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「ノンセク」なら他人を怒鳴りつけてもよいのではありません。

A「女性がBLやレディコミを読んで自慰するのは不適切なので、BL・レディコミを発禁にしましょう」
B「カマトトは氏ね」
C「自慰できない人もいるんですよ!」

だからなんだ?

奇妙なクレーム合戦の一例です。背景にあるのは、公立図書館でBLが発見されたことによる女性向け創作物の規制案。発言者Bはそれに反対する人。発言者Cは論点をずらしてしまった人。

規制案自体は年齢制限で決着したので、今回のテーマは「発言者Cの人間性」です。

発言者AとBの争点は、あくまで創作物の発禁です。「読んでも自慰しないなら読んでもいい」という話ではありません。

自慰という、ひじょうにプライベートな現象を理由にとって、出版を規制する。すなわち一部の人間の倫理観のみを基準に、法律または条令および警察という強権をもって他人の言動を統制することこそ不適切であるという話です。

いっぽう、Cの言い方は、子どもの言い方です。「お母さん、お醤油ないよ!」とかね。また、お客さんの言い方です。「おねえさん、コップ足りないよ!」とかね。

「あいすみません、いまお持ちします」と言われることに慣れている。他人から気を使ってもらい、サービスしてもらうことに慣れている者の言い方です。

本来は「お話の途中で恐れ入りますが、Bの発言は自慰できない女性(つまり私)に対して氏ねと言ったように受け取れます。ノンセクシュアルという存在に対する差別的発想を改め、謝罪した上で、今後の発言は慎重にお願い致します。」ですね。

103文字です。余裕をもって、ツイッターに投稿できます。

一見すると正しい主張です。けれども、よく考えると「他人同士の話を横で聞いていたら自分に向かって言われたような気がした」という被害妄想にすぎません。

じつは被害者のふりをして、怒りの感情を捏造しているだけです。

背景にあるのは職場ストレス。日常生活が面白くないから、誰でもいいから怒鳴りつけてやりたいという暴力衝動にすぎません。そうでないなら礼儀正しい言葉使いができるはずです。

そもそも自分のことを「ウブ過ぎて自慰できない可愛い女の子」などと思って甘やかしているから、特権があるつもりになってしまっているのです。

そんなもんできようができまいが、20歳すぎれば成人です。社会に出れば社会人です。

いい歳して口の利き方も知らないクレーマーに対しては、クレームされたほうは恐縮する必要はありません。

もっともサブカル派というのは意外なほど冷静です。この件も、Bは「変な人が来た」で済ませたことでしょう。

ツイッターは、どっかのオーナーが言ったように、弱者の武器という要素があります。自己主張するにあたって、ひじょうに容易です。サイト記事・ブログ記事とちがって、表題を考える必要もありません。口から出まかせに言いっぱなしてしまうことができます。だからこそ自分自身にとって危険です。

百年兵を養うは、平和を守るために他ならない。武器を持つのは、乱用するためではありません。


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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験・就活を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

映画評は、アップロードする以上は「下げる」ようなことは言わないことにしております。あらすじもあまり申し上げませんので、楽しみに御覧になってください。記事冒頭の色つき文字は映画中の台詞・挿入歌の歌詞からの引用です。

なお、取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・分割・削除しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。