【女の子は『こころ』を読むと嫁に行きたくなくなるのだ】

  14, 2014 09:44
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夏目漱石『こころ』の先生が「子供ができないのは当たり前だ」と引きつったように笑うのはなぜか。夫人が寂しそうなのは何故か。

夜の夫婦生活がうまくいっていない。

彼はクローゼット・ゲイだったのではないかという見方もあるが、単に友人への罪悪感から男性機能を喪失したと思えばいいだろう。

夫人としては、娘盛りのいちばん魅力的な年頃に望まれて結婚したはずだから、夫婦の間でとうぜん起こるべきことが、なぜ起こらないのか分からない。

自分に魅力がないのか。彼の興を削ぐようなことを言っただろうか。じつは他に想う人があったのか。

自信喪失と不安、猜疑心、後悔……さまざまなものに苦しめられる、つらい日々だっただろう。もちろん「女の幸せ」など、一度も味わったことがない。

挙句に「明治が終わったから死にましょう」と言われて、首肯せざるを得ないのだから、ひどい話だ。

彼女は彼と結婚しなければ、孫に恵まれ、昭和の時代まで生き延びて、ご長寿として愛されたかもしれないのだ。

というわけで、女性が純文学に親しむと、結婚したくなくなる。

逆に言うと、純文学などに親しまず、男性の身勝手さに絶望的な読後感を抱いたことのない女性は、結婚したがるわけだが、このお嬢さん達は屈託なく「優しくして♪ プレゼントして♪ 家事と育児も手伝って♪」というだろうから、今度は男性のほうが、のけぞり気味になるのであった……

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