記事一覧

【ネットと文学③ ~ネットに文芸を乗せる方法。】

当然ながら次の議題は「文学をいかにインターネットに乗せるか?」のはずです。若い人にスマホを禁止するんじゃないです。ネットサーフィンを禁止するんじゃなくて、ネットサーフィンが快適になるサービスを開発しよう、って発想と同じです。【読んでもらうには。】若い人を、動画サイトやゲームサイトから、文芸サイトへ引っ張ってくるにはどうしたら良いか?いわゆる「萌えキャラ」または「ゆるキャラ」の力を借りるべきか?ある...

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【ネットと文学② ~インターネットが流行ってるんじゃないです。】

スマホが普及した、のです。故障しにくく、携帯性にすぐれた個人用コンピュータ(の一種)である「スマホ」の普及によって、インターネットまたはワールドワイドウェブを利用しやすくなったのです。パソコン通信の時代はもちろん、ウィンドウズ機の普及し始めた頃にも、インターネットはパソコンそのものに詳しいマニアのものだったはずです。フリーズ、青画面に冷静に対応できる人。ダウンロード、ファイル変換など全て自分でやら...

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【ネットと文学① ~インターネットは大きな掲示板だと思われている。】

間違いじゃないんですが……。「SNS」というべきところで「インターネット」という語に代理させている、という例は多いような気がします。「ブログ、インターネットで大人気!」という文章を見た時には「ブログはインターネットじゃないのか」と心の中でつっこまざるを得ません。「インターネットで流される情報は、文学とは違う」とか読んだときには「HTML文書として公開された創作物や、PDF文書として公開された研究論文の立場...

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【BLとGLBT④ ~やおいトランス説の難点。】

1990年代半ばに、ゲイコミュニティから「やおいは僕らに対して失礼である」とする旨、激烈なクレーム文書が発されたという話があります。対して「やおいはトランスゲイです」と提唱する書籍が発表されたのは、1998年です。すでに「やおいは失礼だ」と言われている時に、「やおいはゲイです」と言い返せば?「ゲイって失礼なものでしょ(爆笑)」という意味になります。この行き違いは不幸だったと思います。榊原『やおい幻論』とい...

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【BLとGLBT③ ~女性がBLを読むと男性がゲイになる説。】

数年前に某県から会議録として発表された珍説です。その後、取り下げられました。会議のその場で他の参加者から撤回することを求められなかったなら、そのほうが示唆的です。「なる」と言われて、「そうですとも」と頷いてしまう人が多かったということです。実際には「なる」ってことはありません。同性志向であることは、ゲイ生来の個性であり、権利です。彼らは、強気な女性から逃げた人生の敗残者ではありません。そもそも、話...

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【BLとGLBT② ~きれいな男はゲイになる説。】

「にやける」とは、色男が「フッ」と微笑して「ミーは女性にモテてモテて困る」ということではありません。漫画などの創作物における用法としては、モテないタイプの男性が、色男を見て、物陰で「チッ。にやけた野郎だぜ」と呟くことになっています。「にやけ」は若気と書き、若道と書いて「にゃくどう」と読めば、いわゆる「衆道の契り」のことです。つまり「ああいう綺麗な男はオカマなんだぜ」と言っているわけです。実際には女...

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【BLとGLBT① ~悪役ゲイキャラクター。】

または悪役トランスキャラクター。女装・化粧している and/or 女言葉で喋る男性キャラクター、およびその二人組が地球の平和を侵略するので……若い男女、またはファミリーが迎撃し、撃退する。こういうプロットは、1970~90年代前半のアニメで見られ、その後パタッと無くなりました。じつは1990年代半ばに、ゲイタウンから「女性が(創作物をつうじて)男色に関心を抱き、わざわざゲイタウンまで押しかけては、プライベートな質問や...

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【ネットサーフィンが考える力を奪うんじゃありません。】

少し前に「ネットを敵視するあまり、スマホが電話であることを忘れる」という話をしたので思い出したのですが……日本でネットが普及し始めた頃には、わざわざ書籍の形で「ネットサーフィンは良くない」なんて文章を発表する先生たちがいました。ネットは次々にリンクボタンをクリックしていくだけで、記憶に残るものがない。人間から考える力を奪うから危険だ、というのでした。でも、これはネットのせいじゃありません。使い方の問...

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【著作権の件⑤ ~ドロロンえん魔くんのユキちゃんから考えてみる。】

ずいぶん昔のテレビアニメの話題で、まずは単に「好きだった」という話です。永井豪(とダイナミックプロ)原作アニメにおける主人公少年のパートナーで、番組の「マドンナ」として、白い振袖を着た少女が登場するのですが、その裾が短くなっていて、ミニスカート状態になっているのです。もちろん生脚むっちり。振袖で女らしく装うことと、動きやすさが両立されていて、子供心にも素敵なアイディアだと思いました。現実に真似する...

