若い人は中二病を嫌う。

  08, 2016 10:23
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これ、意外なようですが、いまの若い人の「空気読め」というのは、いわゆる中二病への対抗策という可能性があります。

中二病というのは、中途半端に大人の世界が分かったつもりになって「大人はきたない」とか「最後は金目でしょ」とか言っちゃうアレです。

大人社会の裏事情を暴露して「ほんとのことだからいいじゃん」とか言っちゃうアレです。

自分の将来の道を見出したわけでもないくせに「こんな勉強してなんになるの?」とか言っちゃうアレです。

えらそうにしてるくせに依存的なのです。答えを教えてほしいという意味ですからね。

いずれも本音は注目を浴びたいだけで、周囲が「それは言わない約束でしょ」と顔色を変えるのが面白いわけです。自分に影響力があるかどうか確かめたいわけですね。

赤ん坊としてチヤホヤしてもらえる時期を過ぎて、もう一人で大丈夫でしょと言われ、放置されがちになったところで起こる現象です。

「ほんとのこと」を言えば叱られないという保障の上に立っているので、本当は大人が怖いのです。

女性は男性に対して、社会的地位としても、体格的にも、相対的に子どもらしいと言えるので、ン十歳になっても中二病ということがあり得ます。

いや、むしろ若い女性としてチヤホヤしてもらえる時期を過ぎて、もう一人で大丈夫でしょと放置されがちになったところで、中学生に戻ってしまうことがあります。

でも本当は大人(男性)が怖いので、男性に対しては「あたしバカだから分かんな~~い」とブリッコしておいて、女性と喧嘩する時だけ強気で差別的。仲間を誘ってイジメちゃう。ふたこと目には「みんなゆってるよ」戦法。よくありますね。

「みんなゆってる」ことを暴露して、ほんとのことだからいいじゃんというわけで、自分のほうが仲間から「それ言っちゃダメでしょ!」とは叱られないつもりなのです。

で、表題へ戻ると、今どきの若い人は、意外や、こうした中二病属性を嫌う可能性があります。上記の通り、これは大人が顔色を変えるところが面白いわけです。

周囲にいる子ども達も、無意識下に抑圧していたことを「よくぞ言ってくれた」と思っている内は一緒になって面白がれるわけですけれども、「またか」と思ってしまえば、価値が逆転します。

すでに「中二病」という名前がついたことが示している通り、それは意識され、対象化され、研究され、底が割れてしまったので、もう面白くないのです。「もういいよ」なのです。

だから「空気読め」なのです。いつまでもステレオタイプな中二病を演じて、自分だけ目立とうとしてないで、ふつうにおとなしくしてろ。または本当にスゴイことをやって感心させてみろ。

既成の価値観を崩すことが自己目的として面白かった1980年代は、もう終わったのです。「癒し」と「ゆとり」の時代さえ終わってしまった。本当の超少子化時代へ向けて、社会を根底から再編し、新しい価値観と、実際に価値ある物を構築する必要がある。

人手不足の解消のためにロボットに頼るというなら、ロボット工学を本気で勉強する若者が増える必要があるのです。大人にほめられるためじゃありません。自分自身の将来のためです。

あと30年ばかりで第二次ベビーブーマーさえいなくなった後は、もともと人数の少ない世代同士で助け合うほかないのです。

したり顔で「こんな勉強してなんになるの~~?」と言えば、同じ若い人から「黙って自分にできることをやれ」と言われるでしょう。



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