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女性がゲームをしないのではなく。~不況時代の営業戦略

女性はビデオゲームをしないのではなく、理解できないのでもありません。

男性のゲーム企画者のほうで「イケメン・キャラクターを起用する」という発想を持つことが遅れたのです。

男性ナルシシズムをむき出しにした髭のキャラクターや、筋肉質なキャラクターではなく、宝塚の男役のような金髪美青年キャラクターが戦うゲームにすればよかっただけのことなんですが、それが成されなかったのです。

1970年代以来、若い女性がテレビアニメ番組に登場するブロンドの髪ひるがえす男性キャラクターのファンになる現象が知られていたにもかかわらず。

某ゲーム会社は髭の兄弟を投入して世界制覇したわけですが、女子はそれに登場するお姫様キャラクターを操作することをあまり喜んでくれない。女の子はむずかしいな……という感触だったことでしょう。

いっぽうで、初の家庭用ゲーム機が発売されたのと同じ1983年から、男子同性愛に言及した洋画が立て続けに公開され、その観客の多くが若い女性であったことは、映画会社・出版社・報道マンなどが心得ていたでしょう。

そう考えると、1980年代後半から盛んに交わされた「なぜ少女は女性キャラクターや男性キャラクター単体に感情移入せず、男同士を組み合わせてしまうのか?」という議論の背景には、ビジネス戦略を見極めたいという各業界の思惑が働いていたのでしょう。

当時のBL論は「BLのどこがいいのか」以上に「少女漫画のどこがいけないのか?」が論点でしたものね。

つまり、従来型の「日本男児が感情移入しやすい(やや野暮ったい)男のキャラクターがお姫様を助けに行く」という話では、もう少女たちはついて来ないというわけです。

そうかっつって、オカマのゲームを作るわけにもいかんだろ……。(俺らの明日はどっちだ)

ゲームは「インベーダーゲーム」の頃から若者における不良行為のように思われていたので、ゲーム各社としては「男児向けの健全な娯楽」という路線を強調する必要があったのでしょう。

また、いわゆる二次創作の動きも把握し、警戒していたと見ていいでしょう。でなければ、後の逮捕劇は起こり得ませんね。

エイズ騒動がひと段落ついて、テレビアニメ番組にトランスMtoF的キャラクターが登場するようになったのは1990年頃から。それ以後、おずおずと、女性イラストレーターにキャラクターデザインを担当させた女性向けゲームが試みられ始めたと言っていいでしょう。

それは、ゲーム各社にとって大きな賭けだったのかもしれません。

その後は順調ですね。家庭用ゲーム専用機からオンライン、アプリと媒体が変化しただけです。(そこが問題という業界もあるでしょうが)

いわゆる二次創作との付き合い方は、各業界とも頭の痛いところかと思われますが、同人サイドとしては、今なお「表沙汰になりたくない」というのが本音だろうと思われます。

(念のため、当方の同人・BL論は、政府・各業界・同人自身・一般国民の皆様に冷静な対応を呼びかけるものです)

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