Just the way you are. 1976年映画『青春の殺人者』観ましたー

  27, 2012 13:39
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もちろん長谷川和彦つながり! 第1回監督作品\(^o^)/

こ・れ・は・す・ば・ら・し・い。

でも若い人にはオススメしにくい。どうしよう(ノ´∀`*)

ストーリーは、タイトルのまんまです。怖い事件を起こしてしまった青年の物語、というか、ほんの一両日ほどを描く、132分。

家族愛・母子愛の極北として、創作する人・芝居する人は観ておくといいんじゃないかと思うけど、いろいろヤバイです。ネタバレも一切しないほうがいいと思います。
うーーん。書きにくい (^^ゞ

手ブレ上等で「スタジオを捨てよ、街へ出よう」的な70年代感たっぷり。暴力と反権力。警察への揶揄。ただし学生運動の真っ盛りは過ぎてしまっている。主人公にも、政治的な主張も何もない。
「しかたがない。国が決めたアレだから」
水谷豊の、例の一本調子な中にも高い緊張感を感じさせる台詞まわし、演技がきいてます。

自分の生まれる前にこういう過激、かつシラけた表現が流行っていたことを知る若い人は、どう思うのでしょう。

まずはこれ、学生運動の余波で高校生まで荒れていた件とか、成田空港建設反対運動があったこと自体を知っておかないと、楽しめませんね。
(キツイ内容だけど娯楽作品には違いないのよ、これで)
親父さんが「戦地に5年」て言ってましたが、15年戦争があったことを知らない若い子もいるもんね、今。
歴史ドラマを観るにあたって解説が必要なわけがちょっと分かった。
(と大河の話題にふって逃げつつ、次を考える)

若き水谷豊の水際立った顔立ち、なぜかやたら鍛えてある引き締まった肉体が、平凡な日常を手持ちカメラで撮った暗く地味、かつ凄惨な画面に、美感と叙情性と官能性と、説得力を与えております。
「たいした娯楽もない田舎町に住む、本人にも学歴も才能もない、ふつーの青年」という設定なんだけど、彼のあの禁欲的な肉体美がなかったら、つまりメタボだったら、立ち回りや、ラスト近くのちょっとしたアクションも、できなさそうだもんね。

ほぼドすっぴんな原田美枝子の、ウブっぽい顔立ちと、豊満な肉体のエロい対比、しかもキビキビと爽やかな演技が「惚れてまうやないか」感満載です。
アイスキャンディーとか、スクール水着とか、イチジクの汁とか、よろしいですな。
(エロス場面がアイテムをうまく使っていて、非常に想像力を刺激してエロいんだけど、きれいで、ロマンチックなのよ)

親父さん役・内田良平(お髭が素敵ね)と、水谷豊の、短い台詞の掛け合いが素晴らしい!
脚本が秀逸で、冒頭の親子の、ほんのわずかなやり取りから、嫁をふくめた家庭の事情・親子各人の人物像がよく分かる。ドキドキしました。
チョイ役出演の地井武男と桃井かおりが存在感を出しておりました。声が個性的っていいね。

序盤30分ほどは市原悦子の独壇場。母親のエキセントリックぶりに若干ついていけない気分も味わいつつ。キャベツが転がるのはいいね。
それにしても、窓あけっぱなしで怒鳴り合ってるんだけど、あの親子。ご近所にバレてまうやないか。
舞台劇をそのまま映画化したような、異様な閉塞感とテンションにあふれた場面でした。

夜は蛙の鳴き声も高き田舎町。孤立した民家、孤立した家族。
部分的に『太陽がいっぱい』に似てるんだけど、あれには「主人公の野心」があり、観客の市民的良識を満足させる「オチ」があった。

『タクシードライバー』にぶつけても遜色ない、というか「もっとスゴイだろ」と胸はってもいいくらいの、70年代らしい傑作という出来なんだけど……やっぱまずいかな(^^ゞ 
まったく長谷川監督が寡作なのは勿体ないというべき……なのかどうなのか……

そうだ、音楽は全編がゴダイゴの担当でした。ひーカッコいい~~♪
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