MISHA'S CASKET

-・別 201411 1/2

【キャラクタービジネスを考えてみましょう。】

ある漫画を原作としたアニメ作品に、大勢の美少年・美少女が登場する中から、一人の人気が高くなり、その顔をプリントすれば、茶碗でも筆箱でも良く売れる。陶器会社や文具会社と、絵の権利を持っている原作者(のプロダクション)には利益が入るでしょう。「絵の権利」を編集部が代行していると思われているところが、二次創作者の勘違いの元です。芸能事務所との混同があると思われます。実在芸能人は創作物ではないので、その実...

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【トランスゲイが差別されるのは当たり前ではありません。】

「トランスゲイが差別されるのは当たり前なんで~~、やおいとか書いちゃうのも仕方ないです」“やおいはトランスゲイ”と言ってしまう人は、今でも時々いるんですが、よくよく考えると自分が絶対に言ってはいけない種類のことを言っていることが分かると思います。主張するなら……「トランスゲイが差別され、カミングアウトもできない現状は、おかしいです。社会が態度を改め、すみやかに戸籍改正が認められるならば、僕たちはアニメ...

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【名作系アニメと性産業系アニメ。】

創作表現物には、ごく大雑把に言って、名作系と性産業系があるわけです。舞台における実演も、高尚とされるものと、ストリップティーズがあるわけです。昔は、ストリップティーズの名人がいたそうです。女性ばかりでなく、男性だけの世界には、男性の名人もいただろうと思います。芸術とは「芸」であり、「術」です。まずは上手くなければ、お話になりません。もたもたした新人の高尚より、名人のストリップのほうが「芸術的」と感...

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【紫式部も歌舞伎ファンも腐女子ではありません。】

腐女子とは、“やおい”の代用語です。“やおいはトランスゲイ”という間違った主張が広まりかけた頃に、それと入れ違うように流行し始めた、漫画・ライトノベル同人界の隠語です。“やおい”とは、プロ作家を指す単語ではありません。プロ編集者がプロ作家の作品を紹介するときに使う言葉でもありません。二次創作という、権利的に明快でない作業を手がける人・その作品を指します。紫式部も、歌舞伎ファンも、二次創作者ではありません...

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【性産業としてのアニメ。】

1980年代は、インベーダーの襲来によって明けました。ファミリーコンピュータが発売されたのは、1983年です。ミニ四駆も、確か1983年です。男児の心は「よそのお兄さんがロボットに乗って戦う姿をぼんやり眺める」ことから、自分自身が戦うことへ移ってしまいました。つまり、アニメからゲーム(バトル)へ移ってしまいました。このとき、アニメは年齢の上がった視聴者のための性産業になりかけたと思います。1980年代には、すでに...

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【やおい定義1:ボーイズラブ読者は腐女子ではありません。】

やおい・腐女子とは、二次創作にかかわる人が、その権利的に明快でない存在をごまかすために使った隠語です。今では「二次創作BL」という言葉が(ネット上だけでも)定着しましたが、昔は「二次創作はまずい」という意識がもっと強く、明快に自己紹介できないと思われたので、隠語が必要とされたのです。その事情を「まずい」という理由で曖昧にし続け、これらの単語を「女性が、男色を創作(鑑賞)の主題とすること一般」と混同...

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【やおい定義2:少年愛と混同しないのがいいです。】

たとえば魔夜峰央の漫画作品『パタリロ!』は、やおいではありません。「パタリロやおい」と言えば、原作では男色の関係にない登場人物同士が実はラブラブ(同居の恋人の立場は無視)という、非公認番外編を指すだろうと思われます。同様に「風と木の詩やおい」もあり得るわけです。原作ではその関係にない、脇固め的な役回りだった若者同士を主人公にした番外編。では、原作におけるメインキャラクターであり、不幸な恋人同士だっ...

