【ピンク映画が流行したから一般映画がすたれることはない。】

  16, 2014 21:00
  •  -
  •  -
小津や黒澤の活躍した時代には、巷にはストリップ小屋などがあったはずだ。大作ロードショー映画館の裏手には、ピンク映画館があっただろう。

下世話な娯楽が流行したからといって、名作映画が生まれてこなくなることはない。

ハーレムアニメが流行っているからといって、一般向けアニメが生まれてこなくなる理由にはならない。

政府が(まだ)ジブリみたいなアニメ映画を売り出したいなら、「ジブリみたいな映画を作る金を出すので、我と思わんアニメーター(の卵)は応募すべし」って言えば良い。

ハーレムじゃないアニメを見たい人は、その企画に寄付すると良い。

金を出さずに、すでに成功した分野を、目が大きすぎるの・胸が大きすぎるのと詰るだけなら、単なるバッシングだが、そこからは何も生まれない。

政府・自治体は、若者に奨学金を出して、当たり前の美術の勉強をさせると良い。十年先を見据えると良い。アニメ百年の計を立てると良い。

『時をかける少女』の細田監督は、まともな美術系大学を出ている。彼を支えた山本二三みたいな、真顔で風景画を描ける職人の若手を育てないと、あの系統のアニメ作品は生まれてこなくなる。

押井守の嘆きは「ハーレムアニメが多すぎる」なんてことじゃなく、多くの業界が“すでに成功したアニメのキャラクター”だけを利用して、アニメ制作とは別の商売をしており、その中で利潤を廻してしまうので、肝心のアニメの制作現場へ金が落ちてこない・新作アニメの脚本を見てくれる人がいないってことだ。

Related Entries