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性的マジョリティにおける心的障碍は、性的マイノリティとは別です。

GLBTにとって最も困るのは「親の育て方のせいで同性志向または性別違和になった」と思われることです。親も差別されてしまうからです。また「再教育によってホモを治す」という発想につながって行くからです。

「差別しなければいい」とも言えます。「二度と治らない」という知識を共有してもらえばいいとも言えます。でも根本的に誤解されたままというのは気分の悪いものです。

いっぽう、性的マジョリティにおいて、親のしつけが厳しすぎた、または性的暴力被害によって男性が怖くなってしまったということはあり得ます。被害者が男性であってもです。

パワハラの一種によって、ふつうの友達づきあいさえ出来なくなってしまったということはあり得る。また、女性に付きまとわれたり、心中をせまられた経験によって、女性全般が怖くなってしまったということもあり得る。

でも、これは火傷をした人が炎を怖がるのと同じことで、自分の身を守るためだから正常な反応です。前向きに生きたいという気持ちがあるからこそ怖がるのです。ただし冷静に考えると、炎を見ただけでまた火傷するってことはない。

過度に炎を恐れるのは、身を守るために、わざと「トラウマ」を思い出そうとしているからです。そのような個人心理学的知識を得て、「そーなんだ」と思っただけで解決に向かうこともある。

人間の体は便利にできていて、思い込みによって本当に水ぶくれが出来てくるということもあり得る。でも、ここまで来ると明らかに異常なので「心のほうを治療しましょう」となります。

同じ悩みを持つ人どうしで話し合うのも効果的かもしれません。だから、こういう場合は病院を受診したり、グループワークに参加したりということになります。すると行政に希望することは「受診費用の公費負担」です。職場に希望することは「受診のために仕事を休む際の配慮」です。

性的対人関係に困難を抱える人々に即して言うと、定期的な会合は、暴力被害の経験を(打ち明けたい人が)打ち明けたり、気分転換の方法・対応の上手な医師にかんする情報交換の場となるでしょう。また、その会合自体が「ここでは性的なジョークを言わない」という約束の守られた憩いの場になるはずです。

まちがっても「性暴力によって同性愛に目覚めるかどうか?」は議題にならないはずです。

いっぽう、同性志向者の人権運動の目標は、まず存在そのものの認知。原因にかんする(生まれつきであるという)正しい知識の社会的共有。国民として当然の権利である基本的人権の尊重。これには「プライバシーの尊重」という重要事項が含まれます。そして同性婚の容認、と。

同性志向であることに関しては、病院の受診は必要ありません。性別違和については、少なくとも外科を受診する必要がある。当事者の目的が違えば、社会・行政の対応も違ってくるわけです。

困難を抱えた人どうしの大連合ということは可能です。年に一度の大集会。さまざまな目標を掲げる人々が、それぞれの活動経過を報告し、合同声明文の発表といったことはできる。だからこそ、それぞれの団体を組織することが先決です。

まちがっても「私、母親のせいで性的マイノリティになったから、さっそくゲイバーへ行って、ゲイに性的な質問をして来たの。面白いよ。みんなもどう!?」という話にされちゃ困るのです。ほかの当事者が。






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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。