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若い人は中二病を嫌う。

これ、意外なようですが、いまの若い人の「空気読め」というのは、いわゆる中二病への対抗策という可能性があります。

中二病というのは、中途半端に大人の世界が分かったつもりになって「大人はきたない」とか「最後は金目でしょ」とか言っちゃうアレです。

大人社会の裏事情を暴露して「ほんとのことだからいいじゃん」とか言っちゃうアレです。

自分の将来の道を見出したわけでもないくせに「こんな勉強してなんになるの?」とか言っちゃうアレです。

えらそうにしてるくせに依存的なのです。答えを教えてほしいという意味ですからね。

いずれも本音は注目を浴びたいだけで、周囲が「それは言わない約束でしょ」と顔色を変えるのが面白いわけです。自分に影響力があるかどうか確かめたいわけですね。

赤ん坊としてチヤホヤしてもらえる時期を過ぎて、もう一人で大丈夫でしょと言われ、放置されがちになったところで起こる現象です。

「ほんとのこと」を言えば叱られないという保障の上に立っているので、本当は大人が怖いのです。

女性は男性に対して、社会的地位としても、体格的にも、相対的に子どもらしいと言えるので、ン十歳になっても中二病ということがあり得ます。

いや、むしろ若い女性としてチヤホヤしてもらえる時期を過ぎて、もう一人で大丈夫でしょと放置されがちになったところで、中学生に戻ってしまうことがあります。

でも本当は大人(男性)が怖いので、男性に対しては「あたしバカだから分かんな~~い」とブリッコしておいて、女性と喧嘩する時だけ強気で差別的。仲間を誘ってイジメちゃう。ふたこと目には「みんなゆってるよ」戦法。よくありますね。

「みんなゆってる」ことを暴露して、ほんとのことだからいいじゃんというわけで、自分のほうが仲間から「それ言っちゃダメでしょ!」とは叱られないつもりなのです。

で、表題へ戻ると、今どきの若い人は、意外や、こうした中二病属性を嫌う可能性があります。上記の通り、これは大人が顔色を変えるところが面白いわけです。

周囲にいる子ども達も、無意識下に抑圧していたことを「よくぞ言ってくれた」と思っている内は一緒になって面白がれるわけですけれども、「またか」と思ってしまえば、価値が逆転します。

すでに「中二病」という名前がついたことが示している通り、それは意識され、対象化され、研究され、底が割れてしまったので、もう面白くないのです。「もういいよ」なのです。

だから「空気読め」なのです。いつまでもステレオタイプな中二病を演じて、自分だけ目立とうとしてないで、ふつうにおとなしくしてろ。または本当にスゴイことをやって感心させてみろ。

既成の価値観を崩すことが自己目的として面白かった1980年代は、もう終わったのです。「癒し」と「ゆとり」の時代さえ終わってしまった。本当の超少子化時代へ向けて、社会を根底から再編し、新しい価値観と、実際に価値ある物を構築する必要がある。

人手不足の解消のためにロボットに頼るというなら、ロボット工学を本気で勉強する若者が増える必要があるのです。大人にほめられるためじゃありません。自分自身の将来のためです。

あと30年ばかりで第二次ベビーブーマーさえいなくなった後は、もともと人数の少ない世代同士で助け合うほかないのです。

したり顔で「こんな勉強してなんになるの~~?」と言えば、同じ若い人から「黙って自分にできることをやれ」と言われるでしょう。



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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。