【挫折する同人。】

  22, 2015 11:58
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数冊の「同人誌」を読んだだけで、「だいたい分かった。要するにエロじゃん」と早飲み込みするタイプ。

早飲み込みするくらいだから、頭の回転はあるていど良いので、自分でも似たようなものを難なく書き上げますが、「同人誌=アニパロ=エロ」という偏見を前提にしているので……

ワンパターンしか書くことができず、天井の見えるのが早いです。

なんとなく売れなくなってきたと思った頃には、就職活動の時期となりますが、同人活動に夢中で勉強しなかったので、資格試験に合格しません。

企業面接で「学生時代に一番ちからを入れていたことは何ですか」と訊かれて、あわてる始末です。

プロになれるほどの人は、「引き出し」が多いわけで、同人時代も「エロ」だけではなく、感動的なストーリーを組み合わせて、固定ファンを得ていたりします。

プロになっても同人時代とおなじ作風で描き続けている人は、本当に描きたいものがあって、それを出版社が評価してくれたのだから、結構な話です。

それを悪く言う「もと同人」は、同人活動とは陰でコソコソ売ることだという偏見を持っていたわけで、だからこそ自分自身がその境地から抜け出すことができなかったのです。

創作は、もっと自由なものです。

いわゆる「コミケ」も、今年で40周年です。おめでとうございます。

40年もやってりゃ、挫折者も大量に輩出しています。

同人誌にもいろいろあって、地元の風景を撮影した写真同人誌なら、20年経って風景が変わってしまったとき、再評価される可能性があります。

オリジナル作品で出版社と契約すれば、契約にもよりますが、出版社は契約満了まで増刷し続ける義務を負います。いくらかでも印税収入が得られる見込みがあります。

でも、時機を外したアニパロ同人誌など、もう誰も欲しがりません。

この手の同人誌で一度赤字を出してしまうと、取り戻すことは、二度とできないのです。

さらに言えば、昔は本当に同人誌(複数の会員からなる同好会の会報)だったので、他人の原稿を取りまとめることによって、編集技術を肌で覚える人もいたわけですが……

個人誌の時代には、要するに趣味で小説を書いて、自費出版していただけです。そんな人は世界中にごまんといるという話です。

個人誌時代のパロディ同人活動を、未来に結びつけることは、本当にむずかしいので、自覚的にのぞんでください。


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