あなたが固定観念にとらわれているうちに、読者が成長するのです。

  07, 2017 11:06
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同人誌即売会に通い慣れた人は、鑑賞眼が肥えて行きます。

最初に「私の同人誌を買いに来てね」と誘ってくれた人よりも上手い同人さんが大勢いることに気づくのです。

コスプレが上手なカッコいい人が結構いることにも気づく。オタ芸を見るのも面白いと思う。声優ファン・歌い手ファンのお友達も増えた……

必ずしも二次創作だけが目当てではなくなるのです。それに自分で働くようになれば、おカネの使い方も考えるようになります。もう中高生の頃のように「何々くんの話だったら何でも買うよ~~」という乗りではいられない。

バブル時代の中高生だから「また親にお小遣いをもらえばいいや」と考えることができたのです。

でも自活するようになり、さらにはバブル崩壊した後は、予算の許す範囲で有名サークルをまわって効率よく新刊をゲットしたら、あとはコスプレイヤーを見物に行く、というふうになる。

だから、バブル崩壊後に生き残った同人というのは本物です。ほんとうに面白いものを描いている。ただし、どんなカテゴリーでも「苦手」という人はいます。

ミステリーだって「しょせん人殺しじゃないか。趣味悪い。ほんとうの被害者遺族に失礼だ」と思う人はいるのです。

同人誌もいろいろ、読者もいろいろです。おなじイベント参加者の中でも作風の違いがあり、好みがあり、それぞれに自分なりの基準で選択している。

だからイベント参加者ではない人が急に見せられても面白いと思わないかもしれないけれども、参加者なら面白いと思うものをコンスタントに提供し続けられる才能の持ち主たちがいる。

確実に言えるのは、世間の厳しさを知っている彼(女)らは、余計なこと言わずに原稿描いてます。

いかに薄い本といえども、パンフレットじゃないんですから、4ページぽっきりという訳には参りません。印刷・製本に要する日数から逆算して、半期に一度、数十ページの自費出版原稿を(基本的には)一人で仕上げることは簡単ではありません。本業または副業として会社勤めしていれば尚更です。

最初から「カネが絡んでるなら遊びじゃ済まない」という話をしている時に、遊びと言えば許されると思っている。金目と言えば許されると思っている。「原作者がうまくやってくれって言ってるからうまくやればいいんだよ♪」とか言っちゃう。

この手の世間知らずは、現役ではありません。同人の世界でも、どっかズレていて、淘汰されちゃったタイプです。自分が固定観念にとらわれている間に、読者は成長して行くのです。

即売会は、一日で終了するので、売れ残れば梱包し直して持ち帰ることになります。屈辱感が大きいし、運賃もかかるかもしれません。だから「二度とやるもんか」という怨嗟をかかえてしまいやすいのです。だから機会を見つけては復讐しようとします。

「私は昔のイベントに出たことがあるのよ。いまどきの若い子より詳しいのよ」って顔をしたがります。

それが本当に誰の役にも立たない昔話にしかなっていないかどうか。重々気をつけましょう。


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