「同人はフェミとは別」なら、同人さんは黙っていて下さって結構です。

  08, 2017 11:01
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当方は、基本的にプロ作品のファンとして、その書評をするかたわら、一部の社会学者・評論家・書評者が「プロも自虐していた」という認識を前提に議論を構築しているのは間違いであると指摘しているものです。

他人様のブログやお店の商品レビュー欄に書き込むと殴りこみになっちゃいますので、自分のブログで「中年の主張」してるってだけです。

もし同人さんが「同人はフェミとは別だから、フェミが言ったことは同人とは関係ないのよ」と思うなら、黙っていて下さって結構です。関係ないなら、関係あるような顔してクレームしなくていいです。

もともと「同人はフェミとは別」というのは、二次創作同人の先輩から若い後輩に対して与えられた訓戒です。

「二次創作者は著作権問題を抱えてるんだから、えらそうに社会に向かってものを言うな。男から少しぐらい文句いわれても我慢して黙ってろ。中学生のくせに、あたし達を巻き込むな」っていう意味です。

したがいまして、同人の権限で「フェミニストが同人活動を分析したり、プロのファンが書評したりしてはいけない」といって、他人の研究・言論の自由を禁止できるという意味ではありません。

できると勘違いして、わざわざ「私は同人やっていたから教えてあげますけど、同人はフェミとは別だから、フェミが言ったことは同人とは関係ないのよ」と言うために出てくれば、自分のフォロワーさんから失笑を買うだけです。なんだ、おまえ同人なんかやっていたのかってね。

【ちっちゃいフェミニスト】

1980年代の少女同人は「もう男に遠慮するな」と言っていました。中学生または小学校高学年の分際で、ちっちゃいフェミニストでした。おとなのフェミニストが子どもを集めて「そういうふうに言いなさい」と教育したのではありません。子どものほうで、どこかからそういう言いぐさを覚えてきて、自分の同人活動の言い訳にしたのです。

成人女性が成人男性を「愛でる」ぶんには、どこをどう観察しようが「もうそういう時代でしょ」というだけです。

けれども、それでは著作権問題は解決しません。社会的マジョリティである異性愛者が自らの偏見と想像のみに基づいて同性愛を描写してもいいのかという問題も解決しません。

そもそも未成年者が同人活動に関わってもいいのか? という問題も解決しません。それより宿題やればいいです。

男女のジェンダー差。著作権。異性愛と同性愛の権力差。青少年健全育成。四つの問題を混同し、「男に遠慮するな」という掛け声によって押し流したのが、1980年代の中学生です。

本人たちが成人した1990年代から、ぼちぼち疑問視する声が挙がって来たのですが、この時点で研究者が(自分自身も1980年代の中高生だったので)同様の勘違いをしていたせいで「四つの問題は女性の弱者特権によって克服できる」という間違った認識がまかり通るようになってしまいました。

そのまま、2010年代に至るまで放置されて来たというのが実情ですね。一部自治体による年齢制限は、まだ記憶に新しいところです。

したがって、その途中で同人・BLの世界から脱落しちゃった人は、情報更新ができていないことがあります。まだ1980年代式の理屈が通用すると思い込んでいることがあります。

そもそも「同人はフェミとは別」という言葉の意味を勘違いしていることもあるわけです。

「同人はフェミとは別」とは、あくまで同人自身が著作権者から告訴されないための措置です。「ここに二次創作者がいます!」と名乗り出てしまえば、著作権者および社会は対応せざるを得なくなるからです。

著作権者自身は「俺も他人の絵を真似したり、物語を参考にしたりして漫画の描き方を覚えたから、パロディ同人活動も認める」と思っていたとしても、一般読者からは「ああいうのほっといていいのか?」という電話などが殺到するかもしれません。出版社・テレビ局も同様です。

とくにテレビ局は、子ども向けの番組から不適切な行動が派生しているとなれば放置できません。ゲーム会社も同様です。

そういう事態を引き起こさないために、二次創作同人やっている子は黙っていなさいという先輩からのお達しだったわけです。

(なお、当ブログにおける「BL」などの単語の用法につきましては、カテゴリ「同人・BL論閲覧前注意」を御覧ください)



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