BLは、不思議な成長をしたのです。

  13, 2017 11:05
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1978年創刊のBL専門誌『JUNE』は、小説主体の比較的薄い雑誌で、始めから終わりまで漫画だけが載っているという雑誌ではなかったのです。

逆にいうと、少女向け小説専門誌ってものもなかったのです。

かつては『少女クラブ』などの雑誌が小説を載せていたわけですが、『リボンの騎士』以来漫画の分量が多くなって、廃刊となり、違う題号を持った漫画専門誌として仕切り直したわけですね。

その少女向け漫画専門誌のいくつかにおいて、1970年頃から特殊な少年漫画が掲載されるようになって、だんだん人気が高まったので、1978年にそのテーマ専門の少女向け小説主体誌が創刊されたという、今さらというか、ねじれ現象が起きたのです。

森茉莉の小説作品は、1960年代前半に続けて刊行されて以来、増刷を続けていましたが、その他の女流小説家が似たような話を次々と発表するという現象は起きていなかったのですから、小説として書かれ、いったん忘れられたようだったテーマが1970年代に入ると漫画化されて、より低年齢の読者もそのテーマを共有するようになって、それでやっと本格的に普及した……まではよくあることなんですが、そこからまた小説に戻ったという、不思議な現象が起きたのです。

そこで栗本・榊原などの『JUNE』派作家が果たした役割は、やっぱり大きかったのです。その後のバッシングに際して、彼女たちも言い過ぎたこともあり、紆余曲折したり毀誉褒貶したりしましたが、やっぱり斯道の先達への尊敬というのは失われるべきではないと思います。

で、それがまた1980年代に入ると「よっぽどそういうものが流行ってるのか」と思って漫画雑誌が真似をするという、お互いに様子を見ながらやって来たわけですが、残念ながら「つねに二次創作BL同人がプロよりも先手を取っていた」ということはないです。

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