2014年6月、小西利行『伝わっているか?』宣伝会議

  18, 2017 11:01
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こちら本日のおすすめです。

つねにディープなにぎわいを見せる街に15年暮らしたという「ももこ」嬢が父上から引き継いだスナックに、ある蒸し暑い日、イルカが入って来た。突然、偉そうに。

自慢のナポリタンを注文してくれる客がいないとこぼす「ももこ」に、塩水を呑みながらイルカは言う。ドヤ顔で。

その気持ち、伝わっているか?

衝撃のシュール展開。なお、フォークシンガーではありません。キューキュー。

A5版、ソフトカバー。文字がたいへん大きく読みやすいです。(重要)

男・小西の辞書にない言葉は「出し惜しみ」のようで、誰もが知ってるであろう名キャッチコピー生みの親による目くるめくまでの「伝わるメソッド」大盤振る舞い。

ものすごく具体的に、言葉で他人の心をつかむコツを披露してくれます。その動機は冒頭で明かされていますが、泣かせます

本文の下部にコラム欄を設けて注釈を付しておりますのも、くだけた口語体が親しみやすいとともに情報価値高いです。簡略なイラストは、よくツイッターでリツイートされるタイプを想定しているのでしょう。

同じことを真逆の言い方で表していたのが吉岡友治『その言葉だと何も言っていないのと同じです!』(2014年1月、日本実業出版社)

あちらは演劇の専門家によるミニドラマ形式でしたが、こちらは全篇に渡って軽快な脚本形式です。タイトルは「?」や「!」などの記号表記が効果的なのかもしれません。

この書籍自体が全体として「いま」を表しているのだろうと思われます。編集さんもご苦労様でござんした。

そして、そのまま「ももこ」嬢とイルカが相談者を迎える展開になってしまうようです。これも一種のイメージ利用ビジネスなのかどうなのか。

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