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朝日新聞出版『週刊 マンガ日本史』


朝日新聞出版の出している薄い本(歴史マンガのシリーズ発行)のダメっぷりがひどいので怒る気力もなくしていたんですが、第41巻、池上遼一の黒田官兵衛は謹んで拝読しました。

セクシーな官兵衛でしたね。確かな画力でロングとアップを交互に配置できるからこそ、コマ運びのあっさりしているのは池上さんらしさ。経歴の長い先生で、個人的に『クライング・フリーマン』を楽しく読んでいた頃から数えても二十年ほど経過しているのですが、画力が落ちていないのは嬉しいです。

シリーズ全体については、フルカラー漫画というだけでも作家陣にはやりがいのある仕事でしょうし、作中・巻末のコラム欄が軽い口調で、学童・生徒向けを意識しており、若い初心者を歴史学へ誘う第一歩として良い企画だと思います。

それだけに、とくに女流におけるキャラクター造形上の認識の甘さが悔やまれます。大人の娯楽としての漫画・ゲームと、学童向け学習漫画は違います。子ども向けほど丁寧である必要があります。髪型・服装に至るまで、その時代時代の人々が築き上げた文化です。

子どもたちに正しい知識・イメージを伝えることができないなら、学習漫画の価値は半減以下です。



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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。