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警察力の「リソース」というジョーカー。

では、警察を入れない話を致しましょう。

公僕の人的資源を漫画の検閲に傾注すると、実在被害の捜査・保護に差し支えるというのは、説得力のある材料のようですが、「じゃあ警察を増員しろよ」という声を呼んでしまいます。

また、「漫画のほうはボランティアで対応しよう」という声も出てくる可能性があります。

対立者を黙らせる最高の切り札のように思われることが、じつは最悪のジョーカーということがあるのです。

なぜなら、「そこが一番の問題である」と指摘してしまえば、次は「じゃあ、そこをなんとかしよう」という知恵が出てくるからです。

売り言葉に買い言葉で話がズレたまま進んでしまわないように、「そもそも漫画を取り締まるべきでない」ということを忘れないのが基本です。

【人間がきらいなものに注目する三つの理由】

漫画を規制するという話が出たときに分かったことですが、世の中には、わざわざ苦手な漫画を購読する人もあるらしいです。

わざわざ「気持ち悪い」と分かっている本の頁を広げてみて、「ううっ、気持ち悪い」と震えるのは、どういうプレイなのか。

「きらいなものの検閲に時間を取られるより、もともと好きなことに邁進して、趣味のサイトを充実させる」といった建設的な作業にいそしむことができない理由には、三つあります。

一つは、好きなことをしても共感してくれる人がいない。

現代漫画の批判が起きる時は、必ず「昔の漫画は」という懐古趣味がセットになっているものです。

その昔の漫画を紹介する・再販に結びつけるといった作業がうまく行かないので、気に入っているものを応援するよりも、気に入っていないものを叩くという負のパワーになってしまうのです。

もう一つは、共感してもらうも何も、もともと趣味がない。仕事一筋だった。

もう一つは、好きなことをするよりも大きな興奮を得られる。

すなわち、人間も動物なので、縄張り争いするとき最も生きがいを感じるという傾向です。「種の保存」本能といいますが、実際には個体の保存なわけです。個体の遺伝子の保存。それを保障するために、自分の仲間だと思う者だけを生き残らせたいので、自分から歩き回り、仲間ではないと思う者を見つけ出して、先制攻撃をかける。

べつに漫画に限った話じゃなく、世界中の、歴史上の、すべての闘争が、これによって起きていると思えばいいでしょう。

漫画に話を戻すと、すでにバッシングが起きている時には、「こういう漫画をきらいなのは私だけじゃないんだ」と思うと、急に友達増えたような気分になって嬉しくなっちゃうということもあります。

漫画派は「苦手な漫画を見つけてしまったら、そっと閉じればいい」と云いますが、それじゃ済まない理由の根は深いのです。

だからこそ、理性によって獣性(本能)を抑えることが尊いわけで、まずは落ち着いてくださいと申し上げるのが基本です。少なくとも、自分のほうから喧嘩腰になってはいけません。

なにか云われた時には悔しいですけれども、相手が喧嘩腰だから、こちらも不良の口調で応じるというのは「お相手してあげる」という意志表示であり、これも寂しい人が陥りやすい心の罠ではあります。

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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。