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現役は若い人を止めるものです。


「足を洗えなくなるからやめておけ」というのは、もうずいぶん昔から同人が言ってきたことです。

コミケが1975年に始まったとして、もう1980年代の前半には、そんなことを言っている人がいたのです。

でも出品するたびに大赤字というようでは早々に撤退せざるを得ないわけですから、足を洗えなくなるていどには成功したということです。

現代の作家も「小説家になれば他人に会わずに済むというわけではありませんよ。打ち合わせなど、コミュニケーション能力は大事ですし、礼儀も必要ですよ」って釘を刺します。

いずれも、トップランナーであり続けることの辛さを知っており、本当に若い人には苦労させたくないという思いとともに、ライバルが増えたら困るという、二重の意味を持っています。

だから、私はうまくやった・業界のことなら私に訊けと自慢したがる人は、途中で挫折した人です。

なぜ挫折したのか?

うかつに自分の活動を自慢して、「買いに来ない? 案内してあげる」などと誘えば、その人たちが来年には出展するほうにまわるからです。

上京したばかりで右も左も分からない新入生を勧誘し、百冊売ってやれば百人が、一万冊売れば一万人が、翌年にはライバルとなって牙を剥くのです。

もともと無審査で出展できることが魅力という場所です。

自分が「エロさえ書けば売れるんだから、同人誌なんて簡単じゃん」と思ったのですから、後輩だってそう思います。後輩よりも面白いものを書き続けることができなければ、終わりです。

この「からくり」に気づかずに、やたらと宣伝する人は、自分で自分をつぶす人です。

だから若い人は、いい思いができるという話を真に受けてはいけません。自分もうまくやれると勘違いしてはいけません。

うまくやっているつもりで挫折した実例が、そこにあります。

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Misha

Author:Misha
スマホ時代にさからう評論系長文ブログ。冷静に通読できる大人の読者様を想定しています。

「若い人」に直接呼びかける文章は、18歳以上のヤングアダルト対象です。高校生は受験を最優先してください。

書く人は、新旧とりまぜて映画とアニメを見ながら文芸書に取りくんでみたり、昔の漫画を思い出したり、お国の先行きを心配したりしております。

記事中の色つき文字は、映画中の台詞・挿入歌からの引用です。あらすじは、あまり申しませんので、楽しみに御覧ください。取り上げる作品は、暴力・エロスなど特殊な要素を含んでいることもあります。

ときおり、耽美・BL・同人・LGBTに言及します。いずれの分野からも、偏見と差別と自虐がなくなるといいと思っております。

「二次創作の責任を二十四年組に押しつけるな」「実在同性愛者に甘えるな」が基調です。

全体として、二十四年組ファンが社会学者に物申すという珍しい構図。一部勘違い同人を叱責することによって全体を守るという意図もあり、ときにかなり辛口です。

記事は時々予告なく手直し・削除・分割しております。保存は個人的閲覧の範囲で、お早めに御随意に。転載・改変利用は固くお断り申し上げます。

解題


Casketとは、玉手箱。

でも検索すると棺桶がならびます。来世まで持っていきたい好きな作品の記録帳とご理解ください。