日本の権力闘争は入れ子構造。

  13, 2017 11:06
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近代の日本は、鎖国をやめて以来、欧米列強の真似をして正々堂々と戦って勝ったのに、あとから賞品を取り上げられたというような経験を何回かしたもんですから「既得権益をふりかざす権力者に対しては断固として抵抗するぞ。最後は武力だぞ」という反骨精神を保ち続けてきたのです。

けれども「原爆にはかないません」ということになったので、戦後は国内の権力者に対して国内の若者が騒ぐということを繰り返したのです。

現代では「年金もらえなくなったら困る。国民健康保険が使えなくて病院へ行けないのは困る。生活保護を受けられないのは困る」と思う程度には国家運営ができてるもんですから、国家そのもの・政府という組織そのものを倒してしまおうと思う庶民の若者は激減したのです。

「じゃあやってみろ」と言われてできるほど、現代の国際政治・国内政治が簡単ではないことも知っています。総理大臣・自治体首長の秒刻みのハードスケジュールも公開されています。

各国の歴史を勉強すればするほど、権力を奪取した後の革命政府の中で、また序列がつくだけのことだということも分かります。若者が学歴を上げれば上げるほど、賢くなればなるほど、暴発はしなくなるのです。

ただし、残り少ない財源を争うもんですから、取り分を増やしたいと思うので、外国人排斥運動や、なにかと理由をつけた差別運動が起きるのです。

こういうのは、そういうカラクリだと見切ってしまうと冷静になるという効果があるので、覚えておきましょう。

吉本隆明くらい開き直っちゃうと「国家なんかなくても庶民は生きていけるよ」って言っちゃうんですが、それはやっぱりあるていど恵まれた人です。空襲で家を焼かれなかった。身を寄せられる親戚があった。先祖伝来の土地で野菜を作って食って行くことができた。

けれども、闇市の陰では、多くの戦災孤児が餓死したのです。これではいけない。日本が壊れていく。復員した中曽根康弘は、そう思ったそうです。

確かにGHQの肝煎りで自作農が増えました。婦人参政権も保障されました。学問の機会均等も進みました。少なくとも「小作人の子のくせに中学校へ行きたいとは生意気だ」とは言われなくなりました。

でも「負けてよかった」と言えることばかりなわけはありません。

今なお暴動が起きれば苦しむのは老幼と、事実としてその世話を受け持つ婦人たちです。

「なぜ日本の若者は暴動を起こさないのか」と変な怒り方をする人が本当にほしいのは、自分が書く記事のネタだけです。


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