TPP、同性婚、同人、フェミニズム。

  04, 2015 10:20
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ひと段落ついたような、つかないような。

同性婚を正式に認めるには、憲法の文章を一部変更する(両性の合意を両人の合意に変える)必要があるんですが、じゃあ九条も変えろよという話が絡んで来そうなので、揉めるでしょう。

しばらくのあいだ、自治体の条例レベル・裁判所の判例レベルで対応することになるのだろうと思います。保険会社は、加入者を増やすことにつながるので、柔軟に対応するでしょう。

LGBT市場の大きさは、ビジネス雑誌も注目しているところで、ソチ五輪の際の不買運動によってスミノフが青くなった件で、逆に証明されたかと思います。

【非親告罪。】

TPPのほうは、らちが明かないので選挙戦の前にいったん終わらせようということですから、これから何回でも「見直し」という話が出てくることを覚悟しておいたほうが良いと思います。

インターネットはますます発展し、著作権問題もいっそう国際化します。日本の常識・お得意の自虐ジョークが通用しない相手が次々に登場してくることも考えられるでしょう。

【二次創作とBL。】

若い人がアングラ芸術に誇りをいだき、「プロよりも俺たちのほうが面白い」というのは当然です。ただし、それはあくまで自分で考えたものを発表している時です。それが斬新で個性的なときです。

他人の権利品について、自分のほうに理があるように言うこと、および「バックがついている」と威張ることは、やはり異常事態です。

二次創作であることと、BLであることも、イコールではありません。じつはBLは、女性の特権でさえありません。もともと、トーマス・マン、ヴィスコンティ、パゾリーニといった人々の作品は、「ゲイによるゲイのための」というものではないはずです。

彼ら芸術家の世界では、女性的な美男に最高の価値が置かれる。女性はそのことに異性愛とナルシシズムの両立という旨味を感じたから、その「ただし美少年に限る」という偏見まで含めて、真似しただけです。

だから、じつはストレート男性こそ「ボーイズラブ(≒少年愛)は俺たちのものだ」ということもできる。それを「女の分際で分かったような顔をして、真似するとは根性がくさっている」ということもできる。

女性がこれに対抗するには「憲法で男女の平等が保障されています。女が男の真似をしたっていいんです」という他ない。

でも、それなら「男性中心社会の横暴のせいで、やむを得ずBLに染まった」みたいな言い方はできません。平等には理由がないからです。

【フェミニズム。】

著作権法は古い法律なので、ラディカルフェミニズムの理屈としては「明治時代に男だけで勝手に決めた法律なんか、女が守らなくてもようございます」と言うこともできます。でも、そのつもりなら、フェミニズム団体として正式に宣言しなければなりません。

二次創作であることと、BLであることをごちゃ混ぜにして、被害者意識をふりかざした挙句に、何もかもプロ漫画家に責任を押しつけるというのは、もう通用しません。

新宿二丁目における人権侵害という話も、もうフェミニズムでは弁護できません。女性が家庭の外で給金を得ることができるようになった以上、もはや単なる弱者ではないからです。

当ブログは、基本的に、その昔「フェミニズム」を標榜した人々の一部が「やおい論」と称するトンデモ説を発表したことに対して、「それじゃ理屈が通らないでしょ」と、わざわざ指摘しているものです。

同人が「創作活動そのものを非難されている」という被害妄想にかられて「そんなに興味があるなら、コミケの内情を暴露してあげるわ!」と言い出すのは困るので、ご遠慮ください。

じつは日本の「フェミニズム」に呆れたのは、森アーツの会田誠展へのクレーム文書を読んだ時でした。ああ、1980年代から更新されてない人がいるんだな……と思ったものです。

大学の先生たちも、授業でBLの実物を読んでみましょうとか言ってる場合ではないです。BL解釈そのものの変遷の歴史を、そろそろ系統だてて若い人々へレクチャーしてあげるといいです。

自己批判という厳しい作業になりますが、それをやってこそ学者です。

(なお、ここからはややまったりと、一日一記事ずつにいたします)


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