1.愛国の同人。

  29, 2016 10:20
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コミケと日本の未来のために、最も重要なこと。



帝国主義の拡大のために徴兵した若者たちを鉄拳制裁で鍛え上げる。

そういう資本主義的全体主義から、共産主義的全体主義へ移行しても、じつはあんまり違いがない。ほんとうは、全体主義の対岸に「消費生活優先的個人主義」というのがあるはずなのです。

資本主義と共産主義がほんとうは同じ枠組の中にいる兄弟のようなものだというのは、ベルリンの壁が落ちた頃にやっと(大きな声で)言われるようになったことで、今でも対立概念という誤解が完全に克服されたとは言いきれません。

でも、資本主義が行き着いた先の帝国主義に対峙するのは、個人主義であるはずなのです。

1921年には、日露戦争のヴェテランである陸軍中将・佐藤鋼次郎によって、「きたるべき日米開戦に備えよ。日本男子は心身を鍛えなおせ」というテーマの小説が発表されたそうです。

逆にいえば、当時の日本男子は惰弱になっていた。代表は谷崎潤一郎。

西欧から輸入された個人主義・耽美文学のせいで若者たちが退廃してしまった。いつの時代にも流行を嘆く警世家が存在するものですが、こういうのは当時の決まり文句の一つだったそうです。

中将の言を入れれば、徴兵規模を拡大し、訓練を厳しくするといったことになる。ボタン戦争ではなく、地上戦が基本だった当時は尚更です。

じゃ作家たちはどう云うか。文面や口頭ではハッキリと軍人さんを批判しないにしても、内心では「戦争やったほうがいいよ」と思ってるわけはない。

本当は中将だってその通りで、兵力を最大限に温存したいのが、現場を知る人です。

彼の本心は「弱いままでは列強につけこまれ、攻め入られてしまう。日本男子が強さを取り戻して、列強との間にパワーバランスを維持すれば、平和を保てるよ」ということだったようです。(参考:1980年、佐伯彰一『外から見た近代日本』)

で、現代。

さすがに共産党も「革命だ」とか云わなくなりました。べつに暴力集団だと思われているわけでもない。

西欧には「最後の日に備えよ」という黙示録の印象と、それに煽られたキリスト教異端による騒擾の歴史があって、共産主義=革命=暴力的示威行動というふうに短絡しやすかったのだろうと思います。

いまでは日本共産党は平和と福祉を訴える市民団体みたいになっている。これは世界中の平和主義者・女性と連帯することが可能ですから、その意味ではやっぱり普遍主義、やわらかくなった左翼ということができるでしょう。

でも実際問題として、各国において平和が保たれるためには国際的パワーバランスの維持が必要で、防災・救助という観点からも、とくに徴兵制のないわが国では、自発的に自衛隊へ入ってくださる若者とそのご家族に足を向けて寝られない、ということがある。

このばあい、若い女性の最高の夢は自衛隊員のお嫁さんになること。それに相応しいのは夫の留守中に不貞をはたらかず、子ども達を心身の強い若者(女子の部を含む)に育て上げる良妻賢母。

このばあい、強い若者とは、腕力にまかせて弱い者イジメをする若者ではなく、お父様同様に社会のルールを守り、思いやりをもって世のため人のために働くことのできる若者です。やっぱり、これらが基本になります。

これに対して、同人は男女とも「もっと自由に暮らしたい。好きな漫画だけ描いて暮らしたい。それが欲しいといって、わざわざ買いに来てくれる人も大勢いるんだ!」と云わざるを得ない。同人界を母胎とするプロ、その作品によって利益を得る出版界も同様です。

でも、即売会が無事に開催できるのは、自衛隊によって国家の安全が保障され、ほとんどの国民が社会のルールを守っているからです。

このさき何十年も同人稼業で食っていこうと思っている人は(すごいことですが)、次世代をお客様として迎える必要がある。迎えてみたら会場内の順路を守らず、恐喝や暴行をはたらく連中ばかりだったら困る。

また「漫画のセリフを読むのもめんどくさい」という若者のほうが増えたら、二次創作に留意して頂くどころじゃありません。

それを防ぐには、やっぱり義務教育が充実し、子どもをちゃんと育ててくれるパパ・ママが必要です。

じつは暴力と痴情を描く同人こそ、日本人の礼儀正しさ・非暴力・教育の高さの恩恵をこうむっている。

だから同人こそ、自衛隊に感謝し、結婚する若者たちを祝福し、家族愛と地方の活力を尊重し、教育と児童福祉の充実を訴え、「日本は良い国です。みなさんのおかげです」と云う必要がある。

そのかたわら、自分自身はプロになるためにオリジナル作品を完成させる努力を続ける必要がある。あるいは同人界で50年間生き延びるために、死にもの狂いになる必要がある。そして確定申告しましょう。

真面目にやるのを恥ずかしがるのは、古い流行です。昔の話を若い人が真に受けて「同人は悪いやつらだ」と思う必要はありません。自分も悪いやつになろうと思う必要もありません。

創作物の良いところは、自分が他人をイメージ消費して終わりではなく、他人に楽しみを与えることができることです。続きが楽しみだというだけで明日を生きよう、新作を買いたいと思うだけで働こうと思う人が増えるのです。

だから、昔とった杵柄を自慢したい人は、それを他人をぶん殴ることに使わずに、また描いたり書いたりすることに使いましょう。

ちゃんと分かってる同人さんのほうが多いことだろうと信じます。

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