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同人活動は他者との競争ではありません。

現実が混沌としているからこそ、理念が必要です。どんなに時代が変わっても、守るべき精神があります。

人生が他者との競争ではないように、同人活動も他者との競争ではありません。

旧作だろうが、ピコ手だろうが、自分の描きたいものを描いて、無理のない範囲で製本・出展すればよいのです。出展権利は抽選であり、すべての同人は平等です。

他人を笑いものにする人は、その人のほうが勘違いさんです。「プロより私たちのほうが売れている」などという陰口は、もってのほかです。

「売れなくなったから、つまらないので辞める」というのも、てめェの判断です。他人のせいではありません。

【同人とは】

コミックマーケットというのは、本来『COM』なき後(1973年に虫プロが倒産した後)の漫画の可能性を探る漫画同人たちの集まりであって、アニパロ小説を出品するところではありません。

同人誌即売会と名がつく以上、同人誌を即売する会であり、利潤動機なのは当たり前ですが、それは「プロ漫画家になりたいが、オイルショック不況が来てしまった」という時代に漫画同人どうしが相互扶助を目指したものであって、アニパロ小説同人に「プロ作家より売れている」などという優越感ごっこさせるためではありません。

漫画同人の売上が結果的に大きかったとしても、それは本気で漫画で食って行きたい奴が、仲間の眼に恥じない作品を一生懸命に描いたことの評価であって、漫画の描き方も知らない中二病がカネを取る部分だけ真似することではありません。

そこは本来、プロ漫画家の著作権を侵害することも目的にしていません。

そこへこっそりもぐり込んで活動していたアニパロ同人が、コミケ主宰者に迷惑をかけないために「放置プレイでお願いします」という意味で自虐したのが、自虐語を使うようになった始まりです。

「竹宮恵子には山も落ちもあるが、私たちの作品にはないので、まじめな漫画同人の皆さんの参考にはなりません。でも追い出さないでください。他に行くところがないんです。お願いしますお願いしますお願いしますお願いしますお願いします」と云っているのです。

「どうせ竹宮恵子も私たちも同じじゃん。編集部にコネがあるんだからいいじゃん」などと、大事なことを二つも三つも勘違いして天狗になってしまう中学生(のふりをする大学生)の出る幕ではないのです。

【公共の場で隠語を使いたがるタイプ】

業界用語・略語・隠語といったものは、どこの世界にもあります。いずれも部外者が聞けば鼻持ちならない感じがするものです。だからこそ、半可通ほど、一般人の前で使いたがるものです。

業界の中枢にあって、既得権益を守りたい人は、黙っているか、一般人の機嫌をそこねないように、礼儀を守った話し方をするものです。

だから、もし公共の場で隠語を使う人のことが「ウザイ」とか「きもち悪い」と感じられるようだったら、そういうのは本物さんじゃなくて、それっぽい顔をして注目を浴びたい人です。これはもう、どこの業界でも共通の現象なので覚えておきましょう。

同人活動に即していうと、じつは実際には出展したことがないか、過去の栄光だけ自慢したい人です。

【同人の権利と、無駄な権力争い】

独創作品を発表する権利を侵害されそうになった創作家が自由・自治を求めて闘うのは当然です。

ツイッターアカウント名を出展ブース番号にして宣伝するというのは、独創作品を出展している可能性もあるので、一概に不適切とはいえません。

二次創作の問題は、ひとえに、著作権の点でおおきな顔ができないくせに、ネット上で威張っているから、一般人が「なにをえらそうに」と怒りを感じることにあります。

同人は昔から大目に見られていたんじゃありません。一般の人が本当に知らなかっただけです。

でも3年くらい前に、テレビ番組の権利者が(事実上の)許可を出したことがあって、いわゆる二次創作の話題やイラストがSNSに溢れ、ブログランキングや小説投稿サイトまで占領してしまい、一般利用者から苦情が挙がったのです。

スマホの普及期と重なったので、多くの人が「なんなんだ、この同人って奴らは?」と初めて認識したのです。でも、これはランキングをゾーニングすることによって鎮静化が可能なのです。実際にそうなりましたね。

また、TPPの話はもっと前からあったのですが、これは軍事協定ではなく、表現の自由に関する合意でもなく、商取引に関する国際的な取り決めです。すなわち、おカネが絡んでいる活動を規制するものです。

だから、差し当たって「嫌儲」活動は規制対象ではないのです。あまりおカネのない「デフレ脱却道なかば」時代の若者の(それぞれの地元からインターネットに参加することによる)わずかな娯楽というだけです。そこを首相と一般の皆様に理解して頂きましょうという話になります。

いっぽう、同人誌即売会は、くりかえしますが、同人誌を即売する会なんですから、利潤動機で当たり前です。それが「法律で禁止するほど危険なことかどうか?」が問われたわけです。

「カネになるんだからいいじゃん」とか「生活がかかってるんだ」と言うなら、危険薬物の売人だって、そう言いますわ。でも、売っているものが危険な薬物であれば、国費(警察の活動費)を投じてでも取り締まる必要がある。

法律というのは、国民がやってもいいことを羅列しているのではありません。基本的に国民はすべての行動が自由です。ただし他人がえらい迷惑することだけは「絶対にやってはいけない」と書いてある。そのほかのことは国民どうしで話し合って決めるわけです。話し合うことも国民の権利だからです。

だから同人に言えることがあるとしたら「我々の活動はそんなに危険じゃありません」ということと、「我々自身で著作権者と話し合う権利を留保してください」すなわち非親告罪にしないでください。この2点だけです。

もし「あんた同人がおカネのためにやってることを知らないの!?」と言ってくる人があれば、お気の毒ですが「それを言っても何の役にも立たないことが分からないのか」と言い返すだけなのです。話の筋が違うのです。

村上隆も題材にしたような嗜好が不適切かどうかは、著作権とは別の問題です。これも同人当事者が勘違いすることがあって、著作権が議題なのに、表現の自由ということで混同して、「エロは女の権利ですよ!」とか云い出しちゃう人もあります。

が、これもよく話を聞くと「今はやってない」タイプであることが多いものです。腹の底では「関係ない」と思っているから、よく考えずに勘違い発言してしまえるのです。

また、プロ作品の書評に口を出して「同人作品は確認したんですか!?」とか云って来るのは、もう完全にお門違いです。自分が「同人誌」に詳しいことをアピールしたいだけです。自分が目立ちたいだけです。



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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。