記事一覧

若い人が、おとなの女にはついて行けないと言っているのです。

「いまの若い人々からは、同人・BL作品といえども多様化を求める声が挙がっています」

という報告をしている時に「20年前にはエロが売れたんだよ! みんな私の同人誌を買いに来たよ!」と言われても困るのです。

まさに、そういう「昔とった杵づか」というつもりの中年が過激なものばかり発行するから、若い人が「私の読みたいものがない」といって嘆いているのです。

歳を取るにつれて、従来のものに飽きてしまい、刺激ににぶくなって、要求をエスカレートさせるのは当然なのです。どこの業界も同じです。

だから、かつて1950年代・60年代ふうの化粧が濃くてグラマーな「おとなの女」というイメージが苦手で、「少年愛」なら読める・美少年は私たちのものですと言っていた人々が、すっかりやさぐれちまって、オヤジとか、ガチとか、そんなことばっかり言ってるから、若い人々が反感を持っているのです。

もはや「女性キャラクターに感情移入できないからBL」という枠組みではないのです。おなじBLの中で「中年女性向けではなく、若い女性向け」という区分が生じつつあるのです。

これに対していちばん冷静な反応は「いいよ。若い子向けにプラトニックっぽいのも描いてやるよ。昔の萩尾先生とか、ああいう感じでいいんでしょ?」って言うことなのです。

本当にセミプロとしてやっている同人なら即応するのです。だって次世代のお客様の要望なんだから、自分自身があと20年やって行くために対応するのは当たり前なのです。

プロ・アマ問わず「でも私んところへはエロを買いに来る若い人も大勢いるけどなァ」と思う人は、すでにそういうお客様がついてくださっているわけだから、それを続ければいいだけですね?

「私はもう今からやってもエロ分野では壁サークルさんにかなわないから、純愛で勝負かけてみようかな」っていう人は、がんばってください。念のため、ダメもとです。

「でも私がやっていた頃は……!」といって怒っちゃう人は、もう完全に終わってる人ですよね?

20年前の自慢話はどうでもいいのです。新作の方向性をどうするか考えることができる人は、若い人の声を参考にするのです。プロも同じです。

【住み分け】

世のなか不思議な人もいて、自分は「ノンセク」で生々しいのが苦手だからゲイ漫画は読めないが、BLは超過激なやつしかあり得ないというのです。はい?

ゲイ漫画だって純愛路線がありますよね? ゲイ小説なら挿絵も写真もないのがありますよね?

BLとの違いがあるとしたら、BLのキャラクターのほうが少女漫画っぽい(女性的な人物を想像するように文章で書いてある)から、ゲイ男性の中にはいやがる人もいるということですよね?

だから、エロか純愛かにかかわらず、いまや比較的男性的な絵柄を好む人はゲイ漫画を買って、少女漫画ふうのイメージが好きな人はBLを買うという住み分けができているだけです。

なお男性の中にもBL好きな人はいて、とくに海外の男性は自分が金髪だったり、リアルに金髪への憧れがあったりするので、王子様的キャラクターを好むことも多いみたいです。海外ではゲイショップで日本の女流作品を売ってるそうです。

いっぽう、日本のゲイ漫画家の中には少女漫画のファンもいますね。女性の中には「自分では描けないけど田亀先生の絵も好き」という人がいるはずです。

もはや創作物の選び方もボーダーレスで多様なのです。20年前の偏見は参考にならないのです。

【視野がせまい人は友達がほしい】

「最初から金目でやっていた」と言いつつ、幅広いお客様のニーズに応えようという気持ちがなく、自分の好みだけを基準に他人の話に難癖つけたり、怒ったりしちゃう人は……。

じつは、自分自身にひじょうに好きなキャラクターとか、好きなジャンルがあって、その話題で会話できる相手を探していただけなのです。

だから、そのテレビ番組の放映が終わると、ジャンルを乗り換えることができなくて、そのまま終わっちゃったのです。

それならそれでもいいのです。イナゴならイナゴでもいいのです。同級生と一緒に流行に乗って楽しくやれたならいいのです。それが終わってしまった後で、恨みを残さないことが重要です。どのみち青春であり、部活動の一種だったのです。

若い皆さんも、基本的には「卒業とともに終わる」と思っといてください。大学在学中のレジャーの一種です。はまりすぎると人生が変わります。

卒業してからセミプロとして続けて行くつもりなら、本腰を入れて、幅広いお客様のニーズに応えましょう。たとえ規制がかかっても反対運動を続ける権利はあります。その根性がなければ「プロより売れている」などと言えた義理ではありません。


Related Entries

SEARCH

Profile & Caution

Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験・就活を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

映画評は、アップロードする以上は「下げる」ようなことは言わないことにしております。あらすじもあまり申し上げませんので、楽しみに御覧になってください。記事冒頭の色つき文字は映画中の台詞・挿入歌の歌詞からの引用です。

なお、取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・分割・削除しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。