上野さんの百円レンタル発言の件。

  19, 2017 10:30
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2014年2月19日付『Woman type』の記事の話。

ふた昔前のような気がする話題ですけれども思い出したもんですから。個人的に、おかげ様ツタヤ様で本当に100円で映画観て幸せですから、そこはいいんですけれども。

年収300万円の男女が結婚すれば、世帯年収は600万円になります。今の平均世帯年収の400万円台を軽く超えますし、子どもに高等教育を受けさせるにも十分な額です。ですから、女性は年収300万円を確保しつつ、年収300万円の男性と結婚して、出産後も仕事を辞めずに働き続ければいい。

いやあの……最初から「女性がその300万円を得るためには保育所が足りない」って話だと思うのですよ。さらに男女を問わず「正社員になる前に派遣切りされるから、その年収300万円になかなか到達しない」って話のはずです。

いまや多くの男女が「4年制大学へ進学し、教員免許を取得したのに採用枠がなかった・非常勤講師にしかなれなかった」というところで悩んでいるはずです。男200万・女200万を維持するために昼も夜もアルバイトしているはずです。上野さんの母校でもそういうことが起きているはずです。

「でも、げんに300万取ってる人は、さっさと産めばいいでしょ」ってんなら、「産んだら保育所が足りないんだから、300万じゃなくなっちゃうでしょ」という話ですよね?

そもそも「徒手空拳の一般職OLが玉の輿」という発想自体が1980年代バブル組ですよね?

まだ上野さんの頭の中に「ワンレンボディコンギャル」みたいのが住んでいて、それに向かって「アッシー・メッシーなどといって男を使うことを考えてないで、勉強でもしなさい」と揶揄しているのです。

つまり、ご本人がまだ1980年代に生きている。現代の移民問題についても保育園問題についても具体的な提言はない。

祖母力も育児の外注も期待できない状況下で、女性が自分に投資して「稼ぐ力」をつけても、要するに産めないわけですから、つまるところ結婚をお勧めしていないわけです。

横暴な男性中心社会ありきで「どうせ男はあてにならないから女性は自立しなさい。こんな社会を再生産してやる必要はない」と当てこすりを言っているだけなのです。1980年代と同じことをくりかえしているだけなのです。つまり、事実上なにも言っていないに等しいのです。

腹の底に「自分はもう引退したから関係ない」という気持ちがあって、だから「上から目線」的な「幸せ発言」になっちゃうのです。引退した人のネームバリューを頼ってインタビューするほうもするほうなのです。

これが日本のフェミニズム。

なお、若い女性研究者の中には、よくそこに気づいたと言いたいような、眼から鱗が落ちる思いをさせてくれる人もあるので、がんばってる人はがんばってるのです。

女性は、一連托生ではありません。



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