「編集者は分かってくれない」と思ったら自費出版すればいいです。

  28, 2017 11:06
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「1ページ目で『おッ』と思わせることができなければ以下未読のまま放置」

という投稿作品の運命は、編集者(=出版社の社員)が業務の効率を優先した結果ですから、それを「分かってくれない奴が悪い」と言っても無駄です。あなたが投稿先をまちがえただけです。

別の出版社に再挑戦するか、自費出版して自分で宣伝しましょう。

尾崎紅葉が山田美妙をヘッドハントされたことを愚痴ったように、出版社と同人は、明治時代からライバルです。だから出版社が発行する全国誌に「こちらの同人さんの作品もお見逃しなく」という広告を打ってくれることはありません。

だから、昔は自費出版物を宣伝する方法が皆無に近かったのです。だから俳句の会などは、それぞれの地元の一般向け新聞に「同人誌できました」という告知を載せていますね。

現代では、個人サイト(ホームページ)を開設して、自作を宣伝することが可能です。もちろんSNSは強力な宣伝ツールです。

面白そうだ・買ってでも読みたいと思ってもらうために、どう宣伝するか? 冒頭の3行をツイッターに投稿して読んでもらうか? 「続きはこちら」と、リンクを貼れば、何人かはクリックしてくれるかもしれません。

実際に第1章を公開し、続きはダウンロード販売という方法を取っている作者も大勢います。そのための投稿サイトもあります。

そうすると、やっぱり冒頭や第1章が平凡なものなら、あるいは難解にすぎると感じられれば、誰も「続きが気になる」とは言ってくれないことが予想できますね。

じゃあ、クライマックスを公開してしまうか? それでは残りの部分が販売できません。

だから「先行きに期待を持たせつつ、書き出しに工夫し、第1章で主要キャラクターと世界観の紹介を済ませる」ぐらいのことはしておくのがいいでしょう。

映画は編集してあることが明白ですし、ディレクターズカットというものも公開されているので「たくさん撮った中から取捨選択することが必要なんだ」と素人にも分かるんですけれども、小説となると日記のように毎日書きためて、そのまま投稿ということになりがちです。

けれども、こうしてこうしてこうなったと結論がついたところで「えいッ」と語り方の順序を倒置すれば回想録という体裁になります。ミステリーは事件が起きたところから「昔、なにがあったか」へ遡っていくものですね。

手書きの時代には、同じ場面を書き直すことがたいへんだったので、先に入念に構成を考えておけと言われたのです。

けれどもキーボードの時代には、コピペが容易なので、後から構成を入れかえることも容易です。何種類か作って読み比べてみることもできます。ファイル名を変えて保存すればいいだけです。削除したエピソードは別の物語として独立させることもできます。

そこまでやっても売れる保障はありません。ただし「なにも考えずに書いて、すぐ売れた」という天才は、100年に1人です。それはたぶん、あなたではありません。

圧倒的なデビュー作をひっさげてデビューした連中は、圧倒的に近い習作を百本くらい机の引きだし(か、ローカルPCフォルダ)に隠し持っています。

先輩から教わるべきことが何もないなら、現役プロによる小説道場・キャラクター教室といった講座も無用ということになります。そこで鍛えた連中より、あなたがだらだら書いたもののほうが面白い保障は、ありません。

「そんなに難しく考えなくても『山なし落ちなし』でいいのよ。昔はそれでよく売れたもんよw」と自慢したい人は、今でもそれで売ってみましょう。

最初から「成人向け」として登録してしまえば「誰にも結婚を強制されることなく都会で自活できている中年(自称少女)の弱者特権」などという訳の分からない議論もしなくて済みます。

「誰もキャラなんか好きじゃない」と証言する人は、むか~~し二次創作として書いたものを引っ張り出して来て、キャラクター名だけ自分で考えたものに差し替えて発表すれば「一次のほうが好き」という読者がつくはずです。

純愛だろうが、エロだろうが、グロだろうが、プロによるオリジナル作品が出版各社から発行されるというビジネスが成立している以上、オリジナルのほうがいい(またはイベント開催日には二次を買いに行くが、オリジナルも買う)という人が少なからずいるということだからです。

「同人誌が売れなくなった」なんて愚痴ってないで、何度でも挑戦しましょう。

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