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二次創作は、読みたいと言ってくださる方々に支えられています。

漫画アプリのテレビコマーシャルを観て「ちゃんとペンとインクで描いてる(涙)」と喜ぶ今日この頃でございます。守るべき伝統もあれば、克服すべき勘違いもあります。

まず申し上げておきますと、同人活動はあなたの学業成績を悪化させる危険性を高め、人生を変えてしまう恐れがあります。未成年者・ヤングアダルトを問わず、周囲の人から勧められても決然として断る権利はあなたにあります。

摂食障害を回避するために二次創作BLを書かなければならない義務はありません。摂食障害になりたくなければ自己流ダイエットをしないのが基本です。トラウマとかなんとか根拠のない幻想を言い訳にして、生涯賃金を棒に振ってしまうことのないように気をつけましょう。

同人界の先輩たちは、ライバルが増えないほうが良いのが本音です。決して若い皆さんに同人活動をおすすめするものではありません。昔の先輩は「親を泣かせることになるからやめておけ」と言ってくれたものです。




コミックマーケットというのは、創作の自由を追求する場所です。

自作の創作物なら何を出品してもいいからこそ、性的なアイディアも、パロディのアイディアも試行されたのです。コミックを称しながら小説を出品することさえも許されたのです。少なくとも米沢氏によって。

彼と方針が合わずに分離していった人々の悪口を言うのはよくありません。基礎を築いた努力は永遠に顕彰されるべきです。

そこは本来『COM』なき後の漫画の未来を模索する漫画同人会が集結する招待制の業界内イベントであって、彼ら同人会は当たり前のようにオリジナル作品を発表していたのであり、初期の主宰者が発行していたのもプロによるオリジナル作品の論評です。

それを読んだ人々は、自分もプロになる夢を見たのであって、最初から「アニパロ」を出展することを意図していたのではありません。

「アニパロ」を出展するためだけに、あわてて個人的に「サークル」を名乗り、一回も漫画原稿を完成させたことがないくせに少女漫画家になりたいなどと嘘をつきながら自称小説ばかり書く者が我も我もと押しかけるところではなかったのです。

そういうところだという勘違いを起こしてしまったのが1981年頃の中学生だったわけで、その出品物を見た人がまた「そういうものだ」と思って真似をするという繰り返しで、当時はまだ「イナゴ」なんて言い方もしなかったので、いまでも自分を相対化できていない中年もいますが、残念ながらその程度の存在だったにすぎません。

今なお、コミケに限らず同人誌即売会の主宰者側は、べつにアニパロが出品されなくても困ることはありません。オリジナル作品を出品する人がいて、それを求める購読者がいれば、イベントは成り立つのです。

パロディ同人が原作者に対して失礼なことを公言し、一般国民の皆様を怒らせて、イベントそのものが危険視されるくらいなら、さっさとやめてもらって構いません。

政府に向かって「表現の自由を侵害するな」という言い方をするかぎり、今なお世界中の左翼系知識人が味方してくれるでしょう。けれども世論が炎上すれば政府が動きます。それが民主主義です。同人は、つねに二面作戦です。かつての学生運動と同じです。自分が権力と闘っているつもりだからといって、プロレタリア人民が味方してくれるとはかぎりません。

けれども、二次創作が全滅しては困る人がいる。二次創作を「読みたい」と言ってくださる方々です。

イベント会場へ足を運んでくださり、お財布を開いてくださる読者様の中には、キャラクターを本当に好きな人・原作もよく読んでいる人・原作とパロディの整合性を気にする人もいます。

表面的には周囲の流行に合わせて、気にしないふりをしていても、心の底では寂しい思いをしているかもしれません。

絶対に、同人のほうから、お客様を笑いものにしてはいけません。

他人の心の中のことなのに「キャラなんか好きな奴はいない。原作を気にする奴は遅れてる」と決めつけてしまってはいけません。あなたにはそんな権利はありません。

いっぽう、出展者の中にも、パロディを手がけつつも原作者を尊敬している人・キャラクターを愛している人がいます。尊敬する先生が描いた大好きなキャラクターだからこそ、丁寧に模倣するのです。そうやって技術が受け継がれていくのです。

だから「エロいアニパロしか出品しちゃダメよ」とか「誰もキャラなんか好きじゃない」ということはありません。それを言う人は、本人がそういう了見で参加していただけです。

類は友を呼び、朱に交われば赤くなるのですから、本人の周囲に似たような人が集まるのは当然です。が、その仲良しグループの向こうには、広い世界があるのです。

自由とは、各自が自己決定権を保障されているということであり、誰も恣意的な基準を他人に強制してはいけないということです。誰も自分に権力があるつもりになってはいけないということです。

売上金額に興奮し、天狗になってしまい、自慢話と差別的な発言ばかりしていた人が、だんだん売れなくなった・友達がいなくなったという時は「やばい」と思われたのです。こいつとつるんでると巻き込まれると判断されたのです。

男性中心社会が横暴なのではありません。あなた自身が横暴だったのです。



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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。