記事一覧

アマチュア作家が5年もかけて同じ話を書いている場合は。

「アマチュア作家が5年もかけて同じ話を書いていると言うので、無理と思った」というプロ編集者の話をどこかで読んだという前提の記事。

多くの創作投稿サイトや創作カテゴリのブログにあるように、素人が同じキャラクターを用いて何年も書き続けているということは、あります。

多くの人に、歴史上の人物や外国の有名人などへの憧れと、現代の日本人としての自分自身の実体験の両方を反映した「マイキャラクター」というのがあって、これはもうどんなピンチにあっても死なないですから、お話が日記を書くようにダラダラ続いちゃうものなのです。

それを全部プリントアウトして出版社の人に「読んでくださいっ」と言っても、確かに無理です。ぜんぶ読む時間はありません。

それはもう「ライフワーク」と称していいですから、プロになりたいのであれば、それとは別口の仕事を受注したと考えて、投稿用に新作を書きましょう

5年・10年かけて同じ話を書いている内に、腕は上がっています。単純に、ボキャブラリーが増えているはずです。現実社会のニュースを聞いたり、他人のブログを読んだりして「世の中そんな人もいるんだ…」と思ったことも、5年・10年分たまっているはずです。

だから、漫画なら16ページ、小説なら……投稿規程に合わせて、ビシッと終わる話を書きましょう。収まらなかったら書き直せばいいです。どんな仕事も「尺」に合わなきゃ納品できません。

マイキャラクターによるパラレルまたはスターシステムと考えてもいいです。ハッピーエンドのコメディなら、キャラクターを消費することにならないので構想しやすいでしょう。

物語にシビアさを出したほうが、芸術性は高まるんですけれども、これは本当に割りきって、登場人物を死なせてしまう覚悟が要ります。山本周五郎などの大物作家は、果断にそういうことをしていますね。

『超高速!参勤交代』の脚本家さんは、忍者キャラクターに入れ込んで、サイドストーリーの分量が多くなってしまっていたそうです。(監督談話による) でも、その部分だけ独立させれば新作になる可能性もあるので、とにかく書いてみましょう。筆がすべったら、そのまま続けてみればいいというわけです。

結末までたどり着いてから、全体を「えいっ」と倒置すれば、「過去に何があったのか?」というミステリーの形式になります。

書けなかったら、もう自分の才能はそれまでと見切りましょう。だからといって、書いてはいけなくなったということはありません。

多くのアマチュアスポーツ選手が、オリンピックに出られる当てもなく、トレーニングを続けています。部活動に励む若者たちも、インハイ、インカレに出られる子たちばかりではありません。そういう時こそ仲間を大事にしましょう

誰しも読んでくれる人・観てくれる人が必要です。お約束で高評価し合い、はげまし合うことを馴れ合いにしてしまうかどうかは、自分の胸ひとつです。他人のせいではありません。敵は、つねに過去の自分であり、今日の自分です。

なお、マイキャラクターがもともと有名キャラクターということもあります。

二次創作というのは、二次創作者自身が物語を考えて書くものですから、自分の実体験が反映されることもあれば、実感のこもった人生訓が台詞になることもあります。

それを「有名キャラだからもう書いてはいけない」と言われると、自分の身を斬られるような思いがする。これは分かってやってください。いや、共感しなくてもいいので、規制しないでやってください。

また、堅気さんに迷惑かけないというのは、堅気を本気で怒らせると通報されちゃうからという意味もあるんですけれども、好意を寄せてくれる人をガッカリさせないという意味でもあります。

だから、同人さんはやっぱりあんまり「べつにキャラに興味ない」とか言うものではないです。(純粋に営利と言ってしまえば「払うもん払え」という怖い話もあり得ます)

なお「圧倒的デビュー作」をひっさげてデビューする新人作家たちというのは、圧倒的に近い習作を机のひきだし(またはローカルフォルダ)に百本くらい隠し持っています。

昔の漫画みたいに「喧嘩しかしたことのない不良がバスケやったら上手かった」という場合も、基礎として運動能力が高いわけで、ほんとうに何も書いたことのない人が急に新人賞を獲るということは、ないです。

逆にいえば「同人やっていた」人は、昔とったきねづかをふるう場所を間違えずに、創作活動の再開に活かしましょう。


Related Entries

SEARCH

Profile & Caution

Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験・就活を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

映画評は、アップロードする以上は「下げる」ようなことは言わないことにしております。あらすじもあまり申し上げませんので、楽しみに御覧になってください。記事冒頭の色つき文字は映画中の台詞・挿入歌の歌詞からの引用です。

なお、取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・分割・削除しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。