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【著作権の件④ ~出版社の権利。】

引き続き、渋谷達紀『著作権法の概要』(経済産業調査会、2013年9月初版)による個人的理解。実際の裁判官の判断とは違うことがあります。【出版権。】著作権者が設定すれば(つまり許可すれば)出版者/社は特定の作品をそのまま複製し、頒布する権利を専有します。他社が勝手に特装版を売り出していれば、やめさせることができます。コピーを大量にばらまく人がいて、正規品が売れなくなれば「ああいうの逮捕してください」とい...

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【著作権の件③ ~パロディ推奨の思い出。】

1970年代の学童雑誌には、すでに掲載されたプロ漫画作品から1コマだけが抜き出して掲げてあって、そのフキダシの中がまっ白くなっており「ここへ自由な台詞を入れてみよう」と読者投稿を募る頁がありました。『笑点』の大喜利みたいなもので、投稿者によって言うことが違うから面白いわけです。編集部の意図としては、郵便葉書に台詞だけを書いて送ってくれればいいわけですが、中には画像そのものを丁寧に模写したものへ台詞を書...

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【著作権の件② ~二次創作許可マーク。】

複製権を無償で手放すと、海賊版売り放題なわけで、正規品は売れなくなります。翻案権を無償で手放すと、映画化し放題なわけで、著作権者は莫大な権利料を受け取れなくなります。キャラクター商品についても、いちいち権利料を受け取りたいです。が、「二次創作だけは無償で許可してやりたい」というので考え出されたのが二次創作許可マークですが、それはもともと著作権の侵害に当たっていない可能性もあります。原作者とは別人に...

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【著作権の件① ~二次創作は著作権法違反か。】

以下は、渋谷達紀『著作権法の概要』(経済産業調査会、2013年9月初版)読了にもとづく個人的理解です。渋谷自身が大学の研究者として、実際の判例にツッコミを入れるという要素のある本なので、実際の裁判官の考え方は違うこともあります。なお念のため、日本限定です。【例題】ある男性漫画家の作品は、少年漫画らしい眉毛の太い少年たちが「運動部における特訓の成果によって強敵に勝つ」という物語を演じるもので、読者の心に...

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【即売会という巨人に人生を喰わせてはいけません。】

ご入学・ご進学おめでとうございます。早速ですが、昔のサブカル論・フェミニズムとも間違えました。大学は、執行猶予を受けて遊ぶところではありません。義務教育は、遠い未来のために頭の体操をするところですが、大学は近い将来のために具体的な知識と技術を身につけるところです。文系における技術とは、論文作成術です。理系もこれを確実に身に着けておかないと、他人の画像を流用することになります。大学というところは、今...

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【ニッポンの“9人の職人”スペシャル。】

遅れていなければ、3月28日放映。ハンマー1本で地下鉄の安全を守る職人さんのあたりから拝見。「一路線を一年かけて点検する」という話に視察の外人さんが目を丸くしていました。次が、JAでキュウリの鮮度を一瞬にして見分ける女性たち。次が木工と和紙の伝統技。とくに和紙の世界は、工房の代表として名前が出るのは男性ですが、現場で黙々と働く人には女性が多いことが印象的でした。そして全体を通じて「日本の現場力を支え...

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【ワイン国際大会金賞者にセクハラ。】

3月21日に見たテレビ番組の思い出。甲州ワインの醸造家で、世界的コンクールの金賞受賞者である女性の丁寧な仕事ぶりを紹介した後、「ひな壇」の若手芸人が結婚に関する質問を開始し、その場で交際を申し込み、彼女から仕事を理由に断られると怒鳴りだす、という展開がありました。なぜ女性が仕事に集中したいと、男性に侮辱されなければならないのでしょうか。日本では「怒鳴りつける」ことが言葉の暴力として認識されていませ...

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【グランシップ静岡能:頼政&吉野天人(天人揃)】

天女で思い出した、1月24日の公演の思い出。自衛隊ブラスバンドが出演する県民音楽祭と日取が重なりまして、「船」の横に長蛇の列。音楽祭の開催を知らずに行ったので、一瞬「最後尾につくべきか?(汗)」と迷いましたが、能舞台を出す中ホールは、どんなに頑張ってもあんなに入りません。「これは別のイベントだな」と判断し、列の脇を正面玄関へ。無事に入れました。ロビーでは「観世宗家クッキー」とか売ってました。いろいろ...

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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。