女性のクレームを肩代わりさせられるゲイ。

  21, 2015 10:20
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「俺たち肉食、女の子だい好き」という男性向けファッション雑誌のキャッチコピーに対して、女性が「ゲイだって肉食でしょ」というツッコミを入れていたことがあります。

もう5年くらい前の話だと思います。まだ日本でLGBTという言葉さえ一般的ではなかった頃でした。

その後、レディ・ガガ人気やドラマ『Glee』人気の高まりがあったり、同性婚法案通過のニュースが入ってきたりして、LGBTという存在の認知が急速に広まったと思います。

東日本大震災の際に、トランス(異性装者)への配慮が求められたのも、重要な動きだったと思います。

ただし実際問題として、一冊の雑誌の中に、ストレート男性が女性にモテるための「イケメン」系ファッションと、ゲイ男性がご同輩にモテるための「イカニモ」系ファッションが両方紹介されることは無いだろうと思われます。

ゲイ男性の中にも「イカニモ」系が苦手で、ストレート的イケメンファッションを追求する方もいらっしゃるかと存じますが、この人たちは自分の購読している雑誌が本来ストレート向けであることをわきまえているはずで、いちいち「俺のことが書いてない。差別だ」ってクレームしないんじゃないかな、と思います。

5年前でもゲイ雑誌はいくつか市販されており、ファッション情報が物足りなければ、そちらの編集部へ要望を出せばよいだけのことです。

だから、なにも女性の口から「ひとつの雑誌の中で、ゲイのことも忘れないであげて下さいね」という必要もないんじゃないかと思われます。とすると、問題は別のところにあります。

【肩代わり。】

女性が「あら、ゲイもいるでしょ」と言いたがる時は、じつはストレート男性に対して「女性に失礼よ」と言いたい気持ちが潜んでいるということです。

ストレート男性の性欲を強調し、肉食獣と呼ぶなら、女性は餌食ですから、冒頭のキャッチコピーは、そもそも女性蔑視的です。

これに対して女性が「男性が狙われることだってあるんだから、そんなに女性に対して威張るもんじゃないわ」と釘を刺すことがあるわけです。

でも、ゲイはこれに慌てます。彼らはストレートを襲おうと思っていないからです。

にもかかわらず、強い嫌悪感を抱いたストレート男性側が、ゲイに対して「やられる前にやれ」とばかりに凶暴なヘイトクライムに走る恐れを高めるからです。

というわけで、まずは出版各社は女性蔑視的なキャッチコピーをお控えください。

【文部科学省通達。】

なお、文部科学省からの通達によって、教育現場においては性同一性障碍を「性別違和」、LGBT全体を「トランス・セクシュアル」と呼ぶことになったんだそうです。

性同一性障碍者は「自分は障碍者なのか?」と悩んでいたので、朗報だと思います。

LGBTのほうは……越えちゃいましたか。

彼ら自身としては、何も「越えて」いないはずですが。

あくまで異性愛を「正常の範囲」としたうえで、そこから逸脱した連中という意味ではないことを祈ります。

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