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男同士をネタにはできても、連帯はできない。

女性が男性から性的に失礼なことを言われたと感じたとき、「あなたと寝たいっていう男もいるかもよ」とか、「あんたが自分でほかの男の嫁に行けばいいじゃん」とか言ってやることによって、一本取ってやった気分になることができるわけです。

とくに、1970年代前半までの女性はそこまで言うことが(ほとんど)なかったので、1970年代後半以降は男性のほうで「女がすごいことを言うようになった。アプレゲールもここまで来たか」という、一種の感動があったのです。女性のほうでそれに酔ってしまうこともできたのです。

けれども、その場にゲイが居合わせたら、顔色を変えて「こっちへ振るな!」というに決まってるのです。

逆にいえば、その場に本物がいない前提で「イメージ利用」しているのですから、その「実際にはいるはずがない」という思い込みこそ、本物のゲイにとっては差別だと感じられるわけです。

確かに、常日頃から女の話ばかりしている男と、それにうんざりさせられている女の二人だけが部屋の中にいるのであれば、ほかに聞いている人はいないと言えます。そういう場合にのみ有効なジョークです。

もし職場で、学校で、駅やレストランなどの公共の場で、言っちまったとき、周囲に本物さんがいて、小耳にはさんでしまえば「女性がぼくらに対して失礼なことを言っている」という認識になるのです。

彼らが「そういう女性の味方をしてやろう」と思うことはありません。

あくまで、ストレート(異性志向)同士におけるブラックジョーク(皮肉)としてのみ通用することであって、そのままゲイの世界に持ちこむことはできないのです。

けれども、女性は自分を疑うことを知らない。箱入り娘として甘やかされて育ってきている。なんでも自分の思い通りになると思っている。

そういう人ほど「社会へ出たら傷つけられた」と思いやすく、ゲイのお兄ちゃんが味方になってくれるはず、私の言うことをなんでも「ハイ、ハイ」と聞いてくれるはずと甘い見通しを立ててしまいやすい。

で、弱者同士の連帯してもらえると思い込んで、新宿二丁目(に多いとされるゲイバー)に突入し、自称女の子どうしのガールズトークと同じ乗りで「毎日男同士で何してるわけ~~!?」って訊いちゃうわけですよっっ。


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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。