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2002年イタリア映画『炎の戦線 エル・アラメイン』視聴記

イタリア映画は戦場リアリズムも粋。

ロンメル戦車軍団じゃないのです。彼が撤退する前後の、別の戦場におけるイタリア歩兵の砂まみれの苦闘。
炎の戦線ていうか、炎天下の飛び陣地orz とっくに補給が途絶えて水も食料も弾薬もorz
観客の口の中にまで砂が入ってくるような大ロケ敢行。

その苛酷な条件下で戦闘を演じた役者さん達は、『プライベート・ライアン』の時も思ったけど、リアルにトラウマになってしまうのじゃないかと心配です。
ハリウッドだったかブロードウェイだったか、俳優が役から戻るためのセラピーがあるそうですね。

砂色の濃淡、ゆったりと大きなカメラ使い。
エジプト戦線なので現地の民族音楽がBGMに使われており、その他にチェコ・フィルによるオーケストラ・サウンドはゆったりと控えめな旋律で、じんわりと情感を盛り上げてくれます。
どうも同じイタリアだと思うせいか、雰囲気が似ているのか、『カオス シチリア物語』を何度も思い出すのでした。
水もなく顔も洗えない兵たちの薄汚れた黒髭面のせいだったかもしれません。イタリア人俳優はみな男ぶりが良く、セクシーです。
ダイナミックな肉体表現と、遠近法による大胆な構図を生んだルネサンスの国には脱帽するしかありません。

「クロサワを土台にアメリカ西部劇というクリームを掛けて、イタリア独自の苦味走った辛口スパイスを振ったら最高にオシャレな大人のデザートができた」みたいのが『荒野の用心棒』なわけだけど、
『ライアン』より後発なこれも、あのような戦場リアリズムをイタリア流に料理したらもっとドライ、かつ味わい深くなったぜっていう、薫製肉を辛口の酒で頂くような、そんな感じかも。

ラストシーンは忘れられないでしょう。大理石の国なんだなぁ……
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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。