BLはビジネスだから気をつけましょう。

  06, 2016 10:24
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女性は、自分でBLを発行するための出版社を立ち上げておりません。

多くのBL雑誌・文庫の発行責任者として印刷されているのは男性の名前です。彼らは女性の自由を応援するためにBLを売ってやっているのではありません。「ビジネス」のためです。

彼らは「やばい」と思った瞬間に、トカゲの尻尾切りするでしょう。ストレート男性が自分の身を守るための変わり身の早さは天才的です。彼らには「従業員を守る」という大義名分があるのです。

彼らとしては、BLではないものを売ることにすればいいだけです。

もともと、オイルショック不況とバブル崩壊後の困難な時代に無理して危ない橋を渡っただけなんですから、これからはレディコミに力を入れることにしてもいい。きちんと契約を取って、性的でない二次創作を売らせてもらうことにしてもいい。いずれも既に行われているとも言えますね。

同人の先輩の中には、こういう話を聞くと「それでもBLがほしいなら同人誌即売会へ来ればいいじゃない」と笑い出す人もいるでしょう。でも、BLファンの中には病気療養者もいます。身体障碍者もいます。望むような職業を得られず、上京するおカネのない若い人も大勢います。

「高校を卒業したら東京の大学へ行って、そのまま就職して、一生都会で遊んで暮らせる」という夢を持つことができたのは、バブル時代だけです。

1990年代以降は、親のリストラによって大学進学を諦めた人もいます。高校さえ中退した人がいます。時おり安価な市販の雑誌や文庫を購読することが唯一の楽しみという人が本当にいます。

当方は、BL読者の中にもいろいろな人・いろいろな声があることを拾ったうえで、このような話を始めております。内容の多様化を望む声があるのをお伝えしたのも、寂しい思いをする人が減ることを願うからです。

でも、バブル組が今ごろになって自分だけ良い気分で新宿二丁目で騒いで、わざとゲイに対して失礼なことを言い続けるなら、いずれはゲイ側から再度のクレームを招くでしょう。そうなれば、泣かされるのは最も弱い人々です。

一回も「うまく」やったことがないし、一回も夜遊びに行ったことがないし、誰にも下品な質問もしたことのない人々です。

いっぽう、現役の同人にとってはどうかというと、プロとして読者の求めるものに応える技術を覚えた人々が単行本を発行できなくなれば、「同人誌」を自費出版するようになるわけです。同人の何割かは、確実に客を取られるでしょう。

同人やっていた人のなかには、自分勝手にプロを同人の敵のように思っている人もいますが、じつはプロがプロとして単行本を発行してくれているかぎり、同人とは平和共存できるのです。

「自分がいちばん同人に詳しい」という顔をしながら、ゲイのためにも、同人のためにも、いちばん言ってはいけないことばかり言っている人は、本当に同人のことを考えてあげていますか? 若いゲイの将来を考えてあげていますか? 誰の味方のつもりですか? 自分自身だけですか?

ところで、このような話に途中でクレームする女性というのは「女性は自分で出版社を立ち上げていません」という部分にだけ反応して、「BLはジェンダー論っていうより、ビジネスなのよ」なんて言うものです。

だから、そのビジネスが男の都合で出来てるんだから気をつけろという話です。


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