2016年1月3日、フジテレビ新春ドラマスペシャル『坊ちゃん』

  28, 2016 10:20
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スマートなタヌキもいたものです。美男キャストでそろえた現代的坊ちゃん。「明治の女」も男より大きいし。

マドンナが男装の麗人的な美形だったわけですが、男性視聴者の中には「もっとぽっちゃりした、おちょぼ口のほうがイメージだな」と思う方も多かったかもしれません。でもたぶん若い視聴者には受け入れられたことと思います。

序盤の汽船CGには不安を覚えましたが、その後は美術・衣装とも頑張りました。せわしないカメラワークがテレビドラマらしく、ミニマルな音楽も現代的で、脚本はテーマを過不足なく伝えており、総合して若い人に見てもらうための名作解釈として満点以上だったと思います。

やり過ぎになりがちなのがテレビドラマですが、緩急・静動のバランスを心得た演出、省くところを心得た脚本とも、オールド映画ファンをも納得させたのではありませんでしょうか。

男女とも実力派・個性派ぞろいの豪華キャストでしたが、誇張した演技も品の良い範囲に留められていたと思います。

及川は『相棒』やってた頃より腕を挙げたかもしれません。白面に赤シャツが映えて美しかったことでございます。古田の声、八嶋の顔の演技はさすがでした。友情出演の下宿の隣人がじつにいい味でしたね。七三分けが似合う二宮くんの好演は申すまでもありません。

坊主刈りでのぞんだ若手も、皆よい面構えでしたね。俳優としての未来に幸多からんことを祈ります。

映像技術を駆使した挙句にラストを活字で締めたのが粋でした。先人への尊敬の念を感じました。さァ、出版界の再興につなげて参りましょう。

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