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【やおい定義3:二次創作ストレート化も考えられます。】

既成作品に、オリジナルアイディアを加味したものが二次創作だとすると、もともと男の子同士の物語だったものを、少年少女として描きなおすこともできそうですし、全体を女学校における物語として発想し直すこともできそうです。手塚治虫の描いたサファイヤ王子がときどき女の子らしい姿になるのですから、他の作品に登場する王子様だって、ときどき女の子らしい姿になってみたらどうだろうと思うことは、発想の自由であり、新しい...

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【アナ雪人気は、エルサ人気です。】

邦題が『アナと雪の女王』なので、アナが主人公のように思います。でも、あれは「アナが困難な旅路の果てにクリストフと結ばれる物語」ではありません。原題は『FROZEN』、“凍っちゃったのよ”です。そのタイトル横にエルサの顔が大きく印刷されたポスターを見れば、おのずと意味合いが変わってきます。あれは、国家に害をなす魔女と見なされ、自ら引きこもった女性が、いかに立ち直ったかという物語です。主人公は、エルサです。昔...

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【やおいは二十四年組から始まっていません。】

やおい、腐女子というのは、いわゆる二次創作BLの自費出版にたずさわる女性のことです。昔は「二次創作はまずい」という意識がもっと強く、その存在を伏せておく必要があると思われたので、一見すると意味の分かりにくい隠語が使われたのです。それが非当事者によって「『風と木の詩』みたいな漫画を好きな女は、皆やおいって言うんだぜ」という混同・拡大解釈がなされたものです。これが混乱を生んでいます。背景には「やおいは...

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【プロ作品を“やおい”と呼ぶ必要はありません。】

市販された雑誌上で、二十四年組作品だけを読んで青春時代を終わらせ、同人誌即売会などというところへは近づきもしなかった人は、大勢いるのです。その人たちは、誰からも「遅れてる」などと罵倒される筋合いはありません。「あいつらもやおい」と呼ばれる筋合いもありません。プロ作品が雑誌上において「やおい新連載!」などと紹介されることは無かったのですから、「二十四年組を読んで、やおいに目覚めた」というのは短絡して...

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【漫画を読んで、小説に目覚めた?】

二十四年組漫画を読んで、小説を書くことに目覚めたという話は、おかしいのです。「パロディ同人誌、なかんずく“やおい”と言えば、漫画の個人誌」という形態が確立したのは、だいぶ後になってからのことのように思います。むしろ小説の合同誌という形態のほうが目立った時期があったと思います。今でも小説は、二次創作BLの重要な柱ですが、念のため確認しておくと、漫画と小説は、異なる表現形態です。オリジナル漫画の品評会を...

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【ビールの注ぎ方ごときで武士に気兼ねする必要はありません。】

ビールを注ぐとき、右手で瓶の首を持って、左手で底を支えるのは、刀剣を構えた形に似ているので相手に失礼に当たる、とテレビで言ってました。落ち着いてください。武士の時代は終わりました。この国には、もう武士はいません。武士の上司に気兼ねする必要はありません。太平洋戦争を指揮したのは士族です。この国は太平洋戦争で大敗するまで、華族と士族のいる身分制国家だったのです。士族は国家の運営を間違え、戦に負け、民主...

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【晴海派と原宿派に有意差はありません。】

1980年代には多くの少女が「原宿を歩いているだけでアイドル歌手としてスカウトしてもらえる」と信じ、上京しました。今のように幼い頃からヒップホップダンスを習っている人はいませんでしたから、1982年に一斉にデビューしたアイドル達も、手先を出したり引っ込めたりする奇妙な振り付けで歌い、踊っていました。あのくらい誰でも真似できる、ド素人がアイドルになれると信じられた時代でした。“やおい”と呼ばれた創作物の量産も...

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【ビール瓶の持ち方に見る日本企業文化の武士っぽさ。】

右利きの人が右手で物を差し出すのは当たり前です。それに対して「拙者に対して無礼である。貴様には謀反の心がある!」と言うのは、どんな人か。農村の視察に来た代官に対して、農民代表である庄屋さんがお酌をした時、という場面が浮かびます。言われた庄屋さんは、びっくりして「どういう訳ですか」と尋ねます。すると代官は咳払いして言うわけです。「貴様は農民だから知らないだろうから、特別に教えてやるが、右手を前にして...

