記事一覧

【女の子は『こころ』を読むと嫁に行きたくなくなるのだ】

夏目漱石『こころ』の先生が「子供ができないのは当たり前だ」と引きつったように笑うのはなぜか。夫人が寂しそうなのは何故か。

夜の夫婦生活がうまくいっていない。

彼はクローゼット・ゲイだったのではないかという見方もあるが、単に友人への罪悪感から男性機能を喪失したと思えばいいだろう。

夫人としては、娘盛りのいちばん魅力的な年頃に望まれて結婚したはずだから、夫婦の間でとうぜん起こるべきことが、なぜ起こらないのか分からない。

自分に魅力がないのか。彼の興を削ぐようなことを言っただろうか。じつは他に想う人があったのか。

自信喪失と不安、猜疑心、後悔……さまざまなものに苦しめられる、つらい日々だっただろう。もちろん「女の幸せ」など、一度も味わったことがない。

挙句に「明治が終わったから死にましょう」と言われて、首肯せざるを得ないのだから、ひどい話だ。

彼女は彼と結婚しなければ、孫に恵まれ、昭和の時代まで生き延びて、ご長寿として愛されたかもしれないのだ。

というわけで、女性が純文学に親しむと、結婚したくなくなる。

逆に言うと、純文学などに親しまず、男性の身勝手さに絶望的な読後感を抱いたことのない女性は、結婚したがるわけだが、このお嬢さん達は屈託なく「優しくして♪ プレゼントして♪ 家事と育児も手伝って♪」というだろうから、今度は男性のほうが、のけぞり気味になるのであった……

Related Entries

SEARCH

Profile & Caution

Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。