BLと二次創作は、別です。

  10, 2017 11:04
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すでに森茉莉以下、二十四年組・『JUNE』連載陣を含めて、プロとして作品発表していた(している)人々があり、作品の蓄積があるのですから、BLを書評することは可能です。

「確かに女流による男同士というのは特殊な表現ですが、なにごとも差別するのはよくありません」と弁護することも可能です。

だからといって、二次創作者が「私が二次創作を売るのも自由で~~す♪」と言うことはできません。言うだけ言ってもいいですが、ピンポイントで自分だけ告訴される可能性が飛躍的に高まります。

BLであろうがなかろうが、エロであろうがなかろうが、キャラクターの商品化そのものを差し止める権利を持っている人がいるからです。著作権者さまといいます。

二次創作同人には「自分から目立っても原作の著作権者によって差し止められない特権」など、ありません。同人誌即売会という巨大な密室で、おおぜいの仲間にまぎれていられた間だけ、特権があるような気分になることができたのです。

けれども現代のSNSにおいて、個人アカウントとして「著作権者さまに無断で二次創作を売ってる人がここにいま~~す♪」と言ってしまえば、損害賠償を求める民事裁判を起こされる可能性もあるし、無警告で刑事告訴される可能性もあります。

親告する際は原告が証拠をそろえることがハードルを上げていましたが、非親告罪となれば警察に一任することができます。警察のほうから積極的に一斉取り締まりに出ないということは、個々の著作権者による刑事告訴を禁止したという意味ではありません。

これは「法律がそうなっている」という話であって、ここで当方の口から「でもたぶん大丈夫よ」と保障してやれることではないのです。たぶんじゃ保障になりませんしね。

また「同人」という言葉で、オリジナルと二次創作を混同してしまう人も、分かってない人です。

「アマチュアによるオリジナル作品の自費出版を青少年健全育成の観点から禁止しないでください」と言うのと、「アマチュアによる著作権侵害を見て見ぬふりしてください」というのは全然ちがうのです。

なぜなら「わいせつ」と「著作権」では裁判が違うからです。おなじ法律で裁くことではないからです。おなじアマチュア・おなじ同人でも、他人の作品に対する著作権問題を抱えていない人と、抱えている人では、条件が違うのです。

著作権者が「わいせつな二次創作は認めたくないので出版差し止め。さらに賠償金よこせ」と言ってきた場合は、あくまで著作権裁判なのです。

裁判官が「わいせつは表現の自由だから著作権者が差し止め権を行使してはいけない」と言ってくれることはないのです。

もう一回言いますよ。たとえ「わいせつ」裁判を闘い抜いて、青少年健全育成上問題ないことが認められたとしても、キャラクターを商品化する権利の管理者(著作権者)から告訴されたらアウトなのです。

3種類の問題を、混同してはいけません。3種類とは何かというと?

・著作権の国家的取締り(国際政治の一環である非親告罪化)
・青少年健全育成または公序良俗意識の国家的尊重(検察官の起訴による、わいせつ裁判)
・著作権に基づく民事訴訟(原作者による出版差し止め・賠償請求)

この3つです。理解できないなら発言しなくていいです。あわてんぼうさんだと思われないように。ご自身のためです。


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