もしもLGBTが「ノンセク」と連帯したら。~過半数の未来

  26, 2017 11:02
  •  -
  •  -
若年世代では「結婚する気がない」という人が多いようです。彼(女)らが「ノンセクシュアル」を自称・他称し、LGBTと連帯すれば、世代全体に対して過半数を取る可能性があります。

とすれば、もはや無力なマイノリティとしてモラトリアムを楽しむことはできません。国政を担い、自分より弱い人々に配慮する側になるのです。

現在よりも確実に減少する財源を考慮して、年金と国民皆保険制度を調整し、国防・防災・食糧生産・インフラ整備・介護・教育・福祉などの各分野に配分する仕事を担当することになります。貴重な育児世帯には最大限の補助をしてやるのが良いでしょう。

移民労働力を頼るのであれば、言語・生活習慣の違いによる移民同士、移民と日本人のトラブルに対応することになります。

そう遠い未来のことではありません。あと40年くらいで、第二次ベビーブーム周辺世代(いちばん若い1974年生まれが今年43歳)が、あらかたいなくなります。

【ジェンダーフリーの陥穽】

「世の中には男を愛する男もいます! 家事をする男もいます!」

これを単純にひっくり返すと「女が男の仕事やスポーツをしたっていいじゃん」になります。ここまでは「ジェンダーフリー上等。ウィン・ウィンの関係」って気分になります。

ただし、それは「もう男は誰も女に愛を告白しなくていいし、女は誰も家事しなくていいんだよ」という意味ではないです。ここを混同すると、2種類の問題が生じます。

一つは「同性愛を認めると、異性愛者が一人もいなくなってしまい、子どもが生まれなくなるので国が滅びる。したがって同性愛(同性婚)を認めてはいけなーーい!」という反対運動が起きてしまうことです。

もう一つは「女はもう誰も家事・育児しなくていいのよ」というサボタージュの正当化です。ここからもう一つの問題が派生します。

女性側でゲイリブとフェミニズムを混同し、「男同士が愛し合う自由な世の中では、女が家事・育児しなくていいんです!」と言ってしまうと、同性婚が認められにくくなるので、ゲイ側が女性との連帯をいやがるのです。

これ、女性のほうで分かっていないことが多いのです。ストレート女性のナルシシズムによって「女性からお友達になってあげると言われて喜ばないゲイはいないでしょ?」と思っちゃうのです。もちろん対応する答えは「その気のない相手からの好意ほど気持ち悪いものはない」ですね?

でも先進国の女性は「レディファースト」という考え方に慣れてしまっており、女性から申し出れば男性は引き受けてくれるはずと期待してしまうのです。意識高いフェミニズムの盲点です。

【無関係時代】

元来、日本では男色の話題がタブーではなかったんですけれども、男性にとって本能的に忌避したい話題ですから推奨されていたわけでもないわけで、だからこそウーマンリブの時代には、女性の口から言ってしまうことが男性に対するカウンターパンチたり得たのです。

1960年代には森茉莉を読んだ三島が舌を巻いたし、1970年代には二十四年組を読んだ寺山修司がうなったわけですね。「女がここまで自由になったか」と。1980年代には白洲正子が「べつに言わなくてもいいような文脈で、わざわざその話題に言及する」ということがありました。

でも、ゲイリブ運動そのものの不断の努力と、さまざまな政治的バランスによって、本当に同性愛・同性婚が「人数は少ないが正常な人生」として認められるようになり、好意的な報道も増えたので、もう女の口から「世の中には男を愛する男もいます! 私ちゃんと知ってるのよ!」と言っただけではどうにもならないのです。

「そうだよ。でもきみには関係ない」と言われるだけなのです。

Related Entries