二次創作同人は、加害者であることを忘れてはいけません。

  27, 2017 11:02
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TPPの件は、最初から「カネが絡んでるなら遊びじゃ済まない」という話です。同人の認識が「二次創作は遊びじゃないのw」ではお話になりません。

他人の権利を傷つけておいて、自分勝手に「こんなの遊びじゃん」と言えば許されるのではありません。

「加害者が黙っているかぎり、あえて探さない」というのが親告罪です。国家権力(警察)として、見つけしだい内偵に入り、証拠固めして、予告なく踏み込むということはしない。

けれども、犯人が自白したとなれば話は別です。

キャラクター利用料を設定する権利を持っている者にとって、無断で利用されたことは被害です。無断で利用した者が加害者です。

無断で利用した者のほうから「私はカネもうけがしたいんだから政府が保護してくれるのが当たり前じゃん!」と言ってしまうことはできません。言うだけ言ってもいいですが、自分自身が世間様から「図々しい」と言われ、信用を失うだけです。

自分が社会の被害者だからといって、他人に対する加害者になってよいわけでもありません。それでは女親が「私は夫や舅に苦労させられている被害者だから児童虐待してもよい」という理屈が成り立ってしまいます。

母親がトラウマだから、男にセクハラされたから、就職氷河期に巻きこまれたから、他人の権利を傷つけてもいいわけではありません。

日本は少年法によって未成年者の犯罪の量刑がひじょうに軽いので、同人が本当に未成年者(少女)だったうちは「ぜったい処罰されないから大丈夫」と思い込み、わが世の春を謳歌することができたのです。

が、1990年代に入ると、アメリカ企業が日本企業を知的財産権侵害として告訴し、巨額の損害賠償金を請求することが相次いで、日本国内においても「知財権の管理」という意識が飛躍的に高まったのです。

またインターネットの利用が始まり、著作物(楽曲・動画などを含む)のコピーが問題視されるようになりました。

しかも男性作家によって、その作品に基づく二次創作に対して(非公式ながら)差し止め命令が出るということが起きて「女の子だから大目に見てもらえる」という神話が崩壊しました。

小説と漫画の立場の違いがあったからではありません。まだその時点では「小説としての二次創作」のほうが多かったはずです。

が、それはプロ小説家にとって「おなじ小説家のよしみで」といって笑って済むことではなかったのです。

栗本薫などのプロ女流作家が二次創作同人を認めなかったのも同様です。ほんとうは、プロ漫画家もです。編集者からダメ出しをくらって泣かされながらオリジナル創作の技法を鍛え上げてプロになった人々にとって、他人の持ち物を無断利用して優越感に浸っている少女というのは、再教育が必要な不良でしかありません。

しかも、その少女(および少年)たちが成人に達してしまったのです。1989年に12歳の少年少女だった人々までが全員18歳以上の成人になったのが、1995年です。

だから同人も著作権法を勉強したのです。「引用」に当たるので著作権法違反ではないなんて言うようになったのがその結果です。二次創作という呼び方も、誰かが「二次著作物」という法律用語を覚えたことによるのです。

けれども、そんな言い方しなかった頃、すなわち1990年代初頭までに同人活動を辞めてしまった人は、時代の変化について来れていないことがあります。

いまだに1980年代の「女性は社会の被害者だから特権がある」というフェミニズム意識を引きずっていて、自分自身のためにも、同人全体のためにも、言っていいこと悪いことの区別がつかないのです。それは一般国民、ひいては日本政府のためにも困るのです。

なぜなら、横で聞いてる一般国民としても「当事者からそれを自白されちゃ、こっちも引っ込みがつかなくなる」ってことがあるわけです。

一般論としても、そういう「世間様」を意識しないということは、相当の引きこもりか、だいぶ恵まれて育ったと言わなければならないでしょう。

【同人怖いと言うのは若い人】

そもそも「金目で二次創作している」と言うなら、売れなくしてしまえば誰も二次創作する人がいなくなるから著作権問題も解決するということです。

同人としては、全員がオリジナル作品を出展することに決められてしまえば、むしろ公平な競争が保障され、ほんとうの実力勝負ということになって、出版社にとっても健全な「青田」機能が保障されます。

二次創作が禁止されて困るのは同人ではありません。出版社でもありません。続きを読みたくて待っている読者です。

読者のファン心理を利用して、同人だけがいい思いをしているという話なら、一般人が黙っていないということになります。

しばらく前に、えらくSNSが炎上したとき「同人怖い」と言ったのは、サブカルに理解のないシルバー世代ではありません。バブル崩壊後に成長した若い世代です。彼(女)らが、同人の優越感に対して強い反感を持っているのです。また、はっきりと批判の声を挙げるようになったのです。

バブル崩壊後の不況下に成長した人々を支える言葉は自己責任です。自分で法律を調べ、自分で抗議する。「それ、おかしいですよね?」と明確に疑問(の形をとった抗議)を発するのです。

【二次元コンプレックス上等】

この窮地を切り抜けるには、同人自身が「キャラクターを共有する喜びを奪われたくありません」と言うほかありません。

「著作権者さまとは成人の責任として冷静に話し合うことができますが、国家の介入はお断りします」と言うほかありません。

コスプレと二次創作を楽しむイベントは悪いことではありません・他の犯罪の誘発にもなりません・少なくとも僕らは現実社会の良識を守ることができますと言っていくほかありません。

一般人がそれで納得するかどうかは別問題ですが、少なくとも議論にのぞむ態度として、中学生のふりして、ふてくされたほうがよいということはありません。

一般論として、自分だけ責任逃れしたい人というのは、どこのクラスタからも仲間として認めてもらえないので、議論に参加しないほうがいいです。

わざわざ「同人やっていた」と言いながら顔を出して「自分はべつに二次元コンプレックスってわけじゃない。オタクと一緒にしないでほしい」と言うくらいなら、黙ってるほうがいいです。

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