なぜ、フェミとゲイの「弱者の連帯」はうまく行かないのか。

  08, 2017 11:05
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男性の同性愛者に対して、社会学者や報道記者など、女性の社会進出を推進したい女性が期待することは「あんた達、同性婚を認めてほしいなんて変なことを言うなら、まず女性の権利を認めなさいよ」です。

これが本音です。何をおいても彼らの権利を認めてあげる「アライ代表」ではなく、先に私たちの権利を認めなさいよという取引を持ちかけているのです。

だからゲイバーを訪ねる女性というのは「愚痴を聞いてほしい」「人生相談に乗ってほしい」「性的な好奇心を満足させてほしい」「説教させろ」「カミングアウトしろ」と要求が多く、ともだちになってやるという態度で、押しつけがましいのです。

自分のほうからビラ配りを手伝うとか、街頭清掃活動を手伝うとかいうボランティア精神は無いのです。それは、彼らを男性だと思って甘えているだけです。

【ストレートとの混同】

とくに「異性愛の男性から失礼された」という経験があって、自分には社会に対して怒る権利があると思っている女性は、その経験をひっくり返して「ゲイなら女性の肉体に興味がないから優しくしてくれる♪」と思い込んでしまいやすいのです。

それは、彼らを「女性に優しいタイプのストレート男性」と勘違いしているだけです。彼らにとって、最も失礼なことです。

実際には、まさにその女性に興味がないことによって、彼らの眼はひじょうに冷淡です。女の涙にだまされるということがないので、女が「自分に都合よくホモを利用してやろう」と思っていることを見抜きます。

もともと「水商売」で、これも仕事のうちと思っている人々だけが笑顔で耐えているだけです。素人男性は「女の自分勝手にはうんざりだ」と思っているだけです。

また、彼らも基本的に自分の母親が好きです。懐かしいと思っています。いい歳して人前で自分の母親の悪口をいう女の甘えた根性には「引く」と思うだけです。

また「せっかく女に生まれたのに母親になりたくないという意味が分からない」と思っているだけです。

「母親のトラウマのせいで結婚できないタイプの性的マイノリティになってしまった」などと言って同情を引こうとすれば、手厳しいことを言い返されるだけです。

【連帯の押し売り】

事実として、最近急にLGBT人権運動が盛んです。それ自体は喜ばしいことですが、それを伝える報道記事の中に、さりげな~~く「おなじ弱者として女性とも連帯することが重要」という文章が仕込まれていることがあります。文責者は女性です。

が、よ~~く考えると、同性婚したい人々と、結婚したくないストレート女性では問題の質が違い、利害が対立するのです。あまり能天気に連帯できると思うものではないです。

同性愛者は何十年も前から結婚したがっています。愛する彼と一緒なら育児や老親介護の苦労も引き受けようと言っています。(人にもよりますが)

彼らに向かってストレート女性が「あなた達なら私が誰にも束縛されたくない気持ちを分かってくれるでしょ!」と言える筋合いはないです。「女も頑張れ」と言われるだけです。

【BLを読んだからといって同性愛に詳しいことにはなりません】

1990年代まで、少女向け市販漫画雑誌に、今でいうBL系統の作品と少女漫画が混ざって掲載されていたことは何度もお伝えした通りです。

したがって、現代の三十代以上の女性は(意外かもしれませんが)自分のことを「どっちも読める差別意識がない女性だ」と思ってしまっていることがあります。

「私は同性愛のことをよく知っているので、ほんとうの同性愛の人々と連帯できる」と思い込んでしまいがちなのです。

実際には、BLは(エロス重視であろうがなかろうが)女性に都合のいいことしか描いてありません。

いままさに現実の結婚相手を見つけようとしている男たちにとって、好奇心旺盛かつ自分の愚痴を聞いてもらうのが好きな女は邪魔でしかないです。

くれぐれも、実在の人々を(漫画やアニメのキャラと勘違いして)自分に都合のいい範囲で利用してやるという発想になってしまわないように。

やたらと「連帯しましょう!」という前に、自分自身の隠し持った目的に自覚的でありましょう。

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