よいゲイは絶対に真似しないでください。

  30, 2015 10:30
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フィクションの一番おもしろいところは、現実には起こらないことです。

人間が空を飛んだり、魔法が使えたり、下準備も後始末もなく性交できちゃったりすることです。

「この物語はフィクションです」という言葉の意味は「ぜったいに真似しないでください」です。

月光仮面の真似をして、屋根から飛べば、脚を折ります。ザ・ドリフターズのコントは、理髪店だと思ったらラーメン屋で、シャンプー台が丼の代わりだった等、現実には起こらないことだらけですね?

誰も真似する人がいない前提で演じられているのが、テレビ番組です。

先日拝見した漫画では、高校柔道個人全国2位の女子部員が強すぎて、おなじ高校の女子部では相手が務まらないので、「男子が組んでやれ」と言われ、彼女に憧れて入部したばかりの男子が彼女に触れるチャンスとばかりに飛びかかったら、いきなり投げられて脳天から落ちる、って場面がありました。

あり得ませんね?

地元で才能を発揮し始めたばかりの小学生ならともかく、全国2位の実力の持ち主がしかるべき練習相手のいる高校へスカウトされていない時点でおかしいです。

また、受身もマスターしていない新入部員の暴挙は、指導者が体を張って止めなければなりません。頚椎を損傷したら一生再起不能です。

「こういう展開があったら笑えるな」と思っても現実には起きないことだから、漫画に描くわけです。

現実には訓練や資格が必要で、時間もお金もかかることだから、漫画や小説を通じて「やった気分」だけ味わうわけです。

多くの映画ファンが、実際にスパイや任侠になって、命がけのドンパチに巻き込まれたいとは思っていませんね? 

性に関して誤解・偏見が起きやすいのは、やはり正しい性行動を知らないからです。

本当に撃たれたら死ぬことや、屋根から落ちたら骨を折ることは分かっていても、相手を傷つけない性行動については知らないからです。

ゲイ各位は、若い後輩へ「田亀作品を真に受けるな」と教えたついでに、「BLの真似をするな」とも教えてあげてください。

最近のBLは、かつての貴族趣味とちがって、ふつうのアパートで予備校生の若者たちが……なんてのが増えたので、ふつうの日本人が真似できるような気分になりやすいのです。

さしあたって創作側としては、「この物語はフィクションです」とことわった時点で、責任はないことになります。

「やってみたら痛かった」と言われても、正直こちらも困る、というのが創作側だろうと思われます。


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