朝日新聞出版『週刊 マンガ日本史』

  17, 2015 10:20
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朝日新聞出版の出している薄い本(歴史マンガのシリーズ発行)のダメっぷりがひどいので怒る気力もなくしていたんですが、第41巻、池上遼一の黒田官兵衛は謹んで拝読しました。

セクシーな官兵衛でしたね。確かな画力でロングとアップを交互に配置できるからこそ、コマ運びのあっさりしているのは池上さんらしさ。経歴の長い先生で、個人的に『クライング・フリーマン』を楽しく読んでいた頃から数えても二十年ほど経過しているのですが、画力が落ちていないのは嬉しいです。

シリーズ全体については、フルカラー漫画というだけでも作家陣にはやりがいのある仕事でしょうし、作中・巻末のコラム欄が軽い口調で、学童・生徒向けを意識しており、若い初心者を歴史学へ誘う第一歩として良い企画だと思います。

それだけに、とくに女流におけるキャラクター造形上の認識の甘さが悔やまれます。大人の娯楽としての漫画・ゲームと、学童向け学習漫画は違います。子ども向けほど丁寧である必要があります。髪型・服装に至るまで、その時代時代の人々が築き上げた文化です。

子どもたちに正しい知識・イメージを伝えることができないなら、学習漫画の価値は半減以下です。



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