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【女性が同性愛に興味があると言ったときには】

「自分はレズビアンかもしれない。女性相手の行為を試してみたい」という意味であるはずだ。

女性作家の作品に「同性愛の要素が認められる」とあれば、「彼女自身がレズビアンだった可能性があり、クィア・リーディングが可能である」という意味だ。

そうじゃなくて……

「女性が男子同性愛を研究対象・創作主題とすること」

これは、今もって隠喩・俗語ではない単語によって明確に指し示されることがなく、たとえば辞典などの“かたい”文章中で「○○趣味による創作物」ということができない。

谷崎や夢野の作品の一部は、残虐趣味とか、ネクロフィリアとか、何かしら名前がつきそうなもんだけど、これは……さァ、ヤオイズムというべきか。

ゲイへの偏愛だから、ゲイフィリアというべきか。

厄介なのは、ゲイという単語自体も「陽気な人(その実体は同性愛者)」という隠語であることだ。

最近の英語表記を取り入れて、もっともフラットに表現すれば「Male-same-sex-loving-themed-Mania」だろうか。

男子同性愛主題嗜好。

長い。

便宜的には、もはや「Gay-themed-Fan」でいいんだろうし、「Boys-Love-Mania」も有効だろう。

ただし辞書・研究論文中で「ボーイズラブ要素が認められる」と書けば、長い註釈が必要になりそうだ。

さらに、「女性でありながら」男子同性愛を描いた点は、強調されるべきだろうか。

一般に「この人は女性にしては珍しく」などと言えば、NGとなるのが現代だ。

とは言え、本人がレズビアンだったわけではないというところは強調しても良いだろう。

言わずにおくと、「仲間が描いた作品に、人生のヒントがあるかもしれない」と思って書籍を手に取ったレズビアン女性をがっかりさせる可能性だってあるからだ。


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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。