Misha's Casket

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同人活動を始めるのも辞めるのも、自己判断・自己責任です。

まず、ウィキペさんの「迷宮(同人サークル)」記事は、感動的な名文であって「奇跡の6年間」を懐かしむ人が書いているのです。少なくともそういう人が書いた文章を参考にしている。

ただし、ファンクラブが増えたせいで間違いが起こったというふうに読めるので、もともと二次創作に反感を持っている人が読むと、敵愾心を強めるだろうなという危惧はあります。

当方の危惧の背景には、すでに二次創作BLに反感を持つ男性によって、若い女性が怪我をさせられているという報告があります。二次創作BLという事柄の性質上、表立って取り沙汰されることはありません。だからこそ深刻だとも言えます。

「二次創作BLをやめりゃいいじゃん」と言うは簡単です。でも、それなら「ロリ、百合」といったものも、既にバッシングが起きているのですから、やめりゃいいじゃんと言えてしまいます。同人活動の基本は他人の描くものに文句つけないことです。とくにコミケは、もともと創作の自由を追求する若者たちの梁山泊であって、内部差別は必要ありません。それが米澤の意志でもあったはずです。(あえて敬称略)

っていう話をしてるとですね、米澤と対立して分離して行った人々の悪口を言う二次創作BL同人女性が出てきちゃったわけですよッ。

自分を守るために「反感を助長する可能性のある文章を読んだからといって、二次創作同人をイジメないでください」と言うなら分かる。が、他人の悪口いっちゃうのは戦法の間違いです。いつからコミケはこんなのをのさばらせるようになったのか(いや、その人だけですと言ってください)

これが「M事件」のせいで売れなくなったというなら、むしろ良いことだったのかもしれません。コミケのその後のためにね。

【中央進出できなかっただけです】

中央のイベントは、どんな報道をされようが、緊急閉鎖されたことはないはずです。PTAが焼き討ちをかけたこともない。(これからもやらないでください)

だからこそ、黒バス犯による半壊が大問題になったのであって、あのとき「M事件の再来だ」なんて言う人はいませんでしたね?

「犯罪者予備軍」報道によって、地方都市で開催されていた小規模なイベントが会場を借りにくくなり、開催されなくなったということはあったかもしれません。だからこそ全てが中央に集中し、中央が世界最大規模を誇るようになった。そこへプロも加わった。

1990年代のコミック有害指定というのは、市販品に対して成されたことであって、プロが続篇を「同人誌」として発表するようになり、即売イベントの来場者が増え、アマチュアも「プロに負けるな」というので腕を上げた。イベント全体が一層盛り上がって今に至るということであるはずです。

そういう変化の起きたタイミングで自分の「同人誌」が売れなくなったというのであれば、中央に進出する才能がなかっただけです。自分で宣伝しすぎて模倣したがる人を増やしてしまい、イベント参加権そのものを抽選制にしてしまったという事情もありますが、それまでに固定ファンを得ていれば郵送による通販も可能でした。アニメ関連ショップにおける委託販売は、知るかぎり1980年代初頭から利用できました。

1995年以降は、インターネットで「ホームページ」を立ち上げて、通販の宣伝をするということも可能でしたね。

アニメそのものは、1960年代の東映による長篇映画はもちろん、テレビ番組としても1960年代末から、ハイティーンまたは成人を主人公にした、年齢層の高い視聴者向けの作品が成立していたのですから、ファンだってそれなりにいたし、セル画などの関連品を取引するマニア市場も1970年代には成立していたのです。

並行して、映画をきっかけとする美少年ブーム(と言っていいでしょう)、プロ女流漫画家による美少年漫画の発表が相次ぎ、さらに並行して森茉莉または三島由紀夫以来の耽美派文芸サークル活動も続いており、苦手な人にとっては不幸にして混ざっちゃったわけですが、1970年代というのは学生運動がひと段落して大学進学率が急上昇した年代でもあります。

大学生および書きものの好きな高校生というのは、総人口に対しては少ないですが、前の時代よりも「アニメをインスピレーション源として自己表現する」という若者が、確実に増えたのです。

1980年代に起きたことは、ポスト「ひのえうま」から第二次ベビーブームに至る多子世代が中学生に達して、お兄さん・お姉さんのアニメ関連活動に目をつけたということですが、この興味の持ち方が偏っていたために、後々まで「同人誌とはアニパロです」式の偏見を生じ続けているわけです。

話を戻すと、そういうわけで、どう報道されようが、市販品が規制されようが、あらゆる手段を講じて「同人誌」を続けることはできたわけですし、男性向け市販品が規制されていた横で女性向け市場は「弱者特権」によって急成長したのですから、作品を鍛えなおしてプロデビューすることもできたのです。

さらにいえば、市販品としてのBL雑誌・文庫が盛んになったからこそ、それではダメだという二次創作ファンを取り戻す・新たに取り込むということもできたのですから、そこで「アニメ番組そのものの変化について行けなくなった、若い人とはギャグセンスがズレてしまった」と感じて辞めてしまったのなら、ついて行く努力をしなかったということであって、ようするに自己判断・自己責任でしかありません。



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