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記者は自分の甘えの心を報道しないように気をつけましょう。(3題)

1.男児に女児用スクール水着を着せる必要はありません。

夏が来れば思い出すわけでございまして、もう数年も前のことになりますが、男児の胸を他人に見られることをいやがる母親がいることを伝えたウェブ記事がありました。

末尾に記者の感想として「だからといって男児に女児用スクール水着を着せるのはいかがなものか」と付け加えてありました。ご本人はジョークを云ったつもりです。

でも、男児に女児用スクール水着を着せる必要はありません。現在では学校生協を通じて「ラッシュガード」が販売されております。

また、オリンピックも近うございますが、競泳選手が全身タイツ型水着を着用することも広く知られておりますから、男児用袖つき水着を考案・販売しても良いことです。日焼け防止・保温にもなるでしょう。

この記者は、そういったことに全く思い至らず、自分自身が常住坐臥、女児用スクール水着のことばかり考えていることを報道してしまったわけです。

心配性の愚かな母親を批判してやるつもりで、自分がやっちまったわけです。

一般論として、他人を批判する時には、自分のほうが強気になっておりますから、自分に酔っています。おそらく脳内に快楽物質が出ています。アルコールが廻っているのと同じ状態です。

で、つまらないジョークを云えば、周囲が調子を合わせて笑ってくれるものだと勝手に期待してしまいやすいのです。自分が独裁者になったような気分になりやすいのです。

で、常日頃の自分の妄想を暴露しちゃうですな。気をつけましょう。

2.ゲイは、それを怒りません。

新宿二丁目へゲイを見物しに行く女性を狙って、ストレート男性が女装して近づき、人生相談に乗ってあげると称してホテルに連れ込み、性暴力を働くという例があるんだそうです。

それを伝えた記事の末尾には「あんたら、ゲイが聞いたら怒るぞ」とありました。あんたらというのはストレート男性のことですね。

でも、ゲイは怒りません。ストレートが自由意志で男女交際してるだけだからです。

いやがる女性が路上で暴行を受けた・泣き叫びながら車に引きずり込まれたという場合は、さすがに「ゲイの皆さんで助けてやってください」と云わねばなりませんが、女性が自分から女装男子に従って歩いて行ったなら、ゲイには止める筋合いがありません。

彼女の自由意志は、尊重されねばなりません。

そもそも彼女は「ゲイを人生相談に利用できる」という差別意識を持っていたわけです。

いいかげんな観光ガイドか何かを鵜呑みにして、勝手な期待を抱いて、ゲイバーに居座ろうとしていたわけです。それがいなくなってくれれば、ゲイはホッとするだけです。

これは、今後の対策としては、ストレート女性同士で「悪い男もいるから、だまされないように気をつけて。人生相談なら喫茶店で充分よ。ホテルに行く必要ないでしょ」と注意喚起すれば良いだけのことです。

だましたストレート男性には、うんと怒っていいです。本人の考えが甘いからといって、つけ込んでいいわけではありません。だまされたストレート女性には、優しくしてあげてください。

でも、ゲイに責任転嫁することではありません。

あえて例えれば、GLBTは習慣の違う民族です。価値観の違いを報道し、世間のせまい一般人の理解を求めるのは、記者の重要な仕事です。でも、ストレートのほうから依存してしまってはいけません。

どうも、ウェブ記事の最後に「ウケ」を取るつもりで、ひとこと余分なことを書いてしまう記者とか、自称ライターがいるみたいですが、自分自身の甘えの心を報道してしまうだけなので、気をつけましょう。

3.それは、その人のBL観です。

ある女性が「なぜBLを読むのか」と訊かれて、「女性の恋愛・結婚・出産が描かれていないので、自分の身に引き比べて悩む必要がない。現実逃避できる」と答えたそうです。

それを伝えた記事は、自分自身の感想として「まだそんなこと云ってるのか!」と怒っていました。

なぜ怒る権限があるのでしょうか? 

インタビュイイーが「現実逃避できる」と思っている以上、誰にも彼女の口を塞ぐ権利はありません。

怒ってる人は「すべての女性は、BLについて何々と云わなければならない」という信念を持っているわけです。では、その何々の内容とは?

「エロが目的」とハッキリ云えよ、ということでしょうか? だったら、セクハラですね?

女性が女性に「ハッキリ云え」と云うなら良いということにはなりません。「私も脱ぐから、あんたも脱ぎなさいよ」と他人に強要すれば、自己決定権の侵害であり、仲間意識を口実にしたセクハラです。

いっぽう、冒頭の見解は、現在でも女性が最も気にしていることは結婚であるという証拠になりますから、すでに結婚を完全に諦めた女性にとっては都合が悪いということになります。

でも、それはその人自身の都合です。

インタビュイイーは、実際に、しつこくお見合いをすすめる親戚のおばさんに悩まされているかもしれません。彼女が現実逃避したいと思うなら、誰もそれを怒る権利はありません。

自分自身の名において「私はもう結婚から現実逃避する必要がないので、エロだけを目的に、楽しくBLを読んでいます」と云えばいいだけのことです。

他人を変えることはできません。自分の信念を発表し、それに賛同してくれる人を増やすだけです。

一般論として、すぐ怒る人ってのは、じつは甘えている人です。

自分が怒れば、他人が機嫌を取ってくれる。他人のほうから「私が悪かったわ。態度を改めるわ」と云ってくれると勝手に期待してるですな。事なかれ主義のママに、おだてられて育った人です。

また、怒ってる人が女性の場合は「女は一蓮托生! 私は結婚しないんだから、あなたも結婚なんか気にしちゃだめよ!」と他人を誘いたい人です。

だから、甘えてる人です。

そうそう、このタイプが新宿二丁目へ押しかけて、非婚者のための人権運動ができるつもりになると、同性婚を認めないという差別を意味しますので、気をつけましょう。

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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。