【屋内では帽子を取りましょう。】

  24, 2015 13:40
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「ところで、古いパブには何故か二つ扉がある。昔の店内は、上流階級と労働階級の場所が分けられていて、入り口まで違った。バーテンダーは真ん中に立っていて、シルクハットの紳士が注文をしている反対側のカウンターでは、汗を拭きながら労働者が飲んでいたわけだ。」

(静岡新聞6月15日付夕刊、コラム欄『窓辺』より「英国パブ」篠崎靖男)

現実にはあり得ません。屋内で帽子を着用したままというのは、日本でいうと「靴を履いたまま畳に上がった」みたいなものです。

おそらく、上流側の扉を入ると、トップハットとインヴァネスを預かってくれるクロークが存在したことと思います。

コラム欄の筆者は音楽家であり、留学経験を活かしてこれを書いているので、とうぜん西洋式の帽子のマナーについても心得ているでしょう。

話を分かりやすくするために、トップハットを着用するような紳士と汗まみれの労働者という対比的イメージを採用したわけですが、個人的に帽子については一言したいと思っていたので、便乗させて頂くというものです。

日本人は帽子まで含めてトータルファッションなどと勘違いしており、リビングルームを模したスタジオセットの中でも帽子着用のままトーク番組を撮影しておりますが、たぶん外人さんから見ると奇妙なものだろうと思います。

先日は、さる芸人さんが海外ロケ中に、まさにパブで飲食する地元の人々から「帽子を取れ」と注意されておりました。

脱帽という言葉があるくらいで、話相手に敬意を表して帽子を取るのが礼儀です。

ジョニー・デップあたりが粋な帽子着用のままインタビューに応じていれば、単にそこが屋外であるか、追っかけ記者など歯牙にもかけていないことの暗示でしょう。



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