2017/03/09

同人は、善意の介入に注意しましょう。~同人は役柄です

少し前まで、社会全体に「自立支援」という発想がなかったのです。だから「スティグマ」は一生スティグマのままでした。

だからこそ「どうせ女に生まれちゃったんだから仕方ないじゃん。誰も助けてくれないんだから自分でなんとかするよ」という自立意識の暴走が起きたのです。

それが、著作権侵害を正当化したり、新宿二丁目における人権侵害を正当化したりすることになったのです。

けれども、社会のほうが変わってしまいました。各種人権団体の不断の努力によって「排除して終わりにするのではなく、弱者の自立を支援する」という発想が生じたのです。

したがって「女性が一人で生きて行くためには悪いこともせざるを得ない」と言い訳してしまえば?

そういう人を「保護」という名目で強制収容して、職業訓練をほどこし、看護・介護など人手不足の部署に再配置するということが、理屈として可能です。

本人が「まだ未成年者だから善悪の判断ができない」と言い訳するなら尚さらです。社会は緊急に青少年を保護する必要があります。

【同人の主張】

上記のような善意の介入に対して、同人側が言うべきことは「私は成人です」です。

「自分で描いた漫画や小説によって自活して行きたいと思っています。自分の好きで選んだ道です。誰にも他の職業を強制される筋合いはありません。

創作のアイディア源として他人の作品を部分利用することは、創作者同士の合意があります。

それでも個人的に認めたくないという著作権者様もいます。私自身もそういう時があります。同人誌だからといって海賊版は困ります。

著作権をきめ細やかに運用するためには個別対応が必要です。私たちは成人の自己責任において、権利者同士で冷静に話し合うことができます。一般国民の皆様にも、警察の旦那にも、世話を焼いていただく必要はございません。どうかご心配なく」

です。

これを言う覚悟がなくて「でも私の場合はお母さんが~~」とか「編集部が~~」とか言い訳したい人は、みんなの迷惑なので、出てこなくていいです。

【そのジョークは即売会オンリーです】

同人誌即売会の会場内において、サブカルファンの間でだけ「どうせ未婚だし」とか「まだ少女だから」とか言って、自分でウケることができたのです。

でも会場の外で、一般社会に向かって、端的にはSNSを通じて、他人に失礼なことを言ったり、頭がおかしくなったふりをするなら、一般社会は「そういう人が増えないように同人活動を規制しよう」という話し合いをすることになります。

一般人にも『妖怪ウォッチ』や『クレヨンしんちゃん』の面白さは分かるから、プロがパロディを描くのはいいけれども、同人というのは人間として間違っているから早めに再教育しようという話ができてしまうのです。たんなる規制や禁止ではありません。再教育です。それが自立支援ということです。

本人が被害者意識を強調すればするほど、社会はそういう人を放っておいてはいけないということになるのです。

いいですか? 「同人だから大目に見てもらえる」のではありません。同人誌即売会の中だったから、一般人が本当に知らなかっただけです。

自分からインターネットにしゃしゃり出てきて、わざと頭がおかしくなったふりをするなら、社会は対応せざるを得なくなるのです。

百歩譲って作品については「表現の自由」を主張できるでしょう。クレームできるのは著作権者だけです。けれどもSNSや実際の街で他人に付きまとい、プライバシー侵害するようなら、ただの犯罪者です。

「未婚だから悪いことをする」というなら結婚させたほうがよいことになります。「ノンセクだから」というなら、そういう条件で婚活すればいいだけのことです。もし中年が本気で自分を「まだ少女だから」と信じているなら、成年後見人を指定する必要があります。

社会の変化について行きましょう。即売会の会場と一般社会を区別しましょう。もう1980年代の不良少女Aごっこは通用しません。不良ぶれば不良ぶるほど、善意の介入を招くのです。

【同人の自虐・暴言は、役柄だと思えばいいです】

コミケにおいて女性同人が、少なくともその作品について「山も落ちもない」と自虐するようになったのは、1970年代末からだと言われています。

これは、1975年の初参加時に15歳だった人が18歳以上の成人になった頃です。人によっては、もっと年上です。

高校・大学を卒業し、部活動の一種だったサークルが自然解散してしまい、残った人が「まだやってるの?」と言われるようになる頃合なのです。

もともと本気で漫画家になるつもりがなく、おともだちに誘われて消しゴムかけのお手伝いをしていただけとか、搬入の手伝いをしたついでにコスプレの上手な人と一緒に写真を撮ってもらうとか。

そういうお祭り気分が楽しかっただけの人は、地元就職してしまえば、もう上京してこなくなるわけです。

まがりなりにも「絵を描く仕事で食って生きたい」と思う人は、個人的に自費出版を続けつつ、自分よりも若い参加者を迎える側になる。そして、自分も若いつもりで、お祭りを盛り上げるわけです。

25歳なのに「まだ未婚だから私も少女よ」とジョークを言ったり、わざと不良っぽい言葉使いをして、非行少女ぶってみたりするわけです。いわば「同人というキャラクター」を演じるようになるのです。

それを真に受けて、イベント会場の外で、一般人相手にやっちまうと、誰よりも同人さんがいちばん困るのです。ここ要注意です。

どこまで行っても著作権問題を抱えている同人は、一般社会において目立つことを避けたいのです。

でも「私はコミケに行ったことがあるんだぜ。コミケではこういう隠語を使うんだぜ(イエ~~イ)」と自慢しちゃう中学生がいると困るのですorz

「BLを描く人は男性に恨みがある」と本気で思ってしまい、味方が大勢いるような気分になって、男性に向かって「女の子はみんなBLが好きだけど、ロリは変よ」とか言っちゃう人には困るのです。

だから「同人とフェミは別」なのです。頼みますほんと頼みますなのです。

【同人はふつうです】

一回のイベントで一年分の生活費と国民年金と国民健康保険税と昨年度実績に基づく所得税として納める分をかせいで、後は悠々自適の左団扇なんて人は滅多にいないのです。

同人さんといえども、人によって事情は異なりますが、イベント当日ではない日は普通にアルバイトしたり、ご実家のご商売を手伝ったりしているわけです。

常日頃は普通におとなの女性らしい言葉使いをして、周囲とトラブルを起こさないように冷静に振舞っているし、駅で騒いだり、新宿二丁目でゲイをからかったり、有名人のお墓に落書きしたりもしないのです。

そんなこって世間様からにらまれて、イベントそのものが閉鎖されれば困るのです。

レディースデイは「BLオンリーイベント」ではありません。プロ・アマ問わず、BLでもレディコミでも少女漫画でも描いて生計の足しにしている人はいるし、男性同人・男性読者とも仲良く交流している人もいるのです。

数千・数万の参加サークル。しかも入れ替わりが激しいのです。さまざまな事情を抱えつつ、人として、ごく当たり前に、社会の中で生きているのです。おかげ様で生かされているのです。

自分の先入観だけで「どうせ同人はこういうもの」と思って、その真似をしたつもりで過激ぶって、悪ふざけして、本当は自分の学業ストレスや職場ストレスを解消したいだけという人には、困るのです。


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