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おとなは論点をすり替える。~下駄箱掃除のインセンティブ

ツイッターの歴史的にはずいぶん昔の話でしょうが、男子中学生(当時)が「学校の下駄箱掃除を生徒みんなが喜んでやるようになるインセンティブはないだろうか」と問いかけたことがありました。

彼は「自分たちで掃除する」前提で、おとなの知恵を拝借したかったのです。

ごほうびを出せばいいのか? 効果的な声かけはあるのか? 企業経営者なら社員のやる気を引き出したい時どうするのか? スポーツ指導者なら? 

でも、おとなアカウントは一斉に「自分が掃除したくないからそんなこと言うんでしょ」と反応しました。冤罪です。中学生が「インセンティブ」なんて言葉を使ったのが生意気に感じられたのかもしれません。これが、おとな社会の実態。

どこかの学級でイジメが起きたと聞けば校長の責任を追及して炎上したがるくせに、相手が年下だと思うと自分がイジメる。

常日頃は「子どもの声に耳を傾けて」とか「おなじ目線で」とか言ってるくせに、いざとなると一緒に考えてやろうとせず、中学生のくせに生意気よというわけです。

【自分は正しいという思い込み】

論点のすり替えが起きる原因は、すり替えてしまった人が自分の勘違いに気づかないからです。

その背景にあるのは「子どもは手伝いをいやがるに決まってる」という先入観。だって私もそうだったもんという自己中心主義。その根幹にあるのは「自分は絶対に間違えない」という自己過信です。

人格の根幹で自分を信じていること(自尊感情)は大事なんですが、それを優先しすぎてしまうと、発言の前に踏みとどまって「自分はいま何を言おうとしているのか?」と考える習慣が育たないのです。

自分は正しいと思い込んでいるから、足元も見ずに突っ走る。玄関先で転ぶお約束。

逆に言うと「自分は正しい」と自慢したいのです。自慢する人には劣等感があるのです。真実はいつもひとつ。

自分自身がいやな仕事に疲れ、生活に不満があって、将来が不安だからこそ「自分は正しい」と感じ、自尊感情を補填したいのです。

だから何かにつけて「怒りの感情」を捏造し、「中学生のくせに生意気よ」と思ってしまう。人間って便利にできてるのです。だからこそ自分自身の手綱取りが必要です。

自分自身の子どもに対して、職場で、ご町内で、SNSで、無根拠な怒りを燃え上がらせ、冤罪を再発させてしまうことのないように気をつけましょう。(情けは人の為ならずです)


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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験・就活を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

映画評は、アップロードする以上は「下げる」ようなことは言わないことにしております。あらすじもあまり申し上げませんので、楽しみに御覧になってください。記事冒頭の色つき文字は映画中の台詞・挿入歌の歌詞からの引用です。

なお、取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・分割・削除しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。