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【表現上の不適切は、少年趣味そのものとは別の問題。】

1980年代・1990年代の女流漫画家の中には、児童虐待・AIDS・性的少数者へのヘイトクライムを題材とし、社会問題として丁寧に描いた人々がありました。が、その読者の中に、何を読んでも「うへっ、これってホモじゃん。やばい、やばい」と言うことしか出来ない少女がいて、その一部がいわゆる同人界へ流入し、「著作権に関しては編集部が庇ってくれる」という意識のもとに、二次的作品を量産し、その中で「男同士は異常」と書い...

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【古代ギリシャの男たちは秘密の愛を誓いません。】

日本人は民間語源的な情報をうのみにしやすいので気をつけましょうって話題の一例です。ギリシャ神話では、星占いでもおなじみのゼウスとガニメデのように、男同士の愛が公認されておりましたから、薔薇の下で秘密裏に誓う必要がございません。同性愛者は弱い男として差別され、身を隠していたわけでもありません。念者・念弟の契りを戦士の団結を高めるものとして奨励していた都市国家の実在が伝えられています。彼ら若き戦士たち...

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「みんな」など存在しません。

美内すずえ『ガラスの仮面』や、和田慎二『スケバン刑事』を楽しみに、1980年代に白泉社雑誌『花とゆめ』を購読していた人々は、みんなやおいではありません。プロと素人。漫画と小説。一般読者とポルノ同人。何もかも混同し、二十四年組のせいにして、「みんな読んでいた」と言えば、自分の責任を逃れられる。でも「みんな」など存在しません。1980年代のティーンエイジャーは、年間出生数の多かった1970年前後の生まれです。全校...

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企業人としての清盛をドラマ化しましょう。

日本社会は戦国ごっこが大好きです。企業家には戦国武将ファンも多いので、彼らがNHK大河人気を支えてきたというところがあります。清盛も、困難な時代に貿易路を開いた企業人としての活躍ぶりが描かれることが期待されたのですが、残念な結果に終わってしまいました。おそらく脚本家が実業の世界にたずさわったことがありません。たとえば企業の会議において、意見のちがう人を納得させ、社員一丸を本当に実現することがいかに...

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80年代はオタク世代ではありません。

もはや、みんなで渡れない時代です。1980年代にパロディ同人だった若者の一部が、今やプロ作家・漫画家として青少年に読ませるための作品を書いているには違いないのですが、その青少年の親が同人活動の味方なわけではありません。40歳代の非婚率は、高くありません。逆に言うと、当時は一緒になって「みんなで渡れば怖くない。イェ~~イ」と赤信号を渡っていた仲間の多くが、今や育児生活に転じています。「少女漫画を携帯した男...

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【大人時代が引き伸ばされたのです。】

先日、地域に住む75歳の後期高齢者のお一人に、敬老会の招待状をお持ちしたところ、「まだ早いと思ってる」と笑顔で謝絶されました。近所づきあいが苦手な人の言い訳かもしれませんが、確かに矍鑠としてお元気です。『クレヨンしんちゃん』の映画版に、口髭も立派な武人が登場して、じつはまだ三十歳というので(その時代へタイムスリップした)現代人が驚く場面がありますが、戦乱・疫病・飢饉のくりかえされた時代には、確かに五...

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二次創作の売上自慢は危険です。

二次創作は売れると言ってしまう人の思惑はいろいろですが、自分の首を絞めています。楽して稼げる道があると知ると、若い人が努力しなくなるからです。この国から医師がいなくなります。皆さんの自衛隊を外国人に任せることになります。歴史好きの皆さんなら、傭兵に頼った国がどうなったか、よくご存知でしょう。昔から、芸能人や物書きがヤクザな商売だと思われてきたのは、濡れ手に粟の人気商売という話が若い心を惑わせるから...

