男同士をネタにはできても、連帯はできない。

  16, 2017 11:02
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女性が男性から性的に失礼なことを言われたと感じたとき、「あなたと寝たいっていう男もいるかもよ」とか、「あんたが自分でほかの男の嫁に行けばいいじゃん」とか言ってやることによって、一本取ってやった気分になることができるわけです。

とくに、1970年代前半までの女性はそこまで言うことが(ほとんど)なかったので、1970年代後半以降は男性のほうで「女がすごいことを言うようになった。アプレゲールもここまで来たか」という、一種の感動があったのです。女性のほうでそれに酔ってしまうこともできたのです。

けれども、その場にゲイが居合わせたら、顔色を変えて「こっちへ振るな!」というに決まってるのです。

逆にいえば、その場に本物がいない前提で「イメージ利用」しているのですから、その「実際にはいるはずがない」という思い込みこそ、本物のゲイにとっては差別だと感じられるわけです。

確かに、常日頃から女の話ばかりしている男と、それにうんざりさせられている女の二人だけが部屋の中にいるのであれば、ほかに聞いている人はいないと言えます。そういう場合にのみ有効なジョークです。

もし職場で、学校で、駅やレストランなどの公共の場で、言っちまったとき、周囲に本物さんがいて、小耳にはさんでしまえば「女性がぼくらに対して失礼なことを言っている」という認識になるのです。

彼らが「そういう女性の味方をしてやろう」と思うことはありません。

あくまで、ストレート(異性志向)同士におけるブラックジョーク(皮肉)としてのみ通用することであって、そのままゲイの世界に持ちこむことはできないのです。

けれども、女性は自分を疑うことを知らない。箱入り娘として甘やかされて育ってきている。なんでも自分の思い通りになると思っている。

そういう人ほど「社会へ出たら傷つけられた」と思いやすく、ゲイのお兄ちゃんが味方になってくれるはず、私の言うことをなんでも「ハイ、ハイ」と聞いてくれるはずと甘い見通しを立ててしまいやすい。

で、弱者同士の連帯してもらえると思い込んで、新宿二丁目(に多いとされるゲイバー)に突入し、自称女の子どうしのガールズトークと同じ乗りで「毎日男同士で何してるわけ~~!?」って訊いちゃうわけですよっっ。


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