1996年『ドラゴンハート』

  24, 2013 16:16
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テレビでジブリ映画などを放映するときは、夜9時からだと子供たちが待ちきれなくて非常に眠そう。月イチか長期休暇の間だけでもいいので、夜7時頃から親子で安心して見られる映画を放映してくれる枠があるといいと思う。

……というわけで微笑ましい作品です^^

1990年代には中世を舞台にしたファンタジー映画、中世をイメージした未来を舞台にした擬似SFがいろいろあったような気がしますが、その中でもアクション要素と笑いどころが多く、楽しめる作品だと思います。チャンバラ要素はあるけど、特殊技術きかせ過ぎな残酷表現は無いです。

笑いの取り方は甘いというか見え透いているというか、子供だましといっては子供に失礼か、ともかく可愛らしいです。個性的な顔立ちのピート・ポスルスウェイト(RIP)が狂言方のような上品なコメディ役者として好演。

世界観とキャラクターの説明および会話のもっていきかたが下手で、とってつけたような場面の連続。とくに前半は「もう少しどうにかならんかったんかい^^;」という部分が多いですが、本気で怒ってもしゃーないっていうタイプの作品。

お話は、かつての師匠と弟子の対決、狙い狙われる者のあいだの奇妙な友情……というのを描きたかったようで、それはそれで成功してますけども、キャラクター設定はやや中途半端な気がしないでもない。

たぶん美少女という設定の女性キャラクターとの恋愛要素がどうせ無いなら、もっと歳をとった“かつての名剣士”(それこそコネリー本人)と、即位したばかりの少年王の対決のほうが引き立ったかとも思うし、日本の作品(とくにアニメやゲーム)だったら主人公・敵役とも少年だったでしょう。

長髪のデニス・クエイドは中年(公開年には42歳)の色気があったからまァいいや。

ロケとセット、衣装・小道具には力が入っており、見た目の安っぽさはありません。エンドクレジットに並ぶスタッフ名は、ものすごい多国籍っぷり。ドレイコ役がコネリーで、長弓隊とアーサー王もご登場なさるとおり、物語の舞台はイギリスをイメージしていますが、ロケ地は東欧のようで、霧にけぶる山なみ、緑したたる森、透明感のある湖など景色が美しく、中世前期のカクカクと四角いお城もすてきです。1996年という時代を考えると“東西”の協力は感慨深いようでもあります。

その景色に溶けこむCGドラゴンの違和感のなさ・質感の高さは、制作年代を知ると二度びっくり。確か2000年の『グラディエーター』のコメンタリーで「(闘技場を広く見せるCGは)5年前ならできなかったね」って言ってましたから、ドレイコ凄い。

コネリーおじさまは大変たのしそうに演じていらっしゃったと思います。コスナーの『ロビン・フッド』でまさかの獅子心王だったり、『ハイランダー2』で粋な中世人を演じたり、この頃いろいろやってましたな。

吹き替えの若山弦蔵氏もすてき♪

ただのハッピーエンドではないラストのまとまり具合と、クエイドの眼に星の光が映るのは美しかったです。あれは虹彩に透明感のある白人ならではの表現かな。最後までとってつけたようなナレーションも微笑ましかったですが、クエイドの溜息が白かったところを見ると、撮影は大変だったと思います。

大量エキストラも含めて、皆様お疲れ様でした^^


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