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【二次創作の許可をもとめる人が増えた理由。】

2007年初版、ゲーム会社カプコン協力、学研まんがでよくわかるシリーズ31『テレビゲームのひみつ』における著作権解釈。「苦労して作った人たちを保護するため、たくさんの工夫を盛り込んで表現した作品には著作権という権利を持たせ、ほかの人が勝手に利用してはいけないというルールができました。それを著作権法といいます。 著作権は、ゲームなどの作品を作った人がどのように利用するか決められる権利のことで、たとえばAさ...

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二次創作は売れると言う人は売っていません。

同人とは、志を同じくする人々の集団です。会費を納め、会報の発行を楽しみに待っている人々です。もし、すべての会員が、今回の会報の実費に加えて、たとえば500円ずつ余分に納めることに同意してくれれば、次回の会報が豪華になります。カラー頁が増えます。表紙をハードカバー化して、格好をつけることができます。それによって、購読会員が増えるかもしれません。発行部数が増えれば、印刷代が割安になるはずですから、会員一...

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【二次創作の自然淘汰。】

なぜ、二次創作は粗雑でも良かったのか。プロの作品として発表できないからです。「プロの名にかけて」という理念が与えられなければ、人はいくらでも低きに流れるという一例です。とくに“やおい”と呼ばれた現象は、それが二次創作であったという要因を抜きにしては、解明することはできません。ここで発想を逆転させると、二次創作であっても発表できることにしてしまえば、目の肥えた鑑賞者を満足させる高度な作品が生まれ得ます...

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【黒バス犯の教訓。】

彼のやらかしたことは、コミケを半壊させたことではありません。買えなかったものは、後で買えば済みます。彼のやらかしたことは、「二次創作BLの存在そのもの」を世間様へ向けてスッパ抜いたことです。かくなる上は、その存在意義について、国民の理解を得られる言い方をしていく他ないだろうと思います。もし出版界が「新人育成意義」と言い、作家が「ファンが待っている」と言い、愛好者が「生きる楽しみ」と言うなら、関係者...

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【二丁目と二次創作BLのクレーム合戦はシンプルが良いです。】

「ストレートのくせに、二丁目まで来て騒ぐな」これだけを大新聞に投書なさると良いです。なまじ事情通ぶって、やおいだの腐女子だのと流行語を使いたがるから混乱するのです。何を読もうが書こうが、外へ出て困った人は、外へ出て困った人です。例えばミステリーの読者が模倣事件を起こしても、作家の責任ではありません。対する二次創作側は、もはや「女の子だから」と言えば許してもらえるわけではない時代になってしまいました...

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【二次創作BLはフェアユースにならないか?】

二次創作の自由を守るつもりで「BLは無理でしょう」と言ってしまったのが、二次創作許可マークに人気がない理由の一つです。「ロリは大丈夫なつもりか?」と指摘することができます。海外では、ゲイショップで日本製BLを販売している例があります。「男性同士が描かれている」という物語の内容だけで判断すれば、そうなります。これは誰向けか、誰が読むべきかと他人が決めたがるのは日本の悪い癖です。海外なら、実際に金髪の...

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【二次創作許可マークの微妙さ。】

よく勇気をもって問題提起したと思います。ただし「すでにCCライセンスが知られている時に、話をややこしくした」という問題はあります。「CCライセンスとは別に、日本人限定で許可したい」といえば、別の問題をはらみます。ただし「最終的には日本の新人作家として外貨をかせいで欲しい」ということであれば、外国の方はご遠慮くださいという理屈は立ちます。保護関税みたいな。「同人界は出版界の青田であり、新人育成の意義...

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【文科省・学校基本調査速報に見るアニメファンの動向。】

1950年代に生まれて、1970年代に学部へ現役合格した率は、1980年代の現役合格率より高いです。「率」ですから、背景にあるのは高卒者の絶対数、さらにその背景にあるのは出生者の絶対数です。1950年代生まれは、その親が出征した世代に当たり、一夫一婦制の前提となる青年男子の人数が少なかったので、生まれた子供も少ないです。中卒で働き始める人が今より多かったかもしれませんが、学生運動が一段落した後の昭和45年から「高校...

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