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自慰できないからゲイと連帯できるわけではありません。

世の中「過激BLが大好きだけど、自慰できないから、ノンセクだから、ゲイと連帯できる」と訳の分からないことを言い出す人もいるので困るわけでございますが、ゲイは女性が何をできようができまいが関係ないのです。

そもそも自分を自慰できないと決めている時点で頭が固いわけでございまして、極端な例を挙げれば、世の中には事故・病気によって局部を切除した人・半身不随という人もいるわけです。

彼(女)らが、わずかなマウスまたはスワイプ操作によって小説・漫画・動画を鑑賞し「いいなァ」という情感を得たとき、「そんなものは性的な満足を得たとは言えない」とは言えないわけです。

人間の性的満足は、かなりの部分を視覚刺激による大脳新皮質的満足によっており、空想的・情緒的に恍惚を得るということは、べつにおかしくもなければ未熟なわけでもないのです。

もし「身体障碍者のくせに性的な作品を読んではいけません」というオバサンがいたら、あんたがいちばん不適切だと言ってやればいいです。

じゃ「自慰できない」と騒ぐ女性は、どういう先入観にとらわれているのか? 手淫または器具を用いて局部を機械的に連続刺激し、いわゆる「いく」という経験をすることを自慰だと思い込んでいるわけですね。

発想が男性中心社会に染まっているわけです。なぜか? 本人がそのような描写を含むBLばかり読んできたからです。

さらに、一部の女性が男性の真似をして「今夜のオカズを探す」などと言うのを真に受けてしまったのです。

さらに、男性から「BLを読みながらエッチなことをするの?」などと、からかわれたのでしょう。

だから「読むだけで、そんなことしませんよ!」となるのです。つまり、対人関係において、口調だけ強いようでも、じつは受身なのです。ああ言われればこう言うという受け答えしかできないのです。

【性的満足のパラダイム・シフト】

本物の性的マイノリティなら価値観の転換を狙っていきましょう。「私にとってBLを読むことが最大の満足です。手淫も器具も必要ありません」でいいです。

「性的なBLは読めるけど、プレジャーグッズを使いこなせないから、自慰できない」じゃないのです。他人の評価基準に自分を合わせなくていいのです。「自慰とはなにか?」を自分で決めていいのです。

女性の自己満足については、医師・カウンセラーなどによる医学的見地からの解説サイト・書籍などが公開されているはずです。女性の性は、男性が思い描くようなものとは限りません。満足を得る方法は、人それぞれで、たいへん多様なものです。これは、じつはプレジャーグッズのプロが知っているはずです。

とすれば「成人向けBLを読むことで、創作者の意図した通りに性的な満足感を得ることができる私は、立派な大人です」ということも可能です。

過激BLを読んで「意味わからない」とか「きもち悪い」と感じるなら、本当にまだ性的創作物の面白みを理解できない子どもなんだということでいいでしょう。理解できるのであれば、大人です。

そして、ここで重大問題が発生します。そうです。「BLなら読めるけど、プレジャーグッズを使いこなせないから、ゲイと連帯できる」という理屈は成り立たないということです。

「自慰できないから、まだ子どもだから、ゲイと連帯して、彼らの性について質問できる」という奇妙な理屈は、成り立たないということです。

逆にいえば、ゲイに依存したい人は、自分が出来の悪い女の子であることにしておいたほうが都合がいいわけです。だから自分がいちばんの被害者だという顔をして、周囲にクレームをつけてばかりいる。

本当に「ノンセク・プライド」のために理論武装して、パラダイム・シフトを起こすつもりはないわけです。本当にノンセクの仲間のために働きたいのではなく、ゲイの陰で遊ばせてもらいたいだけです。

【ゲイとBLは別です】

ゲイはBL女子のための安上がりなホストではありません。ゲイはBLガールズトークの仲間ではありません。彼らは彼らだけの時間を静かに過ごしたいから集まっているだけです。

BL読者が新宿二丁目へ押しかけて、立ち入った質問をするということは、男性がコミケのレディースデイへ押しかけてきて「お前ら、こんなの読んで興奮してるわけ~~?」と質問することと同じです。要するに、セクハラです。あなたは性的マイノリティの仲間にセクハラしてるのです。

女性が「男のくせにガールズトークに首つっこんじゃダメよ」と言うなら、女性もゲイボーイズトークに首つっこんではいけないはずですね。なぜ「男はダメだけど、女の子ならいいのよ」と思っているのですか?

「女の子」を自称することで、まだ若いと思ってもらいたいからですね。それを自己満足のためにゲイを利用しているというのです。それは「性的マイノリティとして仲間に配慮できている」とは言えません。

根本的に、BLの目的は、女性の自己満足です。じつは「私、女に生まれてよかった」と思うことなのです。ヤクザや素浪人を描いたアクション映画の最終結論が「鞘に入った人生」の尊さを描き、観客を現実に連れ戻すことであるように、BL最大のテーマは、じつは「本当に男に生まれていたら、たいへんなことになっていた」と気づくことなのです。それは、ゲイと連帯できる筋合いのものではないのです。

ゲイのほうでは、ちゃんと分かっていて、表面的に同性愛描写だからといって「一緒にするな」と思っています。何十年も前からです。

百歩譲って、本当にプロの女流漫画家などが、ゲイの漫画家と一緒に「表現の自由を守りましょう」ということができるだけです。

女性がゲイボーイ・女装ボーイのショーを見たいのであれば、ゲイバーへ行ってみても構いません。黙って客席に座って、黙って帰ってきてください。ふつうのコンサートと同じです。楽屋を張り込んで、踊り子さんに付きまとい、彼らのプライベートについて質問する必要はありません。

「漫画に描いてあるみたいなことを本当にやるの?」と質問する必要はありません。

BLを、ゲイバーでふざける口実にしないでください。プロ創作家も、同人界も、一部のマナー違反する酔客のせいで、創作活動が規制されることを望みません。何十年も前からです。

あなた自身が「ノンセク」であることは、なんの免罪符にもなりません。なんの特権でもありません。勘違いしないようにしましょう。



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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験・就活を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

映画評は、アップロードする以上は「下げる」ようなことは言わないことにしております。あらすじもあまり申し上げませんので、楽しみに御覧になってください。記事冒頭の色つき文字は映画中の台詞・挿入歌の歌詞からの引用です。

なお、取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・分割・削除しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。