬です。畑は霜柱で真っ白です。銀杏のかたわらでは柚子が鈴なりで、鍋料理の美味しい季節です。秋というのは、旧盆の頃、風が少し涼しくなって、夜になると虫が鳴き、妙に明るいと思ったら夜空が澄んで月がきれいだったという頃をいうのだろうと思います。扇の風も生ぬるい空気をかきまわすだけだったのに、その熱が...

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【クリストフは男の夢。】

ディズニー映画『アナと雪の女王』に登場するクリストフは、プリンス・チャーミング、エリック、フリン・ライダーに比べりゃ冴えた外見とは申せません。生まれながらの王子でもなく、学問もなく、幼い頃に保護者をなくしたらしく、氷採掘の労働現場に出入りし、トナカイだけを友達として過ごしました。恵まれた境遇とは申せません。それが冒険に出た王女を助け参らせ、その功績によって王子様にしてもらえた……のではなく、王宮付氷...

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【即売会へ通っていれば、やおいをゲイだとは思わなかったでしょう。】

同人誌即売会へ通った、今でいう二次創作BLファンの一部は、ピンクハウスというブランドのドレスを着用したと伝えられます。バブリーな時代でした。トランスFtoMゲイとは、男性です。たぶん多くの男性は、ピンクハウスのドレスを着ません。彼らにとって、男の服装とは「男装の麗人」ではなく、ふだん着です。ユニクロのネルシャツにバスケットシューズのようなものを履いて、ふつーに男の子として暮らしているでしょうし、そう...

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【やおいトランスゲイ説を認めると、人権問題になります。】

ゲイ界から「やおいは僕たちに下品な質問ばかりするので失礼だ」というクレームが寄せられたのは、1990年代の半ば頃のことらしいです。『やおい幻論』という書籍が発刊されたのは、1990年代の末です。出版界は、この間に動揺したのだろうと思います。「やおいって何だ!? 竹宮恵子のせいなのか!? 小学館は訴えられるのか!?」ことによると、少女漫画全体の基準見直し・検閲といった事態も考えられます。事実上、それらを回避するた...

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【やおい派とJUNE派をめぐる混乱。】

日本の研究史には「マルクス発言の意味を探って学者が議論を重ねたのに、ふと気づいて原典を当たってみたら翻訳の間違いだったことが分かった」なんて話があります。「どうも話がおかしい」と思った時は、最初に立ち返ってみると良いです。雑誌の名前を取って、投稿者が呼ばれることが普通です。白樺派とか、青鞜派とか。あえて例えれば、1970年代末に『やおい』という雑誌が創刊されたので、そこへ投稿した人が「やおい派」と呼ば...

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【1980年代『花とゆめ』はBL誌だったか。】

雑誌の顔は、少女漫画の王道というべき『ガラスの仮面』(美内すずえ)、不世出の天才・三原順による『はみだしっ子』、それから『スケバン刑事』(和田慎二)だったと思います。三原作品は、可愛らしい少年たちを主人公にしたホームドラマには違いないのですが、1970年代若者文化の熱さを伝え、プログレッシブロックの影響があるなどとは言うまでもなく、今なお読みこなすには知力胆力の要る傑作です。和田作品は、1980年代の間に...

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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。