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『ライフ・イズ・ビューティフル』

イタリア人はよくしゃべる。

そして
イタリア映画は子供「音」の使い方が上手い。

原題:La Vitta 'e Bella 1997年イタリア映画。1998年カンヌ GRAND JURY(審査員グランプリ) 受賞、ダヴィッド・デ・ドナテッロ(イタリア・アカデミー賞)作品賞受賞、他多数受賞すぎて書けない。
レンタルDVDの特典映像として観たアメリカ版予告編より日本版が秀逸。予告編なら貼っちゃっていいだろう。


イタリア映画界入魂の一作といっていいと思う。何も知らなくても、もうこれ一本観たらイタリア映画の凄さが分かる。
って今さら言うまでもないですね。
古き良き体当たりコメディ炸裂、展開の早いイタリア式ロマンス微笑ましく、花いっぱいの温室から新しい時代が……要約するの勿体ない。最初の30分は盛大にお笑いになるといいです。

個人的には(確かに何も知らずに)音楽が『カオス/シチリア物語』を思い出すよね~などと観ていたら、同じ人の仕事だった。画面も建造物自体に感情があるように雰囲気たっぷりに撮れていて『薔薇の名前』を思い出すよね~と観ていたら、同じ人の仕事だった(ノ´∀`*)

以下の説明文はレンタルDVDの特典映像から引用。リンク先はgoo映画です:

監督・脚本・主演(グィド役):ロベルト・ベニーニ(Robert Benigni)
1952年、トスカーナ地方生まれ、70年代初めからローマで実験劇場や即興喜劇に出演、テレビにも進出、脚本家兼スタンダップ・コメディアンとして名を上げた。
映画デビューはジュゼッペ・ベルトルッチ監督 "Berlinguer,ti voglio bene"('77) 
自身の監督初作品は"Tu mi turbi"('83) 『ジョニーの事情』(92) 『Mr.モンスター』(93) 『ピノッキオ』(02) 『人生は、奇跡の詩』(05)
他出演作品はジム・ジャームッシュ監督『ダウン・バイ・ロー』(86) フェリーニ監督『ボイス・オブ・ムーン』(89)
  
ドーラ役ニコレッタ・ブラスキ 1960年生、他の出演作品『ミステリー・トレイン』(89) 『シェルタリング・スカイ』(90)

ジョズエ役ジョルジオ・カンタリーニ君については問い合わせ殺到するも幼年であることを理由に制作側が詳細を明かさなかったそうです。いい話。最近の消息はこちら。

レッシング医師役ホルスト・ブッフホルツ、1933年ベルリン生まれの本物ドイツ人。『雨の夜の銃声』(55)カンヌ男優賞、『荒野の七人』でハリウッドデビュー。他にはマクラグレン監督『サハラ』(83)

グィド叔父ジオ役ジュスティーノ・ドゥラーノ、1923年イタリア生まれ、ピーター・セラーズと『紳士泥棒』『無責任恋愛作戦』で共演。本作は30年ぶりの映画出演だそう。

撮影監督:トニーノ・デリ・コリ、1923年ローマ生まれ、他作品『ソドムの市』(75) レオーネ監督『続・夕陽のガンマン』(66) 『ウエスタン』(68) 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(84) フェリーニ監督『ジンジャーとフレッド』(85) 『インテルビスタ』(87) 『ボイス・オブ・ムーン』(90) 他には『薔薇の名前』(86) 『死と処女』(95)

衣装・装置:ダニーロ・ドナーティ、1926年イタリア生まれ、『じゃじゃ馬ならし』『ロミオとジュリエット』『カサノバ』『フェリーニのローマ』『フラッシュ・ゴードン』『レッド・ソニア』

音楽:ニコラ・ピオヴァーニ、1946年ローマ生まれ、タヴィアーニ兄弟監督『サン・ロレンツォの夜』『カオス/シチリア物語』『グッドモーニング・バビロン!』『太陽は夜も輝く』『フィオリーレ』 フェリーニ監督『ジンジャーとフレッド』『インテルビスタ』『ボイス・オブ・ムーン』

Belle Nuit(Barcarolle) from Les Contes d'Hoffmann (Jacques Offenbach) RCA VICTOR
歌唱:M.Caball`e & S.Verret
(映画エンドクレジットから。リンク先は英語版ウィキペ)

以下、個人的な感想。ネタバレあり。





イタリアは建造物も調度品も優雅でいいなぁ……・:*:・(*´∀`*)ウットリ・:*:・
ペトラルカとベンナーティを産んだ街アレッツォの戦前の(上流の)暮らしの豪華なこと。レストランの真っ白!な内装に淑女たちの紅とピンクのドレスが映える♪

「君を抱きたいが、こんなことは誰にも言えない」
本人に面と向かって言っとるがな!(爆)
イタリア人てやっぱり皆こんな感じなの?(*´∀`*)と思わせてくれるあたりがいいところでしょうか。
そして動きは志村けんだよな、と思ったり。コメディは共通。(こっちが向こうの真似をしたんだから、ほんらい感想の持ち方が逆なんだけどね)

そして花いっぱいの温室は変わらないのに、街へ出ると灰色……。
家族は明るいまま、おしゃべりを続けるんだけど、画面の枠の中にさりげなく映り込む周りの景色が違う、というこれは小説では書き表しにくいところ。
「街は何も変わっていない。透き通る青い空も、美しい広場も白亜の聖堂も。ただ、軍用トラックがのんびりと走り、銅像を空襲よけに土嚢で覆う作業がゆっくりと続けられ、鉄兜の兵隊がほんの何人かたむろしている、というだけだ」くらいかなぁ。

収容所で息子に熱弁をふるうパパに「うるせぇ眠れねぇ今更なに言っても無駄だよ」とは誰も言わない。
子供を元気づけようとする父心を皆が理解しているから、と取ることも勿論できるけど、これはあれだ、舞台劇で、正先で芝居してる後ろに背景としてセットが組まれ、背景の一部としてエキストラが無言で立ってる/座ってる/寝てる、という状態をそのまま映画に移してるんだな、と思いました。
ミュージカルでは主演俳優がしゃべり出すとモブキャラが「時間よ~止まれ!」みたいに動きを止めるっていう演出ありますな、あんな感じかと。
舞台をつくり慣れたイタリアらしいなぁなどと思いました。
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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

